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かけ算とわり算について

 私はかけ算20問を30秒で解け、というのはどうでもいいと考えているのですが、一旦「かけ算とは何か」、「わり算とは何か」が分かれば、あとは早く計算できるにこしたことはない、と思います。永瀬王座が先日のA級順位戦の斉藤八段との対局でビュンビュン早指しして、斎藤八段が残り1時間となったところでまだ5時間あまり残していた、というような感じです。

 というわけで、機械的な練習にならずに計算を理解する説明の仕方を考えてみました。

かけ算:同じものを何度も足していくときに、その足していく「回数」をかける。
例:りんごが2つ載ったお皿が8枚ある:2を8回足す=2+2+2+2+2+2+2+2(心の声:8回も書くのめんどくせー→一気に済ませよう!)=2×8
→これを理解したのち、九九を覚えると、永瀬流「早指し」ができて便利。

わり算:全体を、同じ数でいくつかに分けるときに、その「いくつか」の数で割る。
例:80このアメを20人で同じ数に分ける:80÷20
例2:かけ算の例に戻すと、りんごが2つ載ったお皿が8枚=そこにあるりんごは16個。
→これを、もう一度2個ずつ分けると、8個のグループになる。
つまり、かけ算とわり算は裏表の仲間。

筆算:位が変わるごとに「両替」するイメージを持つ。
849÷6のとき:100円玉8枚を、6人で分ける。→一人1枚ずつ行き渡る。

位取りは硬貨の両替のイメージ

100円玉が2枚残ったけれど、これは6人では分けられないので、両替して10円玉を20枚にし、もともとの40と合わせる→10円玉24枚を6人で分ける→4枚ずつ。

200円を10円玉20枚に両替

 最後に、1円玉9枚を6人で分ける。→1枚ずつ行き渡り、3枚残る。

1円玉9枚を6人で分ける

というふうに考えると、わかりやすいと思います。

分数のわり算:わり算なのに元の数より増えるってどういうこと!?と子どもは思いがちですが、たとえば、10枚のクッキーを1日に2枚ずつ食べると何日保つ?→10÷2=5 答え:5日
というのはすぐにわかります。
これを、「1日に半分ずつ食べたら何日保つ?」と考えると、計算しなくても、絵を描くと20日、というふうに出せるでしょう。よって、数が増えると言っても、10枚のクッキーが増えるわけではなく、出た答が割られる数より大きくなるだけの話、ということがわかるのではないでしょうか。

 というようなことをつらつらと考えています。



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