言葉にできるは武器になる 梅田悟司

急に意見を求められると何が言いたいのかわからなくなってしまう、面白かった映画を友達に勧めたいのにイマイチ伝わらない…

僕の中でよくあることである。
本書によれば、こういった事の原因は自分の中に存在する「内なる言葉」に気づかず、思考を整理できていないからだという。

「言葉が意見を伝える道具ならば、まず、意見を育てる必要があるのではないか?」
冒頭のこの一文でハッとした。今まで「伝えるテク」らしきものを色々と試してきた。しかしそもそもその内容が整理されておらず薄っぺらいものだから、そりゃ伝わらないわけだ。

自分の考えを瞬時にまとめてスラスラと話せる人は確かにいる。でも僕みたいなそうでない人は書き出さないと整理できない。そこで有効になるのが「T字型思考法」であり、そのための「自分との会議」の時間を確保することである。
身の回りの問題に対して自分はどう思っているのか、自分はどうありたいのか。深く考えを巡らせると浮かび上がってくるのは自分でも気づかなかった真の自分である。そして真の自分が語る言葉こそが相手に伝わる言葉なのである。

今、あなたがこの文章を読んでいて思っていることもまた内なる言葉なのだ。それらをサラッと言語化するのに持ってこいの一冊である。

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