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家づくりとお金のいい関係 「賢い人が実践する10個のポイント」

これから家づくりをしていこうと思っている人は是非読んでいってほしい内容になります。

家づくりとお金のいい関係

今回も引き続き、「後悔しない家づくりのすべて」という本を紹介したいと思います。
1級建築士YouTuberのげげさんが書いている本ですね。

前回までの内容はこちらになりますので、そちらも合わせて読んでみてください。

https://namonakidesignoffice.com/?p=447&preview=true

https://namonakidesignoffice.com/%e5%ae%b6%e3%82%92%e3%81%a4%e3%81%8f%e3%82%8b%e5%89%8d%e3%81%ab%e6%8a%91%e3%81%88%e3%81%a6%e3%81%8a%e3%81%8d%e3%81%9f%e3%81%84%e3%83%9d%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%889%e3%81%a4/

毎回勉強になることが多く、家づくり初心者の方でもわかりやすい内容になっていると思います。

それではいきましょう!


土地探しの3つのポイント

家を建てる際は、必ず土地が必要になってきます。
家づくりも初めての人が多く、「土地探し」も初めての経験する人が多いと思います。

そんな人にアドバイスです。
土地を検討するにあたり、特にチェックすべきポイントは3つです。

  1. 「価格は適正か」

  2. 「敷地に問題はないか」

  3. 「ハザードマップにかかっていないか」

また、土地探しの段階でトータル予算をどのくらいにするかは把握しておく必要があります。
そのためにも出来れば土地を検討する前に行ってほしいことが、住宅会社を決めることです。

宅地として問題ない土地なのかを一緒に見極めることが大切になります。


売れ残りの土地は、買ってはいけない?

土地の価格は少しの違いで大きく変わるものです。
駅に近いほど高くなり、土地が不整形ほど割安になったりします。

そうした諸条件より「人気の土地」と「売れ残る土地」が出てくるわけですね。
しかし、売れ残るからといって「悪い土地」とは限りません。

家づくりと同じで、土地もまた「そこで幸せに暮らす」ことが目的なので、「ほしい暮らし」が実現できる土地が売れ残っていれば、それは大きなチャンスなのです。

その土地の魅力や価値を最大限引き出すためにも、土地探し前に住宅会社を選定し、一緒に土地を見てもらうことで、売れ残りの土地が自分たちの理想の土地に変化するわけです。


注文住宅、いったいいくらで建つ?

注文住宅はどのくらいの価格で建つのか気になるところでしょう。
住宅産業新聞社調べによると

2000~2500万円
ローコスト住宅は間取りや外観は自由に選べるが、性能面は心もとない印象です。

2500~3000万円
工務店や設計事務所はデザイン性能もある程度こだわり、自由設計できる印象です。

3000~4000万円
大手ハウスメーカーのボリュームゾーンといえます。

このような価格帯で家づくりの総額(土地以外)を決めていくと良いと思います。

「坪単価」が安いからと飛びつかない

家づくりをしたことがある人は耳にしたことがあるフレーズ「坪単価」
この「坪単価」、実は明確な決まりがありません。

決まりがないということは、記載する内容は会社によってまちまちということです。

「坪単価」は「建物本体価格」を示すものですが、たとえばキッチンや照明、ガス工事といった確実に必要な費用をこの坪単価に入れるかどうかは、会社ごとの判断になります。
そのため、明らかに必要な要素であっても、坪単価には含めずに済ませれば、表示する価格は下げて見せることができます。

そのように、安くみせておいて、実際に計画をすすめていくと何百万円も増額するケースもあったりします。

そのため、建物の費用を考える場合は、「坪単価」ではなく「建築費用の総額」で把握することを心がけると良いと思います。そういったパートナー(住宅会社)を選ぶ方がいいです。


「予算オーバー」撲滅のためのざっくり計算式

家づくりの費用は、大きく分けると「土地」と「建物」に分かれます。

「土地」に関しては、土地の代金以外にも、仲介手数料や移転登記費用、印紙税、固定資産税の清算などの費用が発生します。

目安としては、土地代の8~10%の諸経費が発生すると考えておくと良いと思います。

「建物」は本体価格に加えて、建物付帯工事費用、諸経費、さらに消費税も数百万円の額になります。こちらも目安としては、本体価格の1.5倍に消費税を足した金額を建物の総予算とすると良いと思います。

たとえば、1000万円の土地に2000万円の家を建てるケースを紹介します。
土地:土地代(1000万円)に諸経費(80万円)がかかり1080万円。
建物:本体価格(2000万円)の1.5倍(3000万円)+消費税(3300万円)

合計で4380円まで膨れていきます。
思った以上にお金がかかるのが家づくりです。

なお、実際に現金がいるタイミングとしては、売買契約の段階で手付金と仲介手数料の半分を支払うことが一般的とされていますので、合わせて確認しておくと良いと思います。


家具の予算を、とっておく

家づくりの検討に入ると、後回しにされがちなのが「家具」です。

色々検討していると、最初は予算を見ていたけど、家や土地にまわし家具を検討するころにはほぼ残っていないなんてことも・・・。「安いものでもいいか」と妥協することもしばしば・・・。

ですが、家具は生活の質を上げてくれる大切な「家の一部」であると考えており、できるだけ質の高いものを揃えるのがおすすめです。

具体的な予算としては、坪当たり5~7万円ほど取っておくと、それなりの質の高い家具をそろえることができます。

上質な家具とは、使い心地がよくて美しいだけではなく、末永く使うことを考えてメンテナンスがしやすくなっています。

永く愛せるものでしたら、決して高くないと考えます。
安い家具を使い捨てるのでは、地球環境にもマイナスですので、ぜひ気に入った家具の購入をおすすめします。


外構の予算を、とっておく

あとまわしにされがちなポイントのもう一つが「外構」です。

庭や植栽、塀や門、車庫など、建物のまわりに設ける外構も、費用を抑えると後悔する可能性が高くなる恐れがあります。

住宅会社は、基本的に建物を売る会社なので、外構は別で考えることも多いです。
外構をセットで手掛ける会社はあまり多くはありません。

少しばかし費用を見ているだけでは、後々貧相な外構になりかねませんので、ある程度確保してく置くと良いと思います。

外構工事の目安は、建物本体価格の7~8%、できれば10%ほど確保できると良いと思います。


「今の家賃で、家が建ちます」の落とし穴

住宅会社の営業トークとしてよくあるのが「今住んでいるところの家賃と、月々同じ支払いで、家が建ちます」です。

確かに同じ金額を払うなら、ただ消えていく家賃よりも家という資産が残る住宅ローンのほうがよさそうに思えますが、実際はこの営業トークには、大きな落とし穴が潜んでいます。

家に住みづづけていれば必ず発生する費用、すなわちメンテナンス費用が無視されている場合がほとんどです。
参考までに、一般的な耐久性を持つ建売住宅を例に挙げるなら、30年で約850万円のメンテナンス費用がかかってくるとされています。
こちらを、月々に分割すると約23000円の積立金額になります。

建物に住み続ける限り必ず必要になってくるのがメンテナンス費用です。
長い目で考えてもある程度交換等の費用はかかってきます。そのメンテナンス期間を、仕様を変えることで、少し伸ばしたり遅らせることはできると思います。

その際にかかりつけ医のような、相談できる相手(会社)がいるととても安心できると思います。


賢い初期投資で家の維持費を抑える

家に住み続ければ必ず発生するのがメンテナンス費用やランニングコスト(維持費用)です。それをうまく抑えるには、家づくりの段階から「仕込み」を行うといいでしょう。

たとえば、多少高価でも耐久性のある部材を選択すれば、イニシャルコスト(初期費用)は掛かりますが、長い目で見れば安く済むケースもあります。
また、バルコニーや屋上、ベランダといった防水のメンテナンスが必要となる仕様の採用を控えたり、エアコンや給湯器などの設備の数を減らすことでランニングコストも抑えることができます。

どんな住宅でも、10~15年ごろに小さな不具合や修繕箇所が出てくるものですが、そこでお金がかかるし、「今は直さなくてもいいか」と先延ばしにするのは最悪の選択です。

雨漏りや壁のひび割れ、柱の腐敗といった重大なトラブルは、小さな不具合の積み重ねによっておこるものです。些細に思える不具合でも修繕を先延ばしにするほど大きな問題が発生しやすくなると考えておくのがよいと思います。


太陽光発電は得する?損する?

太陽光発電パネルは、「載せないと損」です。なぜなら、太陽光発電のリターンはかなり正確に計算ができ、損をする可能性が極めて低いからです。

太陽光発電でつくった電力は、再生可能エネルギー普及の一環として「固定価格買取制度」により10年間(10kW未満の場合)同じ価格で国が買い取ることが保証されています。

仮に4kWの太陽光パネルを載せた場合を想定します。
地域にもよりますが、1kWあたり年間1279kWh発電する見込みです。(兵庫県想定)
4kW×1279kWh=5116kWhとなります。そのうち70%(3501kWh)を売電し30%(1615kWh)を自家消費するとします。
売電は3501kWh×16円(売電価格2023年想定)=56016円
自家消費は1615kWh×28.4(仮)=45866円
これらの合計が101882円となります。

4kWの太陽光発電を120万円で購入設置した場合とする。
12000000円÷101882円=約11.7年で初期投資回収できる計算になります。

これらをみてわかるように、地域や設置金額などの差はあるにしても、おおむね10年ほどで回収できる見込みがあるものになります。
なおかつ、国の買取制度が10年ありますし、太陽光のメーカーによっては10年や15年といった保証もあります。

時代は、売電から自家消費をいかに高めるかにあります。

お金以外にも、災害時にも電気が使えたり、地球環境にも優しかったりといくつものメリットがあります。

最後に

最後にまとめです。

  1. 土地探しの3つのポイント

  2. 売れ残りの土地は、買ってはいけない?

  3. 注文住宅、いったいいくらで建つ?

  4. 「坪単価」が安いからと飛びつかない

  5. 「予算オーバー」撲滅のためのざっくり計算式

  6. 家具の予算を、とっておく

  7. 外構の予算を、とっておく

  8. 「今の家賃で、家が建ちます」の落とし穴

  9. 賢い初期投資で家の維持費を抑える

  10. 太陽光発電は得する?損する?

家づくりにはたくさんのポイントがあります。それらをどれだけ押さえて前進できるかが、家づくりの道のりを大きく分けると言っても過言ではありません。

これからの家づくりを考えている人やいま家づくりをしている人は是非賢い選択をできるように知識武装していきましょう!

ではまた!

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