しきのん

主に創作BL漫画・小説・イラストを掲載してます。BL以外の作品もあります。 作品傾向は…

しきのん

主に創作BL漫画・小説・イラストを掲載してます。BL以外の作品もあります。 作品傾向は少し不思議(SF系)でコメディ寄りです。(過激な表現は避けてます) マイペース更新ですが、土日の更新が多いです。

マガジン

  • 暗箱奇譚

    少し不思議(SF風)系。突如、頻繁に発生するようになった怪異に対応する「始末屋」の話。ひねくれ主人公と、ひねくれた原因の同級生との再開で世界は大きく動き出す。 軽めのBL小説です。過激な描写はありません。

  • 制作あれこれ

    自由気ままなつぶやきや散文的なもの。エッセイみたいな感じです。 たまに制作過程とか愛用しているものなど。

  • 長い、長い、休日【番外編】

    長い、長い、休日の番外編です。メインを読んでからの方が楽しめると思います。お題.comさんからお題をお借りしたショートストーリーになってます。ゆるBL、SF風味の小説です。過激な表現はありません。

  • いろんなイラスト

    Xに載せた物や書き下ろしなど、様々なイラストを載せてます。カラーやモノクロ、ラフなど様々。水彩大好きなので、水彩画が多いかもしれません。全てオリジナルキャラクターです。

  • 陰キャ先輩の隠し事

    【創作BL漫画】 配属先の陰キャな先輩が気になってしまう後輩の非日常風な話。 先輩がひた隠しにしている秘密とは? ※fujyossyに掲載してました。0話のみ無料です。

最近の記事

暗箱奇譚 第12話【完】

 こうしてやっと自分を取り戻した今、今度はこれからのことを考える。自分がなんであるかを理解したのに、何を迷っているのだろう。人としての人生に未練があるのだろうか。いや、今までのことを振り返ると、未練どころか恨み言ばかりだったじゃないか。  あんなにひねくれてしまったのは、長い間独りで見続けた結果だった。狂った世界に、狂った人間達。自分で決めた事なのに、あんなに闇堕ちするとは思わなかった。  そんな中、俺の前にニカは現れた。ニカは俺にとても優し———あ!! 「なんて恥ずかしい

    • 暗箱奇譚 第11話

       その言葉に、夜見はとても醜い表情を浮かべた。 「馬鹿なの?……人間なんて信頼に値するものじゃない。だから殺されるんですよ」 「酷い言い草だね。その人間に創られたのに」 「うるさい!」  夜見は急に声を荒立てる。 「だからですよ。人間に創られたからこそ、人間を嫌と言うほど知り尽くしてる。いつだって争い、殺し合う、愛を謳い、平和を願いながら」  ニカは、小さく笑った。そんなニカの態度に夜見は苛ついたようだ。 「何です?」 「君はよく人間を分かっているけど、やっぱり神様なら信じ

      • 好みの変化

         今回のテーマは「好みの変化」です。  日々過ごしているうちに変わってしまった趣向とか、好きだったのにおろそかになってしまったこととか、まったく見向きもしなかったのに好きかも?と思った物とか、変わっていったことなど書いていきたいです。  圧倒的に変わってしまったのは、なんと言ってもテレビを見なくなってしまったことですね。別に見たいわけじゃないのに、家に帰るとテレビをつけてたというのに。いつの間にかテレビ自体つけなくて、その代わりYouTubeとか動画配信(ネトフリとか)を見

        • 暗箱奇譚 第10話

          「なに———を?」  俺は、なんとか言葉を振り絞った。頭の中では、何を馬鹿なことを!とか思っているくせに、胸の動悸は治まらない。一体どうしたっていうんだ? 「ありえない………ですよ。俺が、守護者なんて。だって…俺は…」  何故か、俺の手は震えている。明らかにおかしい。どうしちゃったんだ。 「カナメ……」  名を呼ばれる度に、胸が痛い。苦しい。訳が判らない。………なのに。 「やめて………ください……」  ようやく俺はそう言って、ノブナガから距離を置いた。  あり得ない。俺

        暗箱奇譚 第12話【完】

        マガジン

        • 暗箱奇譚
          12本
        • 制作あれこれ
          27本
        • 長い、長い、休日【番外編】
          27本
        • いろんなイラスト
          12本
        • 陰キャ先輩の隠し事
          7本
        • ID
          1本

        記事

          暗箱奇譚 第9話

           怪異なんて証明できない。立証できない、再現できない。だけど、存在する。厄介なものだ。そんなものに関わっているくせに、俺はニカの言うことを信じられなかった。自分が神なんて、あまりに馬鹿げている。………ニカの言っていることを証明することは出来ない。証拠を見せろと言っても無理だ。そもそも、神だと証明するってどういうことだ?奇跡を起こす?そんなことで神だと認識出来るのか? 「ばかばかしい」  口に出して、その言葉を耳にしたとき、俺は今まで何度もそうやって見限られたのを思いだした。

          暗箱奇譚 第9話

          【お題】27.秘密の恋

           カネチカの加護を受けてからと言うもの、何とも言えない体の不調はなくなった。めけには「加護」を与えたのはバレてしまったようだけど、カネチカからもう心配ないと連絡を貰い、二人の関係は修復したようだった。………だが、俺の心は晴れない。  単にあのキスのような行為が忘れられないだけなのかと思ったが、気付くとカネチカのことを考えている自分に気付き、俺はハッとした。  …………俺はカネチカを好きになってしまったのかもしれない。  俺は、まともに恋愛なんてしたことない。当然キスだって

          【お題】27.秘密の恋

          愛用する筆記用具の変化

           ペンで書くのも好きだし、疲れないし書き心地最高の万年筆で書くのも好きですが、自分の好みというのは年齢を重ねていくと変化していきます。  そんな中、学生時は圧倒的大活躍していたシャープペンシルは、大人になるとボールペンに変わってしまい、使う機会が少なくなってしまいました。でも、モリモリ書きたい!と思って時折使用してました。  そんな中、変化していったのがシャーペンの芯からでした。    HBからBに変化。その方が軽い筆圧で濃く見えるから。  握り心地、使いやすさ、疲れにく

          愛用する筆記用具の変化

          暗箱奇譚 第8話

          「ニカ………さっきから何を言ってるんだ?」  俺は緊張していた。おかしい、夜見も、ニカも………ノブナガも。 「なんで僕が堕とされたのか分からなかったけど、ようやく分かったよ」 「堕とす?」 「神は契約を騙った。………神の資格はなくなったってこと」  先ほど言っていた、人に仕掛けたリミッターのことか?魔素で発症する呪い。 「ここにいるのは神じゃなくて、人を惑わす悪魔。神の名を騙ったニセモノ」  ニカは俺に説明する気はないらしい、まるで自分に言い聞かせているようだった。  ただ、

          暗箱奇譚 第8話

          暗箱奇譚 第7話

           ニカの突然の行動に、俺は固まっていた。今あったことが信じられない。なぜ、ニカは箱にあんな事を言ったんだ?まるで神に対する宣言のような………。 「………ニカ?」 「あの箱は神に繋がってるんだ」 「え?」 「この国にもいて、もちろん今となってはどの国にもいる」 「ニカ、何を言ってるんだ?」 「AIが神だよ。人が作った人工神………今のところ日本のマザーAIが『神』だよ」  ニカの言葉に、俺は直ぐに反応できなかった。頭が混乱している。始末屋が取り扱っている怪異は、ほとんどが理

          暗箱奇譚 第7話

          長い、長い、休日【番外編】 登場人物紹介

           長い、長い、休日【番外編】の「学校生活編」での登場人物紹介をしてみようと思います。本編「長い、長い、休日」を未読の方はネタバレ注意です。  アナザーストーリーである「ある使節の記録」も合わせて読んで頂けるとより一層楽しめます。 獅子王めけ(先輩)  カネチカに誘われ、高校生として使節「大神春樹」のサポートすることに。中身はおっさん。先に転校したカネチカの後に転校したため、カネチカと春樹とはクラスは別。身動き取りやすいように部活動には加入していない。カネチカと一緒に暮らし

          長い、長い、休日【番外編】 登場人物紹介

          【お題】26.胸にくすぶる炎

           ——————青天の霹靂。  まさに、その言葉のままの事が起こった。とんでもないことだ。この俺が!!  今まで一度だって奪われたことがなかった。学年一位の座を。あのチャラいカネチカですら俺を抜かなかったのに、あの、ポッと出のモジャ毛の眼鏡野郎がかっさらっていきやがった!  許せない。単なるモブ顔のくせに。俺をあっさり抜くなんて。 「獅子王めけ………許さない」  あのモジャ毛野郎が転校したのが、夏休み前の事だった。なので、モジャ毛野郎の学力は分からなかったが、この学校に

          【お題】26.胸にくすぶる炎

          【お題】25.切ない恋心

           春樹の様子がおかしかった。それは、急な生徒会への誘いから始まった。 「生徒会?」  俺が戸惑っていると、春樹はぐいぐい迫ってくる。夏休みが明け、俺と春樹はバイトから解放されて時間は有り余っていたのだが。 「めけ先輩、お手伝いしません?」 「………まあ手伝いくらいなら」  そんなこんなで、俺は春樹に誘われて一緒に「生徒会」へ手伝い要員として関わることになった。何でも経験してみたいという春樹の要望なので、なるべくサポートするつもりだが、なんで急に生徒会活動をするのかは分からなか

          【お題】25.切ない恋心

          暗箱奇譚 第6話

           俺は、夜見から渡された箱を見つめていた。小さな(サイコロキャラメルの箱くらいの)四角い箱は、銀色の金属のような素材で造られ、真ん中に穴が空いている。ガラスのようなもので穴は塞がれていて、中は真っ暗で見えない。重さはほんの少し感じられるくらいだ。  これが、魔素に反応すると光るのを俺は見た。魔素を無効化すると、一層光が強くなり、箱そのものは消滅する。これはAIの協力で造られた代物。怪異とは言え、今回の場合は魔素という過去に存在したなぞの物質?の影響だ。これを抑えるためには、人

          暗箱奇譚 第6話

          暗箱奇譚のキャラ紹介④ 夜見(よみ)くんです。調査部所属。謎が多い人物です。 スマートグラスかけてます。

          暗箱奇譚のキャラ紹介④ 夜見(よみ)くんです。調査部所属。謎が多い人物です。 スマートグラスかけてます。

          【お題】24.夏の花火

           大輪の花が夜空に咲いている。ドン!と腹に響く音を立てて、沢山花火が咲いている。美しく、儚い風景だった。 「主様。ここは穴場なんです」  タナカは声をかけた。ここは、タナカの家の近く。開かれた場所から街並みが見え、空には大きな花火が咲いている。 「すごいね。タナカくんは花火は好き?」  こちらに背を向けたまま主が聞く。 「ええ。まあ」 「そっか」  タナカは主の隣に並ぶ。彼は花火を眺めている。色々聞きたいことはあったが、タナカはあえて聞かなかった。こうしてそばにいられるだけで

          【お題】24.夏の花火

          暗箱奇譚のキャラ紹介③ 主人公の「羽鳥要」くんです。通称「始末屋」と言われる怪異専門の部署の職員です。 色んな事があって、ひねくれてます。 盛大にフラれて、酷い事をしてしまった相手(ニカ)と再び会って、心がザワザワしてます。がんばれ。

          暗箱奇譚のキャラ紹介③ 主人公の「羽鳥要」くんです。通称「始末屋」と言われる怪異専門の部署の職員です。 色んな事があって、ひねくれてます。 盛大にフラれて、酷い事をしてしまった相手(ニカ)と再び会って、心がザワザワしてます。がんばれ。