リーフレタス栽培を巡る、春と夏の私の争い
この春こそ、リーフレタスのプランター栽培をもう一度始めたい。
そうは思っているのだけどなかなか始められないのは、一昨年うまく育てられなかったからだ。
ようやく芽が出てきたと喜んでいた矢先、茎がひょろ長く伸びる『徒長』という状態になってしまった。プランターの置き場所や水の量を変えるなど、思いつく限りの工夫しても改善できなかった。
結局最後までひょろっとしていたリーフレタスから採れたのはごくわずかな量。収穫して食べることを楽しみにしていた分、とても残念だった。
「リーフレタスは初心者向きとネットに書いてあったのにな」とは思うが、そもそも昔から私は植物を育てることに興味はあるけれど苦手だった。何せサボテンを枯らしたことのある女だ。
去年の春は「また失敗するかもしれないから」と何もしなかった。しかし夏になってレタスやベビーリーフなどの葉物野菜を買ってきて食べる度に、春にリーフレタスの種をまいていたら、もしかしたら今頃は収穫して食べれていたのかもしれないという思いが拭えなかった。
失敗した可能性も大いにあるが、もしかしたら成功したかもしれない。やらないというのは、成功の機会を潰しているのだ。
そうは分かっていても再び春が来たいま、始めたいけど始めたくないという相反する気持ちに決着がつけられない。
うまく育てられなかったという失敗を重ねたくない春の私 vs 種をまかなかったことを後悔したくない夏の私
春の私の言い分は分かりきっている。
一昨年失敗して、解決策が分からずじまいだったから、「今年も同じ失敗を繰り返すだけではないか?」と思ってしまうのだ。
収穫できなかったとがっかりするだけならまだいい。度重なる失敗は、「やはり自分にはできないのだ」と自己肯定感を下げることに繋がっていく。
今度は夏の私のターンだ。
リーフレタスがうまく育たなかったとしても、大したことではない。
また、気温や時期というタイムリミットが近づいている。そろそろ始めないと、気温が上がりすぎて失敗の確率が上がる一方だ。
何より、始めなければ成功もない。去年やらずに後悔したからこんなに悩んでいるのだ。
これだけ夏の私がいまやるべき理由を並べ立てても、いまの私、つまり種まきをためらっている春の私は「今年こそリーフレタスをうまく育てられる」という希望的観測が持てない。
でももしかしたらこの夏の私こそ、「ほらやってよかったじゃないか」と笑うことになるのかもしれない。
その一縷の望みにかけて、何かを始めるのに最適な日とされる一粒万倍日の今日、リーフレタスの種をまきたい。
(実をいうと一昨年も一粒万倍日に種をまいたのだけど)
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