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NYで道を聞かれるという話


NYという街は、世界中の人種が満遍なく集まっているので、外見で外国人だということは分かりません。

だから。もう、すんごい、道を聞かれます。

NYで初めて地下鉄に乗った日に「このホームにAラインは止まるのか」と聞いてくる男性がいて、心の底から「しらんがな」と思いました。

しかも「知らない」といっても、納得してくれない。「知らなくてもわかるよね?」という顔をしてそこに佇むのです。いや、ほんとうにわからないから!

先日も、ぼーっと地上を歩いていたら、白人の頑丈そうなおばちゃんが「ジャクソンビルに行きたいのよ。Fラインってのに乗るんだけど、駅はどこかしら」と聞いてくる。

知らないので、「知りません」と言いました。でも、「いや、近いはずなのよ」と、全然聞いてないし、許してくれない。仕方ないので「どこですか?Googleマップ(日本語表示)で検索してっと。。それってクイーンズ??ああ、1ブロックあっちですね」と教えてあげると、満面の笑みで「Thank you!!」と言って大満足で去って行きました。お役に立ててよかった(棒読み)。

驚くのは、私だって適当イングリッシュだし、盛大に訛っているのですよ。たどたどしいのですよ。Googleマップは日本語表示だし。でも、おばちゃんは何の疑いもなくぐいぐい聞いてきて、まるで外国人に聞いたことに気付きもしない風で去っていくのです。気付いてるだろうけど、そんなことはどうでもいいらしい。

つまり、区別があるとしたら「今地方から来た人」と「そこにいる人」で、それはいつでもスイッチする。

それ以外にも、このバスはどこに止まるのかとか、あっちこっちで寄付だ物乞いだ、とやたらと声をかけられる。なぜ私に聞くのか。そのたびに英語を話さなくてはいけないプレッシャーに身構える私。犬を連れていたら「この子はフレンドリー?」と聞いてくる少年。一度買い物をしただけのニューススタンドを通りかかると挨拶をされる。たぶん、私が安全そうな顔をしているんだと思います。

生粋のニューヨーカーの先生は、「ニューヨーカーは接触を嫌うし、割と他人行儀」と評価しているのですが、いや、そんなことは全然ないから!!と思います。

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