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僕が君に渡したいもの(読切)

〇「飛鳥〜?」

飛鳥「ん?どうしたの?」

〇「誕生日プレゼントは何がほしい?」

飛鳥「別にいらない」

〇「まぁまぁ(笑)そう言わず」

飛鳥「んー…別に特にないしなぁ…」

困ったなぁ…

飛鳥が何もいらないって言うから

何をあげたらいいかわからない。

〇「本当になんでもいいよ?」

飛鳥とはいわゆる幼馴染ってやつで、

中学生、高校、大学…なんと就職先まで一緒だ

飛鳥が入社してきた時はびっくりした。

付き合ったのが…たしか飛鳥が中学2年生の時だから…

10年くらい付き合っている。

そんな飛鳥も今年で24歳だ。

すっかり大人の女性だ。

2つしか変わらないのに僕よりも大人ぽい。

あっ!いいこと思いついた!!

もう少し先にと思ってとっておいたけどアレにするか!!

〇「飛鳥?こっち向いて」

飛鳥「なに?本読みたいん…え?」

飛鳥の前で膝をつく。

〇「齋藤飛鳥さん…僕と結婚してください」

飛鳥「え…これって…え?」

〇「ふふっ、混乱してる?」

飛鳥「するでしょ…いきなり」

〇「飛鳥ってさ、左の薬指にだけ指輪しないでしょ?だからそこを埋めようと思って」

飛鳥「なにそれ(笑)」

〇「返事は?」

飛鳥「しょうがないからしてあげるよ、結婚」

左手を差し出して指輪を嵌める。

口ではああ言ってたけど耳は真っ赤だ。

〇「素直じゃないなぁ…」

飛鳥「ん?なんか言った?」

〇「何も言ってないよ」

飛鳥「ありがと…」ボソッ

〇「ふふっ…どういたしまして」

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