夜の静寂と幸福

自動販売機の唸り声が聞こえる。
行き交う人影も無く、誰に向けられたものでもない。
それでも道を照らし、ただ唸っている。

きっと誰かが求めている感情を幾つか、
その身体で冷たく、暖かく、待っているのだろう。

遠くから聞こえるクルマの音。
何か弾ける音、虫の唄。

"何か"を求めて数枚の硬貨を投入する。

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