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【エクストラ回顧録】DAMAGE

はじめに

 2019年1月に開催されたエクストラレギュレーションのシティーリーグシーズン2で使用を考えていたデッキの紹介です。直前にDAMAGEアンノーンを禁止とする突然のレギュレーション改訂が告知されて話題となりました。改訂が施行されたのはシティリーグ後だったため、実際に使用したプレイヤーもいたはずです。
 だいぶ時が経ちましたが、エクストラレギュレーションにはこんなとんでもデッキがあったのかと記録に残すために記事にすることにしました。まずは以下に当時組んでいたレシピを示します。

2018シティ2_SRyMXM-TBnoib-MRpSRM

1 デッキの使い方

 このデッキはアンノーンの特性DAMAGEを使用してポケカでは極めて珍しいエクストラウィンを狙うデッキです。先攻の場合には先2もしくは、先2にはホラーハウスを使用して先3に勝利できます。後攻の場合には後1にホラーハウスを使用して後2に勝利できます。この奇妙なデッキの回し方は以下に説明します。

1-1 ダメカン無限増殖からDAMAGE使用までの流れ

0 準備
スタジアム:マグマ団の秘密基地
盤面   :ランクルス、マニューラ、クレッフィ
手札   :入れ替え札、アンノーン
1 クレッフィの特性ワンダーロックを使用して任意のポケモンにクレッフィをつける。
2 マニューラの特性ひっぺがすを使用してクレッフィを手札に戻す。
3 クレッフィをベンチに出し、マグマ団の秘密基地でダメージカウンターをのせる。
4ランクルスの特性ダメージスワップを使用して任意のポケモンにダメカンを移す。
5 1~4の繰り返し
6 ダメカンが66個のったら、クレッフィを使用していたスペースにアンノーンを出す。
7 バトルポケモンと入れ替えて、特性DAMAGEを使用して勝つ。


1-2 ダメカン66乗せ方

 相手の場にウソッキーがいるかいないかでDAMAGE達成難易度が変わります。

【ウソッキーがいる場合の66達成方法】
・コイキング&ホエルオーGX 29+コイキング&ホエルオーGX 29+ランクルス8+マニューラ8=74
・コイキング&ホエルオーGX 29+ゲンガー&ミミッキュGX 23+ランクルス8+マニューラ8=68

ウソッキーがいる場合、この2パターンしかありません。なお、ダメカン無限増殖コンボの使用により、シェイミとアローラキュウコンは合計2枚まで自分でトラッシュできます。したがって、デッキに1枚のポケモン回収サイクロンを含めてアロキュウGXかシェイミEXを合計3回は使用でき、ウソッキーがいたとしてもDAMAGE達成は十分可能です。
 一方、相手の場にウソッキーがいなければ、66個ダメカンをのせるのはかなり容易になります。下に例を示します。

【ウソッキーがいない場合の66達成方法例】
ゲンガー&ミミッキュGX 23+アローラキュウコンGX19+シェイミEX10+ランクルス8+マニューラ8=68

ウソッキーがいる場合と比較して、場に出すタッグチームの枚数が1枚で十分な点と、アローラキュウコンGXとシェイミEXを自壊とサイクロン込みで最大5回使用できる点が異なります。
 ウソッキーがいるときに勝てるデッキにできるかが、このデッキ構築における重要なポイントになりました。


2 レシピの要点

 サイドをとることがあり得ず、すべてのポケモンがコンボにかかわるためサイド落ちを厚くケアした形になっています。ニューラは1枚をメタモン◇としましたが、それ以外すべてのポケモンを2枚採用しています。スタートすると邪魔になりがちなコイホエも、ウソッキーがいる場合に1枚は必須になるので、2枚採用せざるを得ませんでした。

ゲンガー&ミミッキュGX 2
オカルトマニア連打に対する解決を兼ねつつターン稼ぎのため超エネルギーと合わせて採用。もちろんダメカンタンクにもなります。

アローラキュウコンGX 2
必要なパーツを集めてDAMAGEを使用するのに大きく寄与しています。ウソッキーがいないときはダメカンタンクになります。いるときはきぜつしてもらいます。アローラロコンは逃げ0になるやつもいるので、そっちのほうがよかったかもしれません。

メタモン
ベンチに1匹しか出していないポケモンをグズマでとられるとコンボが成功しない一方、ユニランとニューラを2枚ずつもだすベンチスペースはありません。その問題を解決するポケモンです。

博士の手紙、レスキュータンカ
数少ないピン積みのカード。タンカはサイドに落ちたポケモンをハイボのコストにしてしまったときの救出用、手紙はポストやアロキュウで触れる3枚目のエネルギーです。どちらもコンボに直接かかわらないのでサイドに落ちてもよく、1枚で十分です。

リーリエ4、ランレシ2
当時はサポートを先1から使えたためリーリエが最もこのデッキに適したサポートでした。プラターヌ博士は進化ポケモンや飴を巻き込みたくないので不可です。リーリエ以上のサポートが存在しないため、5枚目以降はランレシになります。リーリエ3ランレシ3の配分と悩んだ気がしますが、ホラーハウス込みで最大3ターンかける可能性があるデッキのため、サイド落ちやハイパーボールのコストになることを考慮して毎ターンサポートを使えるようにリーリエを最大枚数の4枚としたのだと思います。

マグマ団の秘密基地 4
1枚しか使いませんが、最も触りづらいパーツのため4枚採用。3枚にすると、マグマ団の秘密基地が引けずにコンボ失敗となることが体感かなり多くなりました。

3 不採用カード

闘魂の廻しorムキムキダンベル
 闘魂の廻しが1枚あると下記の構成に4個ダメカンを追加でき、ウソッキー下でのDAMAGE達成を多少容易にできます。

コイキング&ホエルオーGX 29+アローラキュウコンGX 19+ランクルス8+マニューラ8=64

しかしながら、ゲンガー&ミミッキュGXを場に出せなくなり、ホラーハウスGXが使えないデメリットが大きいためと、使うかわからないカードにサイド落ちを考慮して2枠も避きたくないため、このプランは不可としました。

 また、ムキムキパッドを2枚つけると下記の構成にダメカンを8個追加できます。

ゲンガー&ミミッキュGX 23+アローラキュウコンGX 19+ランクルス8+マニューラ8=58

 コイホエを使用せずに66の達成が可能となりますが、このようにしなかった理由は3つあります。1つ目は、ムキムキパッドを2枚も引けないため。2つ目は、なるべく引けるようにするためにはムキムキパッドを4枚採用する必要があり、コイホエ2枚の他にもう2枠割かなくてはいけないため。3つ目は、相手のフィールドブロアーを考慮すると、ダメージ使うターンまで盤面に貼りづらく、手札に溜まるため。
 結局触る手段に乏しいムキムキパッドに頼るより、ハイパーボールとネストボールでサーチできるコイホエを出す方が、再現性が高くなると判断しました。

おわりに

 いつかあんなデッキ組んでたなあって思ったときに思い出せるように記録しました。このデッキは公式からのレギュ改訂の告知がなされるまではほとんど話題に上がることがなかったのに、実は水面下で結構研究されていたところがエクストラぽくて面白かったですね。
 最近のエクストラレギュレーションは一昔前のハンデスだのロックだのばっかだったころ比べるとだいぶ健全になっている気がしますが、それはそれでちょっと物足りなかったり・・・

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