読手のひらのさん

(一社)全日本かるた協会A級公認読手。 競技かるたの読みについて色々書いています。

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マガジン

  • 雑談

    かるた以外のつぶやきです。

  • 公認読手体験記

    公認読手になるまでの過程や、自分が練習してきたことを書いています。

  • ペーペーなA級公認読手の読唱あれこれ

    読唱に関する私見とかを書いています。

  • 特に高みは目指さないけど読みは覚えたいという人向け読み方講座

    とりあえず競技かるたの読みを覚えてみたい、という人向けの内容です。

最近の記事

喉の病気の話

表に出す話かどうか悩みましたが、基本的に配信してなんぼの人なので、それすらもネタとして使いたいと思ってしまう性分です。 ちなみに結論から言っておくと、症状はかなり改善されたので、現在は前向きな方向ではあります。 実は、今年に入って喉の病気を患いました。 「声帯結節」という症状と「声帯萎縮」という症状の合わせ技だそうです。 声帯結節 これは、声帯に、指で言うところのペンダコみたいなものが出来る症状のことです。要するに喉にタコが出来たという話ですね。 声帯というのは開いたり

    • 指文字でかるたをしてみた話

      今年度に入ってから、色々とご縁があって、手話を勉強しています。 今年はないけれど、実は今まで聴覚支援学校から百人一首講座を頼まれたりしていたのですが、手話は分からないのでPowerPointに頼り、喋ることは先生が通訳してくれていたので、説明もそれで成り立っていました。 聴覚支援学校と地元の中学校の交流で毎年かるた大会をしているのだそうで、ろう者も分かるように、パネルに書いた百人一首を読みと同時に見せる形式でやっているとのことですが、パネルを見てから探す分、なかなかうまく取

      • 新しいカメラ様をお迎えする話

        ※かるた関係ありません 実は昔からの趣味というか、仕事柄扱っていたのが「カメラ」です。 若い頃カメラ関係の会社でカメラのサポートの仕事をしていました。自力ではまず買えないようなスペックの一眼レフデジカメから今すぐ買えるコンデジ、ハイアマチュア向けビデオカメラや一般家庭向けビデオカメラなどを日常的に触って過ごしていたのがついこの間のような気がしていますが、実は20年前の話になります。時の流れは早いものですね… 仕事としてやっているうちはカメラなんてそこまで楽しくはなかった

        • 公認読手体験記~B級公認の部第2話

          ボヤボヤしている暇もなく、ついに「公認大会」で読む機会が回ってきました。自分の地元、秋田大会が初仕事です。 しかし、B級公認読手ではABC級が入っている第一会場での読唱をすることが出来ませんので、DE級が入る第二会場の担当でした。 ここで、公認読手の区分があまり分からない方のために説明をします。 読手には、「専任読手」「A級公認読手」「B級公認読手」と3つの区分に分かれています。 専任読手:タイトル戦を含む公認大会等の読唱を務める A級公認読手:タイトル戦を除く公認大会

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        記事

          公認読手体験記~B級公認の部第1話

          未公認の部の記事以降少し時間が空いてしまいましたが、B級公認読手時代のことについて書き綴っていきたいと思います。 2016年11月の講習会で、無事B級公認読手に合格した私。委嘱状も届き、ホントに公認読手の道を踏み出したんだという実感が湧きました。私の県は他に公認読手がいないので、初の公認読手になれたんだという誇らしい気持ちもちょっぴり持っていたりしました。 しかし中には心無いことをいう人もいます。 「B級公認なんて誰でもなれる」 「公認読手とは言っても、あの人の読みはイマ

          公認読手体験記~B級公認の部第1話

          読唱法・余韻の呼吸~弐の型「い」

          性懲りもなく世間のネタを引っ張ってみる。 さて、前回は余韻「あ」の音で伸ばす時の自分のことについて語りましたが、今回は「い」の音について自分のことを振り返ってみたいと思います。 個人的に「い」の音に関しては「いかにキレイに出せるか」ということが永遠の課題という気がしている音です。と思うのはなぜかというと、5つの母音の中で一番響かせるのが苦手と感じるから。 他の音に比べたら口の中の縦の空間が狭い・・・横に広げるんだから当たり前なんだけどとにかく狭くなるので、「あ」みたいに考

          読唱法・余韻の呼吸~弐の型「い」

          読唱法・余韻の呼吸~壱の型「あ」

          無理やり時流に乗ろうとしてついカッとなり、いきなり下らないことを書きました。今は反省しています。 という訳で、新年も無事に明けたところで読みの自分的メモなど。 新型コロナウイルスの影響で思い切り読むような機会は得られない状況、昨年は一度も公認大会での読みをすることができませんでした。 私のようなペーペーは少しでも多くの経験値を積みたいのですが、その場が無ければ経験値の増えようがありません。 でも練習は出来ます。 やろうと思いさえすれば出来ます。 選手の皆さんも辛かろうと思

          読唱法・余韻の呼吸~壱の型「あ」

          専任読手と何が違うか

          競技かるたの読みというのは、とても平板な読み方をする。音階は「低い音程」と「高い音程」の2音しか無く、言葉のイントネーションの違い等を出しにくい。同じ音階がお経のように続く。 以前、自分の会には韓国人の子がいたが、韓国で練習をしていたら隣の団体から「怪しい新興宗教が活動しているのではないか、変なお経のようなものが聞こえてくる」と言われてしまったことがあるらしい。要は、そのくらい単調に聞こえるものだということだ。 読みのテンポも「下の句5秒程度・余韻3秒・間合い1秒・上の句6

          専任読手と何が違うか

          私の読みはどうかしている②

          ちょっとどうかしたような読み方してることがタイム的な意味でもよく分かった前回(私の読みはどうかしている①)ですが、公認読手になったあたりからは一体どう変わったのか見ていきたいと思います。 まずは、2016年10月。B級公認に受かる直前くらいです。 余韻 3.181/間 1.043/初句1.018 あっ、タイムが合うようになってきました。 余韻やや長めという感じですが、数字的にはまぁ許容範囲内でしょう。 それでも聞いてみると「どうかしてる感じの読み」に聞こえるのは大体「余

          私の読みはどうかしている②

          私の読みはどうかしている①

          絶賛過去を振り返り中のA級公認読手です。こんにちは。 前回は余韻の形について振り返ってみましたが、今回は余韻と間、そして初句5文字を読むまでの時間を確認してみたいと思います。 YouTube読手講習会では「1文字当たり0.2秒くらい」というお話をされていました。ということは、単純計算すると1秒当たり5文字くらい、つまり初句を発声したというくらいまでの時間が大体そのくらいになるのではないか、ということになろうかと思います。 読まれている句が同じではないので公平じゃない感はあ

          私の読みはどうかしている①

          余韻の形から見る自分の読みの変遷

          録音した読みを保存しているフォルダの中身を整理していたら、ふと「一番最初に録音した音源」のファイルが目に入りました。最も古いデータは2012年10月のもので、プロファイルを見る限りではどうやらiPhoneでサクッと一首分だけ録音していたようです。何故最初から録音してないのか非常に疑問ですが、音源が残っているだけ奇跡と言えます。 それ以降、ちょこちょこと録音した音源があるので、先日のYouTube講習会で説明されていた「余韻の形」がどうなっていたか、また、その後どう変わっていっ

          余韻の形から見る自分の読みの変遷

          新読手テキスト私的対応

          先日、新テキストになって初めての「読手講習会」がYouTubeにUPされましたね(「2020こうち総文 小倉百人一首かるた 読手講習会」より) https://youtu.be/hRHlXZB59Ko 伸ばしの位置が変更になったりして混乱している読手の方もいらっしゃるかもしれませんが、私個人的には、実はそんなに気にしていません。 いや、気にしてないと言ったらウソになるんですが、何もかもが変わってしまったとかそういう特別なことでもなく「一部」変わった部分が出来たというくらいの

          新読手テキスト私的対応

          特に高みは目指さないけど読みは覚えたいと思っているあなたへ⑤発声練習をしてみよう

          さて、今回は「発声練習」についてお話していきたいと思います。 かるたの練習をする時には、ただ対戦するだけでなく、払い練習や札の認識度を上げる練習などの基礎的な練習もやると思います。かるたに限らず、基礎になる練習というのは大事なものです。 声を出すことも同じで、やっぱり少しでも練習をするに越したことはありません。でも、発声練習なんてやったことがない!何をすればいいのか分からない!という人向けに、私がやっている発声練習をご紹介したいと思います。 ①s音を出す まず最初は、息を

          特に高みは目指さないけど読みは覚えたいと思っているあなたへ⑤発声練習をしてみよう

          公認読手体験記~未公認の部第4話

          3年ぶりの関東支部読手講習会。 久々の場所にちょっぴりドキドキしながら入ったら、専任読手の先生に声をかけられました。 「何だ、またここに来るのに、随分と時間かかったねぇ(笑)」 私が初めて担当して頂いた先生でした。確かに、3年も間を空けてしまったのですから、そう言われるのも仕方のない事。これには苦笑いするしかありませんでした。 この時の未公認の部は、過去2回受講した時とは違う先生が担当。 内容は、全員順番に読むことになっていて、一人ずつアドバイスを頂く形になっていたので

          公認読手体験記~未公認の部第4話

          公認読手体験記~未公認の部第3話

          専任読手の先生に叱咤激励され、重い腰を上げてようやく公認読手を目指していくことにした私。 講習会の翌日は大会が開催されていて、専任読手の先生も読みに入っていました。 実を言うと、専任読手が試合で読んでいるのを生で聞くのは、この時が初めて。それまでは、読み上げ機「ありあけ」でしか聞いたことがありませんでしたから「いつも聞いてるあの声が聞けるんだな~」くらいの軽い気持ちで会場に行ったのですが・・・想像していた以上の迫力に、発声の瞬間鳥肌が立ちました(大げさに書いているのではなく

          公認読手体験記~未公認の部第3話

          公認読手体験記~未公認の部第2話

          初めての読手講習会に出てから、2年の月日が流れました。 日常にただ埋没する日々を送っていた私が、やっと本当に公認読手を目指そうと思う出来事が訪れます。それは、支部管内で行われた読手講習会のことでした。 あぁ、読手講習会が近場であるのか、しかも気にかけてくださっている先生が講師だなぁ、じゃあ物見遊山で行ってみよう と思った私は、参加だけすることにしました。 この頃は会の中で練習の際に読むくらいのものでしたし、読手になるために頑張ろう、というよりは、まず選手を育てていかなきゃ

          公認読手体験記~未公認の部第2話