特定口座⇒新NISAの検討

2024年より新NISAの制度となり、現在株を特定口座にて運用している人は、そのまま特定口座で保持するか、一度売却して新NISAに移行するか悩んでいる方も多いと思う。
実際にどのようなスタンスで2024年を迎えるべきか、シミュレーションしてみることで検討していきたい。

一例として今回はヒューリックを採用する。
なお取得単価は1060円、現在値は1255円、(2023年6月16日現在)とし、持っている株数は1単元(100株)とする。
(ⅰ)配当を考える場合
計算しやすいように現在の配当金46円のまま、減配・増配はしないとする。
1.特定口座売却⇒新NISAで買いなおしの場合
売却益 125,500-106,000=19,500円
売却益にかかる税金 19,500×20.315%=3961.4円
売却益で買い戻せる株数 125,500-3961.4=121,538.6円 ⇒121,538.6円÷1255=96.8⇒96株
年間配当金 96株×46=4,416円(非課税)
2.特定口座で持ち続ける場合
年間配当金 100株×46=4,600円×0.79685=3665.51円(税引き後)
1.のほうが年間で得られる配当金は
4,416-3,665.51=750.49円 多い
3,961.4÷750.49=5.27年⇒増配しなくても減配しなければ、6年目で税金分元が取れる。
(ⅱ)株価の上昇を考える場合
計算しやすいように配当金については検討しない。
1.特定口座売却⇒新NISAで買いなおしの場合
買戻した時から株価が80%上昇(1255円⇒2259円)
96株×(2259-1255)=96,384円(非課税)
2.特定口座で持ち続ける場合
100株×(2259-1060)×0.79685=95,542 円
⇒おおよそ買い戻した金額の1.8倍まで上がらない限り、
新NISAの恩恵は得られない。(配当は考えない)

(ⅰ)、(ⅱ)より、
株価上昇の恩恵は得づらいが、配当金の非課税は結構大きいことが考えられる。もちろん株によってではあるが、連続増配株であれば、この配当金の非課税の恩恵はより得やすく、6年待たずしてNISAの効果を得ることができる。
よって、もちろん現実的には配当金も株価上昇も(もちろん減配リスク、株価下落リスクも)考えなくてはいけないが、
「キャピタルゲイン(売買差益)で投資をしている人にとっては特定口座にて引き続き保持、長期保有目的で高配当投資をしている人にとってはNISAで買いなおすのは損でもないと言えるのではないだろうか」
もちろん、含み益の程度によっても結果は変わってくるとは思うが今後も増配が期待できる株であれば「含み損がある場合」「含み益の割合が10%程度の場合」は買いなおすことも検討してよいのではないだろうか。

※ひとまずのまとめ(のちのち清書するかも)

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