直也

声優・ナレーター・eスポーツプレイヤー。先天性全盲。 大学で学んだITスキルを駆使して…

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声優・ナレーター・eスポーツプレイヤー。先天性全盲。 大学で学んだITスキルを駆使して「世界初の視覚障害を持つ声優・ナレーター」としてデビュー。その後、全盲のeスポーツプレイヤーとしても活動中。各種メディア出演の際は、夢をかなえるためにこれまで編み出した工夫を発信している。

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僕が小説なら、今日は章の最後のページ

いよいよ明日はストリートファイター6の発売日です。 先ほど、ストリートファイター5のプレイ時間を確認したら、約568時間。ちなみに、鉄拳7は約579時間。その他のゲームもやったので、この2年半で1300時間程度ゲームをしていたことになります。 もちろん、プロのプレイヤーを目指すのであれば少なすぎる時間数なわけですが、熱しやすくて冷めやすい性格の私がと考えると、この2年半ではナレーション、プログラミングに次いで時間をかけたかもしれません。 ストリートファイター6が発売され、

    • 北村直也の新たな挑戦1~ePARA Voice設立

      皆さんこんにちは。声優・ナレーター・eスポーツプレイヤーの北村直也です。早いもので、もうすぐ4月が終わろうとしております。 いかがお過ごしでしょうか。 4月といえば新年度。ということで、今月から私はいくつかの新しい挑戦をしています。今回はそのうちの一つ「音声制作事務所 ePARA Voice設立」について書いていきたいと思います。 ぜひ、最後までお付き合いください。 ePARA VoiceとはePARA Voiceは、ゲームやアニメのキャラクターボイス、CMや教材のナレー

      • 全盲の格闘ゲームプレイヤーNAOYAの挑戦~EVO Japan2023という未開拓領域へ

        こんにちは。全盲の格闘ゲームプレイヤーのNAOYAです。最近、プレイヤーネームがオール大文字アルファベットになりました。 本当は名前らしく最初のみ大文字かなとか思っていたんですが、「Aは大文字のほうがかっこういいよ」というマネージャーの一声で、すべてが大文字になりました。これからも末永くよろしくお願いします。 さて、私は3月末にとても大きな挑戦をします。それが、 EVO Japan2023の鉄拳7に参戦すること です。 今回は決戦当日ということで、三選に関する思いをつらつら

        • 2022年振り返り=良いことも悪いことも予想外が多かった

          みなさんこんにちは。全盲のナレーター・eスポーツプレイヤーの直也です。 気づけば2022年が終わろうとしています。近年は「今年の印象的なできごとベスト3」を適当にやってその年を振り返っていたのですが、今回はわりと真面目(?)に今年を振り返ってみたいと思います。 良ければお付き合いください。 1年を通して「予想外」ばかりだった今年は本当に予想外なことばかりでした。 テレビ出演 全盲ゲーマーの大会が実現 声優・ナレーターとして後輩ができた 密着ドキュメンタリーまで作られ

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          みみよみナレーション事務所終了~今の私が伝えられること

          皆さんこんにちは。全盲の声優・ナレーターの北村直也です。 この度、私も参加していた視覚障害者専門のナレーション事務所「みみよみ」が、諸般の事情により終了することとなりました。 みみよみのトップナレーターとして活動した2年と少しの間、私の今後の人生にとってかけがえのない経験をさせていただきました。関係者の皆様には深くお礼申し上げます。 そして、今後は類似する事業を私のほうで仲間たちと立ち上げられないか、各所のプロフェッショナルにご意見を伺いながら検討しております。 今回は、み

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          「目が見えないけど○○できる」について思ったこと

          ありがたいことに、最近はテレビ・ラジオ・ウェブを問わず多くのメディアに出演させていただく機会に恵まれている。私は幼少のころから芸能界にあこがれがあってラジオ番組の真似っこをしたり、歌やギターを練習していた期間があるので、やっとその夢がかたちになりつつある気がしている。 そして、メディアに出演するに当たってついて回るのが、「見えなくても○○ができる」という決まり文句である。もちろん、目が見えなくてもできるように編み出した工夫についても取り上げていただいているので、それがめっちゃ

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          個性の強い女の子を作る練習に書いていた小説

          自分の作品フォルダを編集していたら、懐かしいものが出てきました。 当時、どうしても個性的な女の子を書きたかった私が練習で作ったものです。 せっかくだから出しておこうっと。 小説:青春部 第1章 「失礼します。体験入部ってここで良かったですか?」 「おお! 君が噂の入部希望者か。まあ、座りたまえ」 「は、はあ……」 事が起こるのは突然。という格言があるが、まさにそうだった。高校1年生の俺は入学早々、「青春部」という部活から勧誘を受けた。まさに高校生らしい部活名である。だが、

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          あれから10年~もう一度同じことが起きたときに私は声優としてどうありたいのか

          皆さんこんにちは。 @noy_0207 です。 本日は2021年3月11日。東日本大震災から10年を迎えました。 毎年3月11日には当時の振り返りをtwitterで語ってきたのですが長い期間フォロワーの方はもう飽きたでしょうし、もし自分があのときから声優だったらどうしたのか、というよりもこれから先に同じようなことが起きたらどうしたいのか、過去から未来を見据えてお話ししていきたいと思います。 地震発生時の振り返りまず、当時の私は東京の高校で寮生活をしていました。その日は

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          密着型ドキュメンタリー風ボイスサンプル

          世界初の全盲の声優、不可能を可能にする男のなおやです。 こちらは、ドキュメンタリー番組の冒頭を意識したナレーションサンプルになります。 なお、原稿は野球大好きな私が自作しました。 編集、BGM選定も私一人です。

          密着型ドキュメンタリー風ボイスサンプル

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          今日も一杯で私は大人になる

          現在、私は26歳。成人した日なんてとっくに過ぎた。 そんな私の近くにはいつもこのビールがある。 そういえば、子どもから大人になるにつれて、今まで同じことをしているはずなのにお酒があるかないかという違いがある。 大好きな野球観戦は、初めてのときは小学生で、当然のようにジュースを片手に持つ私と、ビールを片手に持つおじちゃんと二人で球場に出向いていた。 社会人になり、20代になってそのおじちゃんと球場に行ったとき、当たり前のように私が片手に持っていたのはビールだった。 友人と

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          小説 だから今会いに行く 第1章

          あのとき、君と出会ったあの場所で、思いを告げる。それがどんな結果になるのか、いまの自分には想像がついていない。君はなんというだろうか。いつものように、冗談だと笑い飛ばすだろうか。それとも、この思いをしっかり受け止めてくれるだろうか。やってみなければわからない。だからいま会いに行く。 「はじめまして。」 大学3年になったばかりの三波真也にたいして、突如声をかけてきた女の子。その子はおそらく高校生ぐらい、身長は155ぐらいで長い黒髪をしていた。これだけみると、ごくふつうの女の子

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          プログラミングがある程度できるといろんな言語に手を出したくなる理由

          みなさんこんにちは。盲目のマルチプレイヤー直也です。 本日は、自分も直面した、「プログラミングがある程度できるようになるといろんな言語に手を出したくなるのはなぜなのか」について解説していきたいと思います。 1.言語によってできることが違うため、やりたいことが定まっていないと浮気する 世に出回る言語はCやJava、ウェブを扱うPHP、最近はやりのPythonなど、多岐にわたります。 ですが、それぞれの言語でできること、できないこと、得意不得意があります。 PHPはサーバ上でし

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          あえていいところを見つけようとするとお互い幸せになれる

          みなさんこんにちは。盲目のマルチプレイヤー直也です。 先日から文化祭関連の投稿をしていますが、わたしは人のパフォーマンスや作品を見るときには、いいとこを探すようにしています。 中には褒める箇所がないような作品をSNSで見かけることもあります。それでも、私はいいなとおもったところを褒めるようにしています。 そうすると、お互い幸せになれることがわかりました。その効果についてご紹介します。 1.改善点があっても、「良くしよう」という点が伝わりやすい どうしてもプロの立場になる

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          やっぱり初心は大事だった話

          みなさんこんにちは。盲目のマルチプレイヤー直也です。 仕事をしているみなさんは、その道のプロを目指していると思うんです。プロを目指していると、完璧を求めたり、満足されるように作り込みすぎたりしませんか? たしかに、プロになるのは重要、でも、たまには初心に帰って楽しんでみていいとおもうんです。 というか、楽しんだ時に、パッとヒントが思い浮かんだりします。 そして、楽しんでいれば見ている側も心が動きます。 今日文化祭でステージ発表した後輩たちはプロではありません。でも、ぼくは感動

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          アウトプットが上手い人は輝いて見える

          みなさんこんにちは。、 盲目のマルチプレイヤー直也です。 自分を仕事にするために重要なありかたみたいなのを実感したのでシェアします。 母校の文化祭で数学研究部、国際交流部の展示を見たんですが、みんな自分が調べたことをしっかりまとめて楽しそうにお客さんに説明していました。 ある人は三平方の定理の証明を、ある人はルーマニアの料理を、自分の考えも含めて熱く語っていました。 それをみて、しっかりインプットしてアウトプットして人に語れる人は単純にかっこいいし、輝いてるなあとおもったんで

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          盲目の声優を目指すにあたって、改めて自分は条件がよかったと思えた話

          みなさんこんにちは。盲目のマルチプレイヤー直也です。 今日、母校の文化祭に行ったんですが、そこで、私も声優に興味があります、という後輩に会いました。 その子は弱視で台本を読むのがさっとできないとのことだったんですけど、ぼくはあることに気づきました。、 ぼくは点字ユーザーだから原稿をデータでもらって専用端末で読めば台本を読めます。紙の台本でもocrすればデータになる。だから、理解も得やすかったし、適応も早かったです。 でも、弱視でだとそのままの台本もふつうの台本も読みづらい人も

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