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モノがうっすらと持っている「性別」にとらわれず、好きなものを選びたい

ある日、娘から「今って、ジェンダーに気を遣いすぎて、逆に少しおかしなことになってない?」と言われました。

どういうことかと詳しく聞いてみると、たとえば、

パステルカラーを使ったキラキラかわいいデザインが魅力の、女子中高生に人気の某プチプラブランドが最近、男性でも手に取りやすいようにシンプルな色とデザインにリニューアルしたとのこと。

娘:
「あの色やデザインがかわいいのに、男性も買いやすいようにデザインを変えるのはなんだか違う気がする」

確かに。

なぜなら、そのプチプラコスメを使いたいと思った人は、性別は関係なくそのキラキラかわいらしいデザインも含めて好きなのではないかと思うからです。

娘:
「服も最近、男女両方着られるデザインが増えて、逆に女の子っぽいデザインが少なくなっている気がする…」

わたし:
「確かに、男女同じデザインの服も増えたよね」

最近は、たとえば女性がメンズニットを着ると、サイズ感がいい雰囲気になり着こなしやすい、色のバリエーションが女性用と少し違うことも多くそのバリエーションが素敵、ということを雑誌で見たり友だちから聞いたりします。わたしもこの冬、ユニクロでメンズニットを買いました。

でもそれは、「男性が着ることを前提に作られたシンプルなデザインが気に入ったから」欲しかったので、「女性も着る想定で作られたメンズの服」を着たいわけではないなあ…と思いました。

メンズを着たいときは、メンズが着たいのです。

身体の構造的にデザインが変わるもの(下着、がっつりヒゲを剃らなければいけない人のシェーバーなど)以外は、男性用、女性用、と明確に分かれるものって、実はそんなにないような気がします。

わたしが小学生の頃、習字セットはケースの色が無地の黒か赤の2種類から選ぶことになっていました。
黒の方が習字っぽくてカッコいい」と思って迷わず黒を選んだのですが、当時同じ学年で黒を選んだ女子はわたし含め2人だけ。習字の授業のたびに男子にからかわれました。
その時感じた、「男子は黒、女子は赤、って決められているわけじゃなく、好きな方を選んでいいと言われたから好きな方を選んだのに、なんでダメなの?」という納得のいかない気持ちを、今でもよく覚えています。

男子は黒、女性は赤、と決めつけてしまうように、そのモノがうっすらと持っている「性別」にとらわれず、好きなものを選べる方が楽しいなぁ、と思いました。

モノ選びって、もっとおおらかで自由で楽しくていいはず。

今回娘から聞いたキラキラしたデザインのコスメブランドには、次にまたリニューアルすることがあったらぜひ、またキラキラ道に戻ってきてほしいな、と思いました。