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停滞の終わり、転回の始まり [ bohemianvoodoo "Golden Forest"]

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この記事は音楽と言葉を結びつけようとするものです。
テーマとしている音楽をまだお聴きでなければ、ぜひお聴きになってみてください。そしてまた本記事を読んでいただければ、嬉しいです。
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 生きていると、どうしても立ち止まることがある。

 どうしたって、休むしか仕方がないときがある。

 けれどもそんなときでも、僕らの目は何かを追い、僕らの頭は何かを考え、僕らは何色かに向かって色づく途上にある。


 Golden Forest.

 哀感あふれるストリング、Adagioな音色から始まるこの曲は、すぐにその顔を変える。灰色の物思いは一瞬、瞬く間に色の展開が始まる。

 軽快でいて優雅なその音楽は、けれども確かに冒頭の哀情をベースにしている。


 そこにある色たちは、きっと突如として生まれたものではない。

 顔を伏せ、何かから逃げ、涙を拭いて、先に生まれたものだ。そうでなければ、こんなにも鮮やかなでありながら深みのある音にはなるはずがない。


 休息とは、手を止めることだ。

 けれどもそれは停滞だけを意味しない。

 休むことさえ、僕らの成長の一部だ。

 

 ここに広がる黄金の森は、最初から光り輝いていた訳ではない。

 ゆっくりと伸び、実を付け、一度は枯れ、そして手にした色なのだろう。



Golden Forest
Playwright

思考の剝片を綴っています。 応援していただけると、剥がれ落ちるスピードが上がること請負いです。