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「名探偵コナン」映画で思い知る「キャラが愛されればトンチキな世界も許される」

久しぶりに家族で映画を見に行きました。
興行収入100億円を突破し、すでにシリーズ1番の名作では?と評判も高い「名探偵コナン~黒鉄の魚影」です。

評判通りスケールの大きな物語に仕上がっていて、IMAXで見たらよりハラハラできて楽しめただろうなと思いました(私は2Dで観たので)。
人気キャラも自然な形で登場し、特にファンにとっては大満足な作品となったのではないでしょうか。

私はだいぶ前に、集めていた単行本を甥っ子に譲って以来しばらく「コナンワールド」から離れてしまっていたので、今回久しぶりに映画を観て思い出しました。コナンを読む度に考えさせられた「リアリティとは?」という問いについて。

言わずもがな、コナンはファンタジーです。でも扱う殺人事件はトリックも動機もリアリティを追求しています。
ところがどっこい、謎解きの場面になると眠りの小五郎が口を閉じたまま推理を披露するファンタジーになります。
そして蘭がとんでもない空手の技を繰り出したり、コナンが秘密兵器を駆使して犯人逮捕に貢献したりして「うんうん、だってファンタジーだもん」と自分に言い聞かせようとすると、突然繊細な恋愛模様をぶち込んで来てリアルに引き戻そうとしてきます。

コナンワールドに浸りきっていたときは、こうしてリアルとファンタージをブンブン行き来することに慣れきっていたのですが、冷静に考えたら完全にトンチキな世界観です。青山先生の手のひらの上で転がされまくり、グラグラに酔いそうです(笑)。

「こうした世界観を受容できる理由は何か」と考えたときに、私はやはりキャラクターの魅力なのだろうなと思います。
そしてその魅力は、「各キャラクターの心理だけはリアリティを追求する」という線引きがしっかりしていることから生まれているのだと思います。

コナンの人気を見ていると「キャラが愛されればたいていのことは許されるんだ!」と、マンガ家にとってはとてつもなくありがたくて勇気がもらえる結論に達するのですが、それがどれほど難しいことか・・・。
青山先生はやっぱり天才ですね。

ちなみに私は蘭ちゃん派です💕








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