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20,06,30。私の愛したアルバム④

6月も最終日。明日からは早くも7月スタートです。
暑さが本気になる時期も近いと思われますので体調管理を万全にしつつ新しい月を迎えたいものですがなかなか夜更かしが止められません(笑)

前回に続いて私の愛したアルバムQueenⅡの紹介です。

ブリティッシュハードの香りの強い時代のライブ音源を聞くとアンコールのR&Rメドレー以外は曲を完奏している事が多いのですが本アルバムのナンバーから「ほかの曲とメドレーでつなぐ」曲が演奏され始めます。

あまりにも緻密に練り上げてしまったがゆえにステージで完全再現不可能な曲が出てくるのがこのアルバムからとなります。

アルバムリリースに合わせた当時のライブ音源ではProcessionでスタートし、Father to Son、White Queen、Ogre Battle、Seven Seas of Rhyeは完奏しているものの、大作The March of the Black Queenに関してはメドレーで一部を演奏するにとどめている事が確認できます。

本作以降もライブでの完全再現が困難にも拘らず曲への人気が出てしまい、苦肉の策でメドレーや特殊な形(中間部をライティングとテープ音声で再現していたBohemian Rhapsodyがそのよい例でしょう)で演奏される曲が増えていく事になりますから本作QueenⅡは黄金期に向かう過渡期のアルバムと言う位置づけが出来るのかもしれません。

とはいえ本作でのFreddie Mercuryのボーカルは全アルバム中最も美しい時期で、地声からファルセットへの移行も後のアルバムに比べるとスムーズで文句のつけようがないほどです。アーティストの情報が音楽誌のグラビア以外無かった時代ですから当時のメンバーのビジュアルに本作の曲が合わさった破壊力は凄まじく少女漫画から抜け出してきた様な世界観にやられた多くの女性陣をロックファンに取り込む事になっていきます。

中学生の時分にQueenⅡを聞きまくった自分はメンバーのビジュアルに瞳が乙女になってしまう事こそありませんでしたが、その激しくもロマンティックな音楽性にすっかりやられてしまい、当時植え付けられた嗜好性はすっかりいい歳となった今もあらゆる方向に向けて健在です。

次回は後に「ロマンティックおっさん」を構成する根幹となる、ほぼ同時期に聞き込んだ一枚を紹介させていただこうと思います。Queen同様世界に名を馳せる事になるバンドの黎明期のアルバムですが、当時中学生だった自分のハートに深々とぶっ刺さったそのタイトルは「オーロラの救世主」と言う何とも厨二的なものでした。

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