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科学は感情論を超えられるかPart2

たまに旧Twitter(X)をやっているととんでもない意見を目にすることがある。

そもそもSNSなんて経歴詐称もできるし外見だっていかようにも変えられるので何処の馬の骨かも分からない得体の知れない人間が発している情報を信じる方がいけないのだが。

ここ3年ほどで言えばやはりCOVID-19関連でデマが増えた。

ワクチンを打つと5Gにつながる
ワクチンを打つと磁石にくっ付く
ワクチンを打った実験ネズミが2年で死んだ
(なおそのマウスの寿命は2年だった模様)
ワクチンは製薬会社の陰謀
ワクチンはWHOの陰謀
COVID-19はただの風邪
風邪ごときで騒ぐな

まあ思いついたのだけあげたが全て出鱈目であり嘘である。
わたしもコロナ禍でネットで読める論文は目を通してみたが、公衆衛生や感染症の専門家でこんなことを言っている人を見たことがない。

それは日本はもちろん海外も含めてである。

それにもっと身近なところでいくとわたしの祖母は88歳だが今年の夏にコロナに感染したと聞いた。

心配で家族のものに連絡してみたが、数日後には回復したらしい。

これは何の力かといえば、祖母は3回ワクチンを接種していた。

ワクチンの重症化リスク低下は公的な実験を経て、同じく公的な論文でも認められている。

ワクチンを打ったら死ぬなんていう何処の誰が流したか分からない情報よりよっぽどまともであろう。

そしてわたし自身も7月に感染した。

わたしも会社でワクチンを4回受けさせてもらっていたので軽傷で済んだ。

だが、それでも咳は酷いし味覚はおかしいし熱は40度近くまで上がったししんどかった。

ただの風邪という言説は間違いであるのは明らかであった。

先日「コロナはただの風邪。38度の熱くらいで騒ぐな」というツイートを目にした。

同じ人が「嘘つきは取り締まる法律を作るべきだ」と言っていた。

恐らく自らの異常さに気付いたが自分では制御できないので逮捕してほしいということなのだろうか。

自称経営者らしかったが、恐らくこの思考回路で経営は無理だろうからきっとSNSの架空の自分に酔っているタイプだと感じた。

たまにネトウヨとかパヨクでもいるが、自分はとても稼いでいる、すごい人だとアピールしているが実際はたいしたことない人がわりといるのがSNS。

これもインターネット、ないしSNSが人間の脳を壊すひとつの結果かもしれない。

今回の流行病に対するある種の陰謀論に引っかかる人もまた、SNSの見過ぎで脳が壊れている人なんだろう。

マスクもとっくに政府は屋外では取っていいですと言っているのに「マスクを強要している」と騒ぎ、マスクをしている人を見ると「洗脳されている」とまた騒ぐ。

ツッコミどころしかないのであるが、一言だけ言えば洗脳されているのはあなたですよと教えてあげたい。

ネット、SNSに流れている誤った情報に蝕まれて思考停止になってしまっている。

ワクチンやマスクはとにかく悪いもので世の中の全ては世界支配をしている謎の勢力によって操られているという錯覚をしてしまう。

アドルフヒトラーが「第一次世界大戦でドイツが負けたのは背後からユダヤ人と共産主義者が裏切って攻撃してきたからである。ユダヤ人と共産主義者は滅ぼさなければならない」と思い込んでいたのと変わらない。

またはポルポトが「人類は資本主義に蝕まれてしまった。人類は機械や技術に頼らなくても農業をやっていれば生きていける。全国民農業をさせよう。反対するものは死刑。学者やインテリも死刑。アスリートも死刑。裕福な奴も死刑。メガネかけているやつはインテリそうだから死刑。留学生も外国で学問していて賢そうだから死刑。教師も頭よさそうだから死刑」とクメールルージュで人口の3割を殺害したこととも変わらない。

こんな非科学的で非人道的な思想(というより信じたいものを妄信する思考停止)が溢れているのがSNSである。

よく大人が子供に「スマホばかり見てるとバカになる」と言って、わたしは「そんなわけあるか」と思っていたがあながち間違いでもないのかもしれない。

こんな科学的根拠のないネットの妄想に取り憑かれるのは本当に危ない。

しばらくSNSを絶って、コロナに関してはちゃんとした公的な論文に目を通すとか、公衆衛生や感染症専門家の著書を読んで情報を仕入れるとかした方がいい。

最後にコロナ関係で分かりやすい本を紹介します。
コロナに限らず感染症、ワクチン、病気との向き合い方なんかが載っている本もあるかもしれません。


ってことで今回は終わります。


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