見出し画像

修学旅行の夜のテンションで

あぁ、そうか。修学旅行の夜みたいなテンションだったのか。

ルアンパバーンのドミトリーで出会った、大学休学中の男子学生。共有リビングでスタッフとビリヤードをしていて、チェックインの時に知り合った。

同じく大学休学を経験した者として意気投合して、一緒にナイトマーケットへ行き、夜ご飯を食べた。また彼には値下げ交渉を手伝ってもらい、私はストールを買った。

私達は宿に帰ってきた後も話が盛り上がり、引き続き共有リビングのソファーに座り話した。宿が無料でウォーターサーバーとコーヒーを提供していたので、それを飲みながら色々な話をした。大学とかサークルとか、就活や、生き方について。なんで、というか何について、そんなに夢中になって話したのかよく覚えていないのだが、気付いたら日付が変わっていて、気付いたら鶏が泣いていて朝の4:30だった。お酒もなくてウォーターサーバーとコーヒーだけでよくこんなに語り通せたな、と二人して笑った。

一つについて深く分かり合える友というのは、それ以外のたくさんのことについても共有できる場合が多いからかもしれない。

数日後にスローボートでの移動を控えており、体調を崩したくないと思ったので、私は寝ることにした。

あの時のテンションを上手く表す言葉を見つけられなかったのだが、ようやく今日見つかった。そうか、修学旅行の夜だ。

いつもはなかなか話さない、遠い未来についての期待や不安。過去についての内省。一晩限りの同じ部屋のクラスメイトとのお話に、たくさんの中身を詰め込みたいから、どんどん話題が広がっていく。

修学旅行。高校では京都行ったな。あの時親友と語り合った夜は、窓に、しとしと雨の降る音がした。懐かしい思い出。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?