いい顔の、いい筋肉

三十路に入り、必然的に顔のコンディションについて真剣に考えなくてはいけなくなってきました。顔の造形云々ではなく、質についてです。具体的に言うと、肌質や蓄積した老廃物による浮腫、シワ、たるみ。。。中でも最近特に気にしているのが、表情筋の動きです。たくさん笑った日の帰り道は、ほうれい線さんがクッキリ居座ってしまったり。すごく楽しい一日だったのに、帰りの電車で一人になった途端、あぁほうれい線…と憂鬱な気持ちになる。

でも、そんな嫌なことばかりでもなくて、表情筋のおかげで今日の顔いいね!と思える朝があります。前日の予定次第で、翌朝の顔が驚くほどちがうんです。金曜日のわたしは、とてもいい顔をしていました。木曜日に、いい筋肉を動かしたんだなぁ。

大事な打ち合わせをした日の次の日の顔が、結構好きです。昨日までぼやっとしていた鼻すじがピーン!としていて、垂れ目がちな目も腫れぼったい瞼もシュッとつりあがっている。わたし、考え事をするときに耳を動かすという気持ち悪い癖があって、偶然見ちゃった人はきっと(うわぁ…)となっていると思うのですが、打ち合わせ中「うーん、、」とか唸りながら考えているとき、だいたい耳をグーっと上に持ち上げているんです。おそらくこれが効いている。あとはもちろん、口角をギンギンにあげたビジネススマイル。これってかなりの筋トレですよね。

表情を作るのは筋肉の動き。そして、どんな表情でいるかは、置かれた環境によってずいぶん変わります。ヘラヘラ笑っていい場所か、しっかり口角をあげて笑う場所なのか。「笑顔」という表情ひとつをとっても、使っている筋肉がきっと全然ちがう。鍛えられる筋肉の部位がちがうんです。だから、慣れ親しんだパーツの並ぶ自分の顔も、ガラリと印象が変わる。

つらい環境に身を置くことで、シワが増えてしまったり、徐々に険しい顔になっていく人もいます。でもわたしは、休職中ストレスフリーだった自分と、全身でストレスを受けながら笑っている今の自分。どちらの顔が好きかと言われたら、後者の方が好きなのです。ずっとこの顔でいたい。

「生き様は顔に出る」とよく言うけれど、精神論で説き伏せようとするんじゃなく、筋肉の話にしてみたらどうだろう。『よくわかる表情筋の話』。こっちのほうが説教くさくなくて好きです。

また明日。

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