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頭の中を『言葉』にしてうまく伝える。

「頭の中を『言葉』にしてうまく伝える。」著:山口謠司

【要旨】
乱暴に言ってしまえば、「思考を言語化するためのテクニック」と、「受け手により理解しやすくするテクニック」について書かれた本。

まずは言語化するテクニックは、
・2つの軸に当てはめて思考を整理しよう
・伝えたいキーワードに詳しくなる
・異なる考えを持つ他社の視点のものと多く出会う
・思考のループの外側に飛び出す体験をする
・古典から思考を学ぶ
という思考を広げるための行いから、

・毎日40文字の文章化
・時間をおいて自分の文章を再考
・自分が言いたいと思ったものから4割そぎ落とす
・反論を得て言語化の精度を上げる
などを行い、言語化のストックを行うことを推奨している。

受け手により理解しやすくするテクニックは、以下。
・語彙力を身につけよ、さすれば受けてに魅力的に感じてもらえる
・詩集・俳句を詠んでイメージの付加価値をつける
・感情を表す語彙を学べ「林檎をガリリとかじる」
・類語力を調べて伸ばせ
・文庫本をお風呂で1分音読
・五七調・オノマトペ・行間・接続詞・副詞を使いこなせ

【感想・学び】
久しぶりに「きれいな」読みやすい日本語の本を読んだ気がします。
いろんな本を読んでいると、「編集さんが何らかの意図で文章を無理くりまとめたのかしら?」と思うような違和感がある文章(もしくは別人格かという文章)にぶつかることがあるが、この本は全くそれがなく心地よく最後まで読み進められた。
思わずこの人何者?!とプロフィールを2度見。

before afterの例文も大変わかりやすく、確かに!とうなずくことばかり。
(語彙力の違いや副詞の使い方、感情を含んだ文章の印象の違いなど)

伝える技術は一朝一夕では身につかない。
伝える技術を身につけること、それは人間性を豊かにすることと等しいのではないか、と思った。
言語化の前に・表現力を磨く前に、そもそも伝えたい思いがあるか?
表現力を磨くその対象自体があるか?(感動しているか?感受性を磨いているか?)
そのうえで、それを思考して自分の考えとして言語化するという段階になると理解した。
つまり、テクニックの本と要旨でまとめたが、テクニック以前に豊かな心のあり方が大事なのだと。

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