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素人が気になる"ここが変だよ米国経済"

この記事は有料設定されておりますが、投げ銭システムを採用しており記事内容は全て無料でお読み頂けます事をご理解の上、お読み頂けたら幸いです。尚、投資判断は自己責任にてお願い致します。

先週末の米非農業部門雇用者数は驚きの数字でした。
そこに隠されたデータが他にあるというのはご存じでしょうか?
素人が探る、"ここが変だよ米国経済"
早速探ってまいりましょう
下記データはトレーディングエコノミクスより参照https://jp.tradingeconomics.com/

米国非農業部門雇用者数推移(前月比19万人増予想)

このグラフを見て感じるのは幾分雇用者数が直近まで減っていたとみられていたが、予想の斜め上を行く51万7千人増と今回の雇用者数が一気に膨らんだという事
何故一気に増えたのか?比較として製造業の雇用は増えたのかデータを確認してみます

製造業雇用者数推移(前月比6千人増予想)


こちらも予想を上回り1万9千人増
非農業部門雇用者数に比べたら可愛いものです…
こちらのグラフを見ても左程増減幅もなく、寧ろピークアウトしているように思えます。
もの凄い違和感を感じませんか?

では非農業部門とはどのような職種が多いのか?
・サービス業
・金融機関
・官庁等政府系
平たく言えば製造業と農業従事者以外の労働者を非農業部門と括られている訳です
非農業部門で圧倒的に多い業種はサービス業です
サービス業というのは割と賃金が安い仕事であるという事も大きな要素となり、日本でも同じように"バイト"が多く非正規雇用者が多い職種であるのが特徴でしょう。
データを見る限りバイトやパートタイム雇用の人達がサービス業で働き始めたから予想を上回るデータになったと言えるのでは
実際、パートタイム雇用は益々増えています(下記データ参照)

サービス業従事者が増えた原因とは?

平均時給は右肩下がり

時給が減る原因として雇用コストも高値圏での推移を見せています

要するに雇用コストが高いから時給を下げる。
雇用コストの高い労働者を大量に抱えているのは製造業が多く、大幅に人員削減しコストカットし始めた為、労働希望者は物価高騰に苦しみ安い賃金でも働かざるを得ない状況となりパートタイム雇用が増えたと推測出来ます
例えばコロナ過で家事育児に専念していた主婦が物価高騰の煽りを受け共働きせざるを得なくなったというような状況
そして、大企業は人員削減まっしぐら
下記データを見ても分かるようにもの凄い勢いで削減しています
こうした事から企業に勤めていたが、今はアルバイトで何とか凌ぐといった方々も多くいるという事も言えるのではないでしょうか

製造業者の賃金高騰

「圧倒的じゃないか我が軍は」と・・・
この賃金高騰はFRBは黙認出来ないと思います
何故ならデマンドプルインフレがようやく収まってきたかに思えたのに、今度はコストプッシュインフレが始まる予兆が見え隠れし始めると更に利上げしないと物価高騰は収まらずソフトランディングが不可能になるからです
デマンドプルインフレ・コストプッシュインフレについてはこちらで解説していますので宜しければお読みください⇓
経済を読み解く・インフレ?何ですかそれ?

新規失業保険申請者は増えていない謎


原因の1つとして考えられるのは政府が今まで補助金として働くよりも高い補助金を失業者に支払っていたが、補助金を止め、失業者に労働参加を促した事
そして失業保険を受け取ったとしても物価高騰の為、保険金だけでは生活できないから何が何でも働くしかない状況に陥っているからではないでしょうか
正し、継続受給者は高止まりのままです(下記データ)

こちらのデータでは生活資金にゆとりが有り労働意欲がない、或いは諦めてしまった方々(…)

まとめ

1つの大きなデータにもこれだけ隠された重要なデータが複数あるという事
そしてそれらが絡み合ってようやく総合的に比較することができ、より密度の高い経済指標を読み解く事が可能となる訳です。
今週はパウエル議長発言もありますが、私的には米国大統領の一般教書演説に注目しています。アメリカ東部時間7日午後9時から
債務上限に関しての話が必ず出るでしょうから注意が必要です

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