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和英辞典

この春、妹のところの甥っ子が中学生になりました。それで先日、進学祝いとして英和辞典を贈りました。二年前にも、この春から中学三年生になった姪っ子に英和辞典を贈っているので、書物を贈るのはあたしの役割と決まっているようです。


さて、二年前、姪っ子には英和辞典と和英辞典、別になったものを買ってやったのですが、今回は英和辞典と和英辞典が一緒になっているものが欲しい、という甥っ子のリクエストで、そういうタイプのものを買ってやりました。そのためにネットで情報を調べたり、営業回りの時に実際に書店店頭で現物を見たりして、いろいろ比較検討しました。


しかし、改めて思ったのですが、中学生用の英和辞典って和英辞典とセットになっているものが多いのですね。そして英和と和英が合本になっているものの多いこと。否、同じブランド(レーベル?)で英和辞典、和英辞典、英和・和英辞典と三種類も刊行されているのです。合本版は英和と和英を機械的にくっつけただけのものが多く、ページ番号も途中で振り出しに戻っています。まさに糊で貼り合わせただけのような造りです。


それは別によいのですが、あたしが中学生のころを思い返してみて、果たして和英辞典って必要だったかな、と思いました。あたしは和英辞典は持っていなかったような気がします。その後も高校大学と英和辞典は買い直したりしましたが、和英辞典はとうとう買わずに来たと思うのです。でも、今の中学生って和英辞典も使うのでしょうか?


あたしが中学生や高校生のころは、「和英辞典に頼るな」と先生に口を酸っぱくして言われました。和英辞典で出て来た単語をそのまま英作文などに使ってはダメで、必ずその英単語を英和辞典で引き直し、自分が作りたい文章に相応しいものか確認しろと言われたものです。中には中途半端な和英辞典は役に立たないとまで言う教師もいたくらいです。ですから、あたしは和英辞典は買わずに来たのですが、今は時代が異なり指導要領も変わってしまったのでしょうね。


それともう一つ、今回、まずは英和辞典を吟味しているときに気づいたのですが、中学生向けの英和辞典って、ほぼ全種類、カタカナで発音が表記されているのですね。あたしが中学のころ、やはり先生から「カナ表記の載っていない英和辞典を使い(買い)なさい」と言われました。英語をやっている人ならわかると思いますが、カナ表記があるとそれに引きずられて、正しい英語の発音を覚えなくなるからです。


そんな中学生時代の体験から幾年月、現在の英和辞典の世界はあまりにも変わってしまっていて、もう浦島太郎状態です。

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