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古代メキシコ展 マヤ文明とはなんじゃらほい

東博の古代メキシコ展行ってきました!いやー今回は満足度が高かったですね。全て撮影OKでしたから260枚ほどパシャパシャと、さらに200ページほどの公式ガイドブックも購入してしまいました。

見どころはたくさんあるのですが、一番衝撃を受けたのは赤の女王です。遺跡から発掘されたときに赤い辰砂に包まれていたパレンケ王妃と思われる人物、なので赤の女王と呼ばれているそうです。

孔雀石の仮面や翡翠の装飾品が王家の権威を表す赤と対比され美しいコントラストを生み出していました。

この展示会は中国、インダス、メソポタミア、エジプトに並び隠れた第五の文明と言われているメソアメリカ文明がテーマ。さらに細分化するとマヤ、テオティワカン、アステカ文明に区分されます。テオティワカンはあまり馴染みのない文明ですが、元々企画の中心にしたかったのがテオティワカンで日本に馴染みがないのでマヤ、アステカを加えたとか。

この三つ何が違うかというと時代と地域が違います。ざっくりとテオティワカン、アステカは真ん中辺り、マヤはユカタン半島、テオティワカンが古くてアステカが新しく、マヤが長いということらしいです。

先に紹介した赤の女王はマヤ文明にあたります。非常に高度な文明だったそうで今では当たり前の365日の暦があり、さらには人の一生になぞらえたもっと長い周期も存在、さらにさらに2012年人類滅亡説の発端となった超長期暦なんてのもあります。そんなマヤ人の天体への興味を表した展示物がこちら。

カエルの卵じゃないかって?違いますw
上にある黒いミトコンドリアに挟まれたような球体が月を、周りに散らばる和菓子のような球体が星を表しているようです。マヤ文字だと太陽の記号でもあるようです。

下に敷き詰められたカエルの卵のようなものはなんなのか不明だそうですが、月に集まっているように見えるのでもしかすると月が影響する地球上の事象を表しているのかもしれません。マヤの宗教観と天体が密接に関わっていたということがわかりますね。

もう一つ取り上げたいのが文字です。マヤ文字は本当に個性的で画像を見ていただければわかる通り、可愛らしい絵文字のような見た目となっています。

読み方は左から右、下にツツツっと読み進めていくそうですが、解読は難航したそうで、その理由として漢字のような意味を含んだものとカナのような音を含んだものとが合わさっているからだとか。素人がみても壁の模様にみえてしまいますね。

そんなマヤ文明に生きた人々がこちら。

上から支配者層の人物、貴人、貴婦人、戦士、道化師だそうです。現代の画一的な服装に慣れているのもあり立場や職業によって個性が際立ちます。貴婦人?と思われたかも知れませんが、口周りや顎にあるのは皮膚を傷つけて作る装飾なので列記とした貴婦人です。

大きさは手のひらサイズとなっており、このサイズに対してかなり細かい造形がされている印象。所々残っている鮮やかな青はマヤブルーといわれる粘土と鉱物をミックスした顔料で、なんと1000年以上経っても鮮やかなまま。恐るべき耐久性です。

現代の建築はコスト優先でせいぜいもって50年といわれていますが、遺跡や造形物をみると人は何千年、何万年も先の時代に残せる技術を持っているのですね。

他にもこんな人物もいました。Twitterに投稿したところお相撲さん?アイーンしてる?という反応もありましたが、この人は球技をしているそうな。しかもただの球技ではありません。

固ーいゴムの塊、重量も相当なものと思われるボールを腰を使って打ち合う球技だそうで、腰につけたとか儀式用だとかいわれている専用装備も展示されていました。

この球技のこわいところが負けたチームのキャプテンはニエに捧げられてしまうそうで…、それはもう命をかけた戦いだったわけです。球技関してはこれ以外にも壁画が残っていたりと、人々の関心を集めていたことがわかります。

マヤは暦や数字、文字を操っていた一方で生贄の儀式が盛んであったという側面もあります。生贄の儀式は古代文明のあちらこちらでよく聞きますが、メキシコの厳しい自然環境が強い祈りを生み出し、祈りの最上級表現として身を切る思いで仲間の命を差し出すという結論に至ったのかもしれません。

以上が古代メキシコ展、マヤ文明にフォーカスした感想でした。テオティワカンやアステカも非常に魅力的なのでまた後日。ここまで読んで下ってありがとうございました!

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