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パーパスブランディングとは

日本人には馴染みのある世界観

今回の記事は最近色々な媒体で取り上げられているし、ビジネス書などでは多くの書籍が発行されているテーマである「パーパスブランディング」について書いていきたいと思います。
パーパスブランディングとは、英語で表記すると、

Purpose Branding

となります。Purpose=目的、目標、狙いを意味する言葉です。何に対する目的なのか、というとそれはブランドの存在意義というように理解するといいと思います。ブランドがどのような存在意義を持っていて、それを発信していくことによってブランドへの理解と共感を得ようという考え方です。
この考え方、実は日本人は馴染みのある類いのものですよね。昔から社是などでは世の中に対してどのような価値を提供していくのかを明確にしてきた企業もたくさんあります。そのため、いまいち今までのブランディングと何が違っていて、何が新しい考え方なのか、というのが分かりにくいというのも事実です。

ブランディングやマーケティングは個人にフォーカスしてきた

これまでの時代の流れでブランディングやマーケティングは大衆向けの広く網をかけていく活動から、より個人のライフスタイルや価値観に合わせた活動にフォーカスしてきました。これは価値観が多様化する中で、マスでのブランドメッセージングが機能しなくなってきたことから、個々人へダイレクトにメッセージを届けることで商品やサービス、ブランドへの認知と興味関心を起こしてきたのです。
そのため何が起こってきたかというと、個人の欲求を満たすことにフォーカスしたメッセージ、世界観を作り出してそれを伝えていくという活動になってきました。特にデジタルでのイノベーションがこの動きをサポートして個々人へのメッセージングが可能となりました。このことはよりパーソナライズされたメッセージになっていくことを意味していて、受け手としては歓迎すべきことです。

パーパスブランディングへの変遷と本質

しかし、一方で社会は個人の欲求を満たすだけのマーケティングやブランディングは一般化すると同時に、ものに溢れ不足したものがない状態の現代においては、新しい価値である「社会に貢献する」という価値観が購買を通じても求められるようになりました。このことは同時に、マーケティングやブランディングにおいても変化を求められるようになりました。
私がマーケティング・ブランディングの現場で実務を通じて感じていることは、商品やサービスを超えてブランドとしてどういう価値を社会に提供するのか、という観点はこの10年かなりのスピードで広がってきています。そのような流れの中で、「パーパスブランディング」という言語化され出てきたわけです。
ここで重要になってくるのは、パーパースブランディングの言葉そのものは非営利であるが如くの感覚がありますが、実際のところ、この考え方はブランディング戦略に基づくものです。つまり、ビジネス上での競争優位を勝ち取るための一連の施策である、ということを忘れてはいけません。今回は文字数の関係でふれませんが、ビジネスのためにパーパスブランディングという考え方がある、ということを忘れてはなりません。

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