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乗り越えた先に、飛び越えるものがあった。

よぉ松居。
僕さ、
19の時にカミングアウトをしたんだ。
それから10年。
乗り越えたものは遥か遠くにいった。
29の今、アイスと雨音に出会った。
ここから僕は、
飛び越えなきゃ
いけない気がしたんだ。

 好きという気持ちだけで
終わらせたくない。
それだけで満足できなくなっていた。
だから僕は
「アイスと雨音」を飛び越えたい。
そう思った。

 22ページを3部っていう
クソ迷惑な形で、
直接松居に渡した文面。 

なぁ松居。
あの時渡した
あの手紙の「いつの日か」を、
「今」にしてくれないか?

ラジオ JUMP OVER
オーディションがあった。

冒頭は、
その1次書類選考の時に送った
メッセージ。

結果を先に言うと、落ちた。

でも、2次には行けた。
いつも観ていた人たちの前で、
見てもらえた。
なんて貴重な体験だったんだろう。

でも、やっぱり悔しい。

ラジオでさ、松居がさ。
「選ばれても選ばれなくても
 悲観しないでほしい。
 みんなも参加者。
 矢面に立つメンバーを決めただけ。」

って言ってたけど。
やっぱり悔しい。

これ、言っていいのか
どうか分からないけど、
言っちゃうんだけどさ。

1次の結果のメールが来る前にさ。
松居に直接会う機会があってさ。

その時に直接結果聞いたんだ。
「なおぽんちょの演技見てみたい
そうとも言われたんだ。
スゴい嬉しかったんだ。

だから頑張った。
みんなも頑張ったんだろうけど、
頑張った。

2次の結果の前にも松居と、
オーディションで絡んだ最強さんと
会う機会があって。

実は会話の反応で
結果はわかっていたんだ。
実際文面で見ると、
やっぱりショックで。

でも最強さんに
「これからもよろしく」
と言われたのは、
とても嬉しくて。

落ちたけど。
悔しいけど。
ショックだけど。

本当にやっぱり悔しいけど。
作品や楽曲以外で
「悔しい」「哀しい」
っていう感情になったのは
久々すぎて。
悔し涙なんかは初めて
流したんじゃないかくらいに。

でも、
このオーディションの期間を
思い出すと、
嬉しいこと
楽しいこと
だらけだったんだ。

現場では
松居や最強さんだけでなく、
カメラで目次さん
演出助手で川名さんがいたりで、
好きな人たちにも会えた。

実際受けてみて、
周りの人もスゴかったし
でもその中で笑いも取れたし。

あぁ、でも結局
アイスと雨音のおかげでしか
そこに行けていなかったのかな?

書いていて、そう思ってきた。

アイスと雨音があったから
ここまできた。
だからこそ、1次は受かった。
きっと、「おかげ」なんだ。

「受けたことに価値がある、
 そういうきっかけにしてほしいな」

そうとも言っていた松居。

僕は、まだまだ
アイスと雨音
(とそれに恋している自分)
に縋っていたんだな。
飛び越えたいなんて言いながら、
縋っていたんだな。
って気付かせてくれた
きっかけにもなった。

そしてきっと、
また別のきっかけにもなるだろう。
「何か」はきっとある。
見つけてみせる。

乗り越えた先に、
飛び越えるものがあった。
それを、ようやく見つけられた。

なぁ松居。
あの時渡した
あの手紙の「いつの日か」

必ず、掴みにいくからさ。
待っててくれよな。
いや、待っててくれなくていいや。
必ず、追いついてやるよ。
そして、追い越してやるよ。

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