年末年始ヨーロッパ旅行記 フランス編
先日投稿したドイツ編に続いて、今回はフランス編。
幼少期にドイツに住んでいた頃、隣国のフランスには何回も行ったことがあるらしいのですが、幼稚園児なので記憶になく、映画やミュージカルの世界で描かれるパリに魅せられて、いつか行ってみたい憧れの街でした。
しかも今回はフランス留学中、フランス語ペラペラの親友と一緒。
楽しくない訳がない旅。
と思いきやクリスマス後の超混雑期。大外れのAirbnb。とトラブルに見舞われ、なんともドラマチックな旅でした。
一日目 到着日
この日は昼過ぎからStuttgartからParisまでの列車で4時間の移動。
寝たり、レポート書いたり、読書してたらあっという間でした。
ParisからはUberを使って、パリ郊外の親友の大学キャンパス内の寮へ。
荷解きを終え、夜ご飯を食べて、即就寝な夜でした。
二日目 Versailles
この日は朝からスーパーに買い出しして、ガレット作り。ノリで作ったのに、バターとチーズが美味しいからか絶品に出来上がって朝からウキウキでした。
そして、お昼過ぎに念願のベルサイユ宮殿へ!
ギリギリにチケット調べたため、取れたのは3時からの入場。
それまではプチトリアノンなど、メインの宮殿以外を散策しました。
寒い中歩き移動だと、小石が靴に入る入る。
宮殿から歩いて30分。念願のプチトリアノン。
小学2年生で初めて読んだ伝記がマリーアントワネット。
歴史的な何か重大な行動をしたというよりは、運命に翻弄された王妃様なんだけど、どこか不思議な魅力をもつ歴史的人物ですよね。
そこから世界史にどっぷりハマって、そこからミュージカルにもハマるきっかけのマリーアントワネットは私にとっても特別な存在。
実際に彼女がどんな人だったのか、何を考えていたのか、真実はわからないけど、想いを馳せてみる。同じ土地で同じ建物で不運な運命を辿った彼女に心を寄せる。
宮殿ではなく、このプチトリアノンでよく過ごしていたマリーアントワネット。宮殿のように権力や威厳を振りかざした派手さとはかけ離れた繊細かつシンプルな雰囲気に切なさを感じました。
そして向かった本殿。
オーディオガイドをフル活用しながらも閉館になるまでの二時間。爆速で回りました。
詳しい宮殿の歴史はうろ覚えですが、時代と共に意味を変えながらも残り続けているベルサイユ宮殿。
今の時代でも当時の姿のほとんどそのままで見られることに感動しながら、回ってきました。
この宮殿に関して、欠かせない太陽王ルイ14世。
宮殿内では彼の栄華と威厳をフルに感じることができる装飾。
ついつい、ルイ14世に心を寄せてしまいました。
あくまで想像ですが、圧倒的な権力と富を持ち、逆らう者のいない環境。
否定されることのない人生。周りの人間は思いのままに自分を慕っている。
文字通り、世界の中心が自分な訳です。
一体どんな感覚なのか、現代人の私には想像がつかなくて、色々想像しながら巡っておりました。
それでもあの派手すぎなまでの装飾は、いつ誰が反乱を起こすのか、裏切るのかわからない不安感の表れなのか、、、。
イメージしづらいが故にいらない妄想や想像もしてしまいました。
そして、ついに訪れた鏡の間。
あまりの美しさに溜息が。
ちょっとここでミュージカルオタクっぽい話をすると、ミュージカル「マリー・アントワネット」には名曲「100万のキャンドル」がある訳ですが、文字通り100万のキャンドルが光っているみたいで、本当に惚れ惚れする美しさ。
夕暮れ時だったのも相まって、感動と同時に独特の切なさも感じました。
もちろんミュージカル「マリー・アントワネット」の原作である遠藤周作の「王妃マリーアントワネット」は小説で、マルグリットは実在しませんが、マルグリットのような生活に苦しむ平民がこの鏡の間に訪れたら、、、。
そこには平民の暮らしなんて気にもせず、舞踏会やパーティーに明け暮れて、この宮廷で日々過ごしていた貴族や王族たち。
彼らに対して、衝撃?怒り?苦痛?羨望?怨念?失望?
きっとこんな感じでいろんな感情がぐちゃぐちゃになって、その感情が革命につながったのかと感じました。
しかし革命が起こってもなお、残酷なのはこの王族・貴族たちはこの時代の文化を支えていたという事実。
この文化面の繁栄が現代もなお影響を与え続けているということ。
いろんな視点で考えれば考えるほど、思い詰めて30分ぐらい鏡の間から離れられませんでした。
今回は時間が足りず小走りで回りましたが、次は1日かけてゆっくり、そしてじっくりとまわれたらいいなと思います。
三日目 Paris市内
この日からはパリ市内。
親友の寮を離れ、予約していたAirbnbへ。
(このAirbnbが最悪すぎたのですが、その話はいつかまた。)
荷物を置いて向かったのは、コンシェルジェリー寺院とShakespeare and company、ノートルダム寺院。
まず最初に行ったのはコンシェルジェリー寺院。
どうしても行きたかったShakespeare and companyの道中、世界史に興味のない親友が「ここは昔お城で裁判所だったり牢屋とかだった場所らしい。確か。」と唐突に紹介してくれて、「ふーん、そうなんだ、、、。」と言いかけた矢先。
「いや待てよ、それはマリーアントワネットが処刑直前に収監されていたコンシェルジェリーじゃない?」と思い出して聞いたらまさかの大正解。
急遽中に入ることに。
ここではオーディオガイドの代わりに、タブレットガイドがあったので利用しながら回りました。(確か無料)
タブレットガイドでは、GPSと連動されていて対象コードにかざすと今見えている景色が昔どうだったかを再現映像が流れます。音声付きなので臨場感たっぷり。
目的のマリーが収監されていた牢屋はもう今は礼拝堂に変わっていますが、彼女が使用していたものなどは展示されていました。
処刑のその瞬間まで誇りは絶対に失わなかった彼女の絵に前日にベルサイユに行っていたのも相まって、思いを馳せながら、涙が、、、。
マリーアントワネット関連以外でも権利章典やロベスピエールの恐怖政治前の動きなど、世界史好き&法学部生として身近なトピックの貴重な資料が展示されていたのでとっても面白かったです。
そして、数年前からずっと行きたかったShakespeare and company
パリに住むアメリカ人作家の卵に宿を与える代わりに書店で働かせていたことで有名なこの書店は今や有名な観光地でここのトートバッグはみんな持っています。
パリであるにも関わらず、書店内は全て英語で売られている本も英語のものです。大変人気な観光地で書店に入るまでに10分ほど並びます。ちなみに店内の写真撮影は禁止です。
迷路のような店内では、多岐にわたるジャンルが所狭しと並べられていて、店内の各地に快適なソファが置かれ、気になった本は好きに読んでOK、ミュージカルヲタクの私は演劇・映画セクションから1時間離れられませんでした。
書店の2階はレアな書物、当時のタイプライターやベッドが残されていて、ちょっとした寛ぎスペース。
私がいった時はお客さんが交代で置かれているピアノを弾いていて、ロマンチックで落ち着いた素敵な雰囲気でした。
憧れの書店に来て大興奮の私とは裏腹に、あまりの心地よさに親友はリラックスしすぎてお昼寝寸前。
なんとか起こして、外へ。
セーヌ川を渡って目の前のノートルダム寺院へ。
絶賛工事中のノートルダム寺院ですが、寺院の目の間に観賞用の席が設けられていて、カップルに囲まれながら親友と恋バナしてました。笑
(ロマンチックなパリの観光地は独り身に異様に沁みます。)
その後、近くのビストロでチーズフォンデュとステーキを堪能し、セーヌ川沿いやルーブルを通るルートで歩いてオペラ座付近のAirbnbまで帰りました。
寒いながらも街灯とセーヌ川の反射で煌めく街並みにときめいて、脳内でいろんな映画やミュージカルの楽曲が流れてきて、周りに人がいないのをいいことに気持ちよく二人で歌って、とっても素敵な時間でした。
四日目 Paris市内
この日は朝からガルニエ宮(オペラ座)へ!
私たちはガイドさん付きのガイドツアーに参加しました。
ガルニエ宮には、オーディオとガイドさんと回るガイドツアーの二つがあるのですが、ガイドさんと回るツアーの方が見学場所が多いのでこちらにしました。
日本語の案内もあるオーディオガイドに対して、ガイドツアーは英語かフランス語のみですが、どのみち難しいことは言っていないので、こちらの参加を全力でお勧めします。質問し放題だし。
ミュージカルオタクの私は興奮しすぎて、質問しまくっていたらガイドさんのご厚意で客席に長めに滞在させていただきました。
詳しい内容は省きますが、豪華絢爛で美しい建築、内装、歴史的背景、建築家の小ネタなど色々学べてとっても楽しかったです。
少しだけ感想を話すと、建築家のガルニエは本当に演劇やパフォーマンスが大好きな人なんだなということがヒシヒシと伝わって来て、同じオタクとしてニマニマが止まりませんでした。
今回はスケジュールの関係で叶わなかったのですが、次来る時は絶対に観劇しに来ようと心に誓ってきました。
その後は街を散策し、夜は念願のMoulin Rougeへ!
ドレスアップして、鑑賞して来ました。
ですが、個人的には映画やミュージカルで刷り込まれた印象が強すぎて、がっかりでした。もっと洗練された演出やパフォーマンスなのかと思いきや、真逆で、、、。
使い古された演出ばかりで驚きがないし、気合い入れてみるようなショーなのか?と疑問を感じざるを得なくて、、、。もう行かなくていいかな。
次来る時はよりモダンなCrazy Horseに行こうかなと考えています。
五日目 Paris市内
翌日朝出発だったので、実質最終日。
後悔ないよう回れるところは全て回りました。
最初は大好きなイマーシブエンタメのAtelier des Lumières
美術館のチケット取りに並んでいる親友と別行動でぼっちでマレ地区にあるスタジオへ。朝イチだったのでそこまで混んでいませんでしたが、1時間以上経つとあっという間に大混雑。
今回はシャガール。
前日にオペラ座で本物のシャガールを見た直後だったので、オペラ調の演出にもう離れられず、、、。結局3時間いました。
現地のアーティストでひたすらデッサンしている人、瞑想のように床に座っている人、雰囲気に浸るカップル、デザインに合わせて動き回るキッズたち。
それぞれが思い思いにアートを楽しんでいる空間がとっても心地よく優雅な時間でした。
そして、オランジェリー美術館で親友と合流し、絵画鑑賞。
オランジェリーではモネの睡蓮がありますが、360度の展示室で近くで見たり引きで見たりといろんな鑑賞をしていたのですが、、、。
ここで嫌だったのが、「睡蓮と私」的な写真を撮っている若い人が多くて、、、。
正面ならまだしも、後ろ姿とかも…。ほんと邪魔。
(正直みんな同じようなメイクとファッションなんだからわざわざ撮らなくてもインスタに同じような写真あるのに)
美術館っていつからコーデを撮る場所になったのでしょうか?
恥ずかしいし、不快でならなかったです。
直前までいたシャガールの会場の雰囲気が素敵だったのもあって、ショックでした。
その後はオルセー美術館で大好きなロートレックやルノワールを鑑賞して、心が満たされ、印象派の世界にどっぷり浸かってきました。
オルセーの後はラデュレではカフェタイム。
カフェしたあとに、なんか買ってみようかなとショーケースを覗いてみたら、オペラ座コラボのボックスが棚で輝いていて。
あまりの可愛さに値段も聞かずにマカロン買っちゃいました。
(ちなみにこのオペラ座コラボボックスは日本でも販売してるみたい笑)
そのあとはフレンチブランドの買物をして、あっという間にディナータイム。
フランス滞在中に一回だけでもミシュラン星付きのディナーを食べようということで行ってきたこのレストラン。
こぢんまりした素敵なレストランでプレゼンテーションも工夫されてるし、スタッフの皆さんとってもチャーミングだし、味も素晴らしくてとっても楽しいディナーでした。
英語で対応してもらっていたのですが、途中で日本語が話せるスタッフさんだと判明して、日本語で接客していただくというユニークな体験もありました。
そして何よりもペアリングのワインが全部美味しい!
これを機にちょっとワインにハマりそうな予感が…。
大満足のディナーの後はパッキングして、空港近くのホテルに向かいました。
フランス編はひとまず終了で、次は長い長いロンドン編が続きます。
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