島旅日記ep1 「憂鬱on the宜野湾ビーチ」


 一月末に東北道を抜けて仙台から飛行機で那覇に降り立ち、二月の頭に島入り。

「離島行きた~い!」
 せっかく沖縄来たのに、ずっと那覇にとどまっているなんて嫌だった。どどどっとチケットをとって、四日後に宮古行きが決まった。これから宮古島。はじめて行く島にワクワクが止まらないわたしをよそに、デッテは、浜辺で体育座りして、無言で何かにふけっている。こういうとき大概いじけていることが多いとわかっていたが、声をかける気にもなれず。それは、まさに、これから行く離島へのワクワク感を削がれるような絵面だった。
「なんで、そんな沈んだ雰囲気なの」
そう、沖縄に来たとき、三人のテンションはそれぞれ違っていた。わたしは、寒い地元を離れ、羽根を伸ばそうとテンションマックス。ココは、雪国から来た時差ぼけかのように朝から起きられず、アイスを食べてもいつもぼ~としていた。そして、デッテは地元に帰ってきた喜びというよりは、何だかいろいろ背負い込んだ中肉の背中が重そうな岩に見えたほどテンションが低かった。しかし、地元って案外そんなものだったりする。

デッテの重そうな体育座りした絵が、楽しそうな宜野湾ビーチの観光客と対照的だったのが、印象深い。
だったら、楽しいことしよう!と離島行きを決め(ほぼわたしの独断で決めてしまった)半ば無理やり二人を飛行機に乗せるような形で旅立った。
なので、離島行きに気乗りしていないデッテ は、当初旧友に会ったりしたいと言って、3.4日で一人那覇に帰る予定だった、が・・・

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?