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[SS第4話] 百合ナース! 〜ジェラシー〜 [サロン連載]


週末、レイナから「ごはん食べよー」と電話が入った。


やたら、ご機嫌な声。


どうやらカノジョさんと一緒にいるらしい。


レイナのカノジョはうちの学校の先輩で、いまはセミプロのミュージシャン……っていうんだろうか。ちょっとしたハコでライブをしたり、二丁目のクラブでDJなんかもやっていて、地元ではわりと人気があった。


気さくな人だけど、正直いって、あたしにはかなりチャラく見える先輩だ。


音楽性とやらもギモンで、どこがいいのかなと思う。


だけど、とにかくレイナは在学中からカノジョに夢中で、射抜かれたようにあっさりとなにもかもカノジョに明け渡し、さらにはバイト代までこっそり貢いで尽くしているという有様だった。


『馬鹿だね、あたし……』


いつだって気ままに、ときには傍若無人にふるまう生意気なレイナが、どうしても先輩にだけは逆らえないことが悔しかった。


人知れず流す涙に、あたしなら大切にするのにと思った。


結局それはあたしの勝手な空回りで、一途に愛を捧げれば振り向いてもらえるなんて、そんなことはないんだってこと、あたしは痛いほど学んだわけだけれども。

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呼び出された店に顔を出すと、先輩はふうっと細く紫煙をくゆらせ、涼しげに目を細めて「久しぶりじゃん、みなみ」と微笑った。

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