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ふわっと

今日は風が気持ちいい。

それだけでこんなに、と思うほど心が晴れやかだ。

クーラーが効いた部屋特有の空気に、微妙な不快感を覚えることもない。

窓を開け放ちごろごろしている時間さえ、とても有意義に思えてくる。

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四季の移ろいを感じるのはとても好きだ。

「今年は見逃しちゃったけど、来年の春は一緒に藤の花を見ようね」

そんなぼんやりとした約束に癒されるのも、季節が四つというちょうど良さ故なのかもしれない。

ある日Twitterで「夏は苦手だが、概念としての夏は好き」という呟きを見た。

私もまさにそのタイプで、暑さにめっぽう弱いため「夏が好きか」と訊かれれば「好きじゃない」と答えてきた。でももし夏がなくなると寂しい。

大きな入道雲、蝉の鳴き声、冷えた麦茶が飲みたくなるのも夏限定だ。

しかし連日の暑さに心まで打ちのめされていたことを考えると、気候というのは私にとってかなり重要なポイントなのではないだろうか。

もちろん今年の暑さは「災害レベル」とまで評されているから、このひと夏だけを参考にすると、偏った結果にたどり着くだろう。

自分にとってなにが重要で、なにが重要でないか。

それを探っていくことで、もう少しふわっと生きられるような気がした。

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