[第11話] 百合ナース! 〜かわいいあの子〜 [サロン連載]
「見ーたーでーーーーーー」
ナースセンターに戻ってじゃぶじゃぶ顔を洗っていると、背後から、いじわる~な声が聞こえてきた。
「高見沢先生、今日宿直だったんですか」
「わっ、キッチンペーパーで顔とかふかんといて。イメージ、くずれるわぁ」
「ほっといてください」
優花ちゃん、かわいかったのになーとかなんとかブツブツ言う高見沢先生に、ツーンとして見せる。
別に怒ってるわけじゃないけど、ちょっとビシッとしとかないと、この人はなに言い出すかわからないから、ほんとに。
一緒に夜勤をしている同僚は仮眠室で仮眠中。
こういう夜中に二人きりみたいな状況は危ない……経験上。
「さっきぃ、ラブシーンやってたやろジブン」
ほぉら、きた。
私は平静をよそおって看護日誌を広げた。
「なんのお話ですか?」
「あれ、例のみなみちゃんって子やろ? いい雰囲気やったやん。ホレたんか? ん?」
「高見沢先生には関係ないでしょ?」
「えー。なんや、悔しいわぁ〜」
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