ミュージカル弱者だけど帝劇でレミゼを見てきたので感想を言いたいこと

私がどのくらいミュージカル弱者かというと、、、

私のミュージカルの思い出

①ライオンキング
動物たちが泣くシーンで、演者が自分のかぶってる動物の目からびろびろ〜っと布を引っ張り出して涙を流してるように見せる演出だったのが衝撃的だった
けっこう悲しいシーンのはずなのに面白くなっちゃってなんかごめんていう気持ちになった記憶
と言うかそのシーンしか覚えてない

②キャッツ
舞台が円形だった

③エリザベート
城田優が出てた

以上

今まで自分でチケットを取って行ったことはなくて、今回も家族から良い席取れたから一緒に行く?と誘ってもらったから行ってきた

レミゼラブルに関しては2012年の映画版を見たことあるだけ

劇場慣れしてない人の帝国劇場の印象

帝国劇場ってもっとバカ広いのかと思ってたけど舞台は意外とコンパクトだなと思った(行ったことあるのに)

前の座席との間隔が狭くて座ってる人がいたら通るのが大変なくらいだった

背もたれが肩くらいまでだから髪結んでても背もたれに当たる心配がなくて快適だった



本編の感想


良かったところ、、


○場面転換がスゴい!
舞台上に建物を出したり入れたり
演者が人力で大道具を素早く運んだり
あっという間に舞台上の場面が変わることに感動した

いったん壁を出して隠してからそれをはずすと次の場面が出来上がってるっていう方法もあったけど、
人で壁を作ってその人たちが散るとその奥にさっきまで無かった道具が用意出来てるっていうやり方が鮮やかでおおーと思った

○小さいコゼットかわいい
めっかわ
超かわいい
歌もクリアな印象(もしかしたら1番聞き心地良かったかも)
はーかわいかったー

○ジャベール(伊礼彼方さん)の顔がカッコいい
お父さんが沖縄出身でお母さんがチリ出身で本人はアルゼンチン生まれとのこと
プロフィール激強
橋本じゅん(テナルディエ)に掘り深!っていじられてただけのことはある

○みんなで合唱シーンは気分が上がった
声の層の圧で鳥肌たった(のか、冷房で寒かっただけなのか自分ではもう判断がつかない)

○エポニーヌ(屋比久知奈さん)の独唱が良かった
レミゼの中で1番好きな曲というかシーンかもしれない
(私にとってこの作品の中で唯一現実味があると言うか、行動原理が理解できるキャラクターだからかも)
良かったなーと思って帰ってから知ったことだけどモアナの日本語吹き替えの人だった
モアナも好きだからなんか繋がった感じがして嬉しかった(好きなのに気づかなかった人)


おもしろかったところ、、、

○エポニーヌの実家のシーン情報量多すぎる問題
テナルディエ夫妻の宿屋の場面
こちらで注意を引きつつ小物をくすねてあちらに投げてその次は、、、ってあの段取りの多さスゴい
しかも歌いながら(当たり前)

○火はリアルガチの火なんですね

○ジャベールの身投げシーンの演出
映画は見たから最後ジャベールがどうなるのかは知ってたけど舞台でどう表現するんだろうワクワクと思いながら見てた
セットの橋を吊り上げて背景の川を下から上にスクロール(?)して本人は動いてないけど落ちていってるように見えるっていう
天才なん?
なんかイリュージョンみたいだった


触れざるを得ないところ、、、

○ミュージカルって何がなんでも全て歌わないのいけないルールなんですか?
そこはー、しゃべってもいいのでは?ってところも全て歌うもんだから
(コゼットです♪は歌わなくてもいいだろ)
しゃべった瞬間撃ち殺されるの?ってくらい全部歌うじゃん
と、思ってしまうよねー

あーでもミュージカルに対しての1番ポピュラーな煽り文句といえば“なんで急に歌い出すの笑”だから普通は歌パートと台詞パートがあるはず、、、
もしかしてレミゼが特殊なのかな

○冒頭にバルジャンたちがなんの労働をしてるのかさっぱりわからない
みんなで棒状の何かを押したり引いたり
あれが何になるっていうんだ

○ジャベールの異常性
ジャベールはおかしい

パン泥棒に執着しすぎでは?
(脱獄したことの罪が重いとしても、それにしても)
警察組織の人材も有限なはずなのにリソースを割きすぎなのでは?
世界観どうなってんの

冒頭ジャンバルジャンたち服役中の人たちの労働を監視してたってことは看守的な立場の人なのかなと思ったけどバルジャン市長時代は市中で娼婦を取り締まって警察的なこともしてるし、
異動になったんですかー
お前はそもそも誰なんだよ言いたくなる

自殺の動機も理解不能
バルジャンに命を助けられて“あいつは悪魔だ”ってなんだよそれ
信じてたものが揺らぐ感じはわからなくもないけど
バルジャンは何度も捕まえようとしてきた自分のことを恨んでいてもおかしくないのに命を助けた、だから自分もこれからは人のことを許していこうって思えばいいじゃん
なんでセーヌ川に身を投げるんだよ
全然わかんないんだよなあ
私が浅はかなのか、、、

ていうかパン泥棒10年以上追いかけてるくらいならまずテナルディエを取り締まれよ
ずっと、けっこう近くにいましたけどねえ

○バルジャンの経済力の謎
仮出獄して身分証を破り捨ててからのし上って市長になるまではわかる(わかんないけど)
そのあと自分と間違えて捕まえられた男の無実を晴らすために自分がジャンバルジャンだと名乗り出るところもわかる(これはまあわかる)
名乗り出たあとでフォンテーヌに対してフォンテーヌの娘コゼットを自分が引き取って幸せにするとか言う←全然わからない
幸せにする、、、
いや、どのように?
さっき自分がジャンバルジャンだって名乗り出てましたけど
顔写真がネットで出回る時代じゃないにしても市長が犯罪者だったってけっこうなスキャンダルだと思うし市長ってそれなりに顔を知れてるから身分を偽って暮らすというのはなかなか厳しいのではないかと、、、
思うのですが

コゼットは無事に成長してたからまあ何とかなったんでしょうけど

○コゼット、ずっとパパと2人きりで育って世間知らずすぎたせいでマリウスとちょっとぶつかっただけで好きになっちゃったんじゃない?
パパのせいだぞ

○バリケード意味あるのか問題
政府軍を相手取るとして、町のたった一角を封鎖しても、、、
全然裏から回り込めそうだけどそんなことない地形だったのかな

○バルジャンなんで死んだのかわからない問題
最後バルジャンは召されるけどなんでなのか全然わかんない
銃撃戦の後元気にマリウス担いで下水道進んでたしその後も全然元気そうだったけど
実は持病があってそれが悪化したとか?
ほんとは生活が苦しくて、コゼットにはちゃんと食べさせてたけど自分はほとんど食べてなくて弱ってた説
全然わかんなかったなあ

○結局ほとんどみんな死んだけど、当時は死んだとしてもそれはそれで、悪くはない、良きこと、みたいな価値観だったのかな
貧しさとか生活の苦しさとかから解放されて自由、みたいな
わかんないけど
死ぬことでしか救われないって辛い世界だな


いろんなわからなさがあったけど国も時代もこんなに隔たってる人たちのことなんてわからないか、と思って納得したことにする


舞台の演出、表現方法スゴい!とか歌上手い!とか思って感心したけど、感動するところまで至らなかったってことは私はミュージカル向いてないのだろうか

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