【MIN】オフの動きのまとめ
今回はオフの大きな動きを振り返り、注目選手を紹介していきたいと思います。
表で選手のIN、OUTをまとめました ⇩
コレアがSF入りの報道があった後はソニー・グレイや前田健太のトレードの噂が流れるなど、一時期は今シーズン限りで契約が切れる選手を中心に放出する可能性がありました。しかし、急転直下でコレアと契約が纏まったことで事態は一変し、その後はパブロ・ロペス、マイケル・A・テイラー、ドノバン・ソラーノなど、チーム編成のバランスやデプスを考慮しながらの補強が着々と進められ、2023年はコンテンダーのチームとして地区優勝を狙うシーズンになります。
オフの一番の話題
と言えばやはり
2010年にジョー・マウアーと結んだ8年1億8400万ドルを超える、基本6年2億ドル、最大で10年2億7000万ドルの球団史上最高の金額で契約を結んだカルロス・コレアでしょう。
※7年目以降のオプションの詳細については以下の通りです。
ツインズフロントはSSの不在を埋める選手でありながら、一昨年に退団したネルソン・クルーズに代わるチームのメンター、リーダー、となる貴重な存在としてコレアを高く評価しており、オフに入ってからはコレアの残留を最優先として動いていました。一時期はSFやNYM入りの報道があったものの、共にマイナー時代に骨折した箇所である右足腓骨、ならびにその周辺の状態が足枷となって契約合意までには至らず。コレアがメディカルチェックに引っかかった際にはフロントが代理人のボラス氏に粘り強くアプローチを取り続け、それが結果的に功を奏しました。
なんといってもコレアとバクストンが2028年(あと6年間)まで同じチームで共演する(正確に言うとバクストンの完全トレード拒否権は2026年まで)というのはチームにとってもファンにとっても感慨深いことだと思います。
2012年全体1位指名されたコレア、2012年全体2位で指名されたバクストン。
両選手ともに怪我をしがちでありながら、リーグ屈指のポテンシャルを持っていることはMLBファンの方たちにとって周知の事実でしょう。
ツインズがポストシーズン18連敗という悲惨な数字を記録している現状、コレアはキャリアを通してポストシーズンに79試合に出場し、AVG.272、18HR、59RBI、OPS.849、サヨナラ打を3回、と存分に勝負強さを発揮しているのは心強いですし、アストロズという現在のMLBを代表する強豪チームで培ったノウハウはチームに多大なる影響をもたらしてくれるはずです。
ヒューストンの顔からミネソタの顔としてチームをワールドチャンピオンに導いてくれることを期待しています。
nypost、usatoday が代理人のボラス氏に取材した記事があるので、コレアの移籍騒動劇を詳しく知りたい人はよかったらぜひ。
あくまでボラスサイドの視点なので、SFやNYMの内部事情は結局分からずじまいです。
アラエズがマーリンズへトレード
2022年シーズンはチームに怪我人が続出したことにより出場試合が増え、前半戦は打率.338、出塁率.411、OPS.856と打ちまくり自身初となるオールスターに選出。その道中では現在SEAの会長付き特別補佐兼インストラクターであるイチロー氏と対面し、アラエズについて「左打者でお気に入りの選手」とお褒めの言葉をいただきました。後半戦は左ハムストリングの痛みもあって打撃の調子を落とし、最終戦までもつれたものの打率.316で首位打者を獲得。
そんな選手をトレードした背景は大きく二つあると思われます。
①先発投手が……
パブロ・ロペスを得たことでツインズの先発ローテーションは
ソニー・グレイ (2023年オフにFA)
パブロ・ロペス
タイラー・マーリー (2023年オフにFA)
前田健太 (2023年オフにFA)
ジョー・ライアン
6番手以降は
ベイリー・オバー、 ジョシュ・ワインダー …….
となっています。上記のローテ5人が全員トレードで獲得した選手であることから察していただけるかもしれませんが、ツインズは先発育成を苦手としています。(ここ最近の生え抜きでローテーションを守れるクラスになれたのはべリオスやギブソンくらいか?……)
昨シーズン中にグレイとマーリーは ILリストを行き来ししたので耐久性に不安がありますし、グレイ、マーリー、マエケンの3選手は今シーズンオフにこぞってFAになります。
なおかつ来年以降を考えると今季途中から復帰する可能性があるクリス・パダックや、昨年デビューした
ルイ・バーランド、
シメオン・ウッズ・リチャードソン
らが控えているものの未知数的な部分が多いことから今季、そして来シーズンの事も見据えたローテ強化となりました。
②内野手
現状の内野手はSSにコレア、3Bにミランダ、2Bにポランコ、1Bにキリロフ、その他にもINFのファーマーやUTのゴードンいますし、
シーズン途中で復帰するロイス・ルイス、プロスペクトの
ブルックス・リー、
エドゥアルド・ジュリエン、
オースティン・マーティン
が控えている現状で、去年のように怪我人が大量に出なければ、出場試合数が限られてくるのは明らかでした。ツインズ側にとってはアラエズのバリューが高い時に売ることができましたし、アラエズにとっても移籍することで出場機会が減ることは無さそうなので、互いに有益なトレードであったことは間違いないでしょう。
オフにはベネズエラ代表としてWBCへ出場し、今年からホーム球場となるローンデポ・パークで行われたアメリカ戦でマルチホームランを放つ活躍を見せてくれました。⇩
DJ・ルメイヒュー以来となる史上二人目の両リーグ首位打者の獲得を期待しています。
エドゥアルド・ジュリエンを紹介
最高のオフシーズンを過ごしたと言っても過言ではない選手です。
2022年シーズンはAAで
を記録し、AAのテキサスリーグ、サウザンリーグ、イースタンリーグの中で、
OPSは4位、wRC+は3位、BB率は1位と好成績を残す活躍。
その後のアリゾナ秋季リーグではトップとなる出塁率.563、OPS1.249を記録。
そして三振数22に対して四球数が23と安定した出塁能力を披露し、Breakout Player of the Year を獲得しました。
WBCではカナダ代表として出場。
全4試合で1番2Bを務め、打率.538、出塁率.667、OPS1.821、2HRを記録。
残念ながらカナダ代表は決勝ラウンドに進出ならずも、フリーマン(現LAD)やオニール(現STL)に繋ぐ1番打者として役割を全うしました。ちなみに1次ラウンド終了時、OPSは全選手の中でトップでした。
やはりジュリエンの一番の強みは選球眼の良さでしょう。上記で述べましたが昨シーズンのBBの数やBB%はリーグトップでしたし、相手投手が初見であることが大半の国際大会でも結果を残すことができました。ウイークポイントとしては対左を苦手としており、昨シーズンの対右の長打率は.566に対して、対左の長打率が.276と3割近く低いです。あと守備評価が低く、現在は2Bを守っているものの将来的には1BやOFやDHに回る可能性が高いらしいです。FangraphsのTop100プロスペクトランキングではポジションをLFと表記されていますし、スプリングトレーニング中にイージーなゴロをさばけなかったシーンを複数回見かけたので、評価が低いことは頷けます。
ただ将来的にはロイス・ルイスやブルックス・リーが2Bに移ることが確実なので、そこまでネガティブな要素ではないでしょう。
今季はおそらくAAAで開幕すると思いますが、開幕ILスタートとなったポランコやキリロフの怪我が長引けばオールスター前にMLBデビューするかもしれないので、コレを読んでくださった方はぜひジュリエンを覚えといてくださいね。
スプリングトレーニング中の一幕 ⇩
この打席は見逃し三振となったものの、その1球前の2ストライクと追い込まれた状態で際どいコースのスライダーを見逃すなど、選球眼の良さを発揮していました。
最後に
今回はこれにて終了です。また次の機会でお会いしましょう!バイバイ!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?