いつも大切な場面に自分は居ない。周りが気付いていなくても私は分かっていた。
行事で撮る記念写真、いつの間にか撮り終わっていて。
兄の小さい頃の写真のアルバムは6冊で、私は2冊。
これから先の事を決める話合いも、すでに行われた後に結果だけ知らされていた。
引っ越す時は駅まで40分歩くところを15分と伝えられた。
それでも、ついて行くしか方法は無い。
ご飯を食べる時にはテーブルを壁に寄せていたけど、そうすると強制的に自分の椅子は排除される。
「私の食べる場所はどこになるの？」と聞くと、
「邪魔にならないところなら、どこでも良いよ」と言われた。
邪魔になるところしかなくて。
私は一人ご飯の時間をズラした。
そうしたらついに、皆で囲んで食べるお鍋やすき焼きは呼ばれなくなった。
一人分だけ取り皿に分けられ、後で油の塊が浮いたお皿を電子レンジで温める。

どうしてなのだろう…。そんなに要らない？
結果は同じでも、大事な話合いの仲間に入れてはもらえないのかな？
そんな環境なら、一人でなくても孤独だ。
これからは「おはよう」の声さえ気付こうともされなくなるのかもしれない。
いや、近いうちになるのだろう。
だって「ただいま」と帰って来ても何も返事がない今、少し時間が経ってから「何も言わずに当たり前のように家に帰って来るな」と怒鳴られて。「言ったよ」と言っても、信じてもらえず。
周りにいる親や兄妹も庇ってくれる事は無くて。味方を期待した自分が本当に哀れだった。これは、モラハラでは無い。イジメだ。
逃げたい。早くここから出て行きたい。
この家には、私の居場所は無いから。

必要とされてみたい。必要としてくれる環境は一体どこにあるのだろう。