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【 Concert】ゲキジョウシマイ×メゾソプラノ地位向上委員会初コラボレーション企画「フィガロの花園 MEZZO IN WONDERLAND」

実はこのタイトル考えたの私なんだよ、すごい?(ドヤァ 

というのは置いといて。ゲキジョウシマイからソプラノ・森谷真理、メゾソプラノ地位向上委員会からメゾ・ソプラノ松浦麗、そして両ユニットにまたがるメゾ・ソプラノ鳥木弥生、さらにメゾソプラノ地位向上委員会ではお馴染みのテノール・所谷直生の4人によるエンターテインメント・ショウ(って言っていいよね?)。前半は『フィガロの結婚』のダイジェストを演じるという無謀な企画。多分森谷さんがコンテッサでしょ、ケルビーノが松浦さんで、鳥木さんはマルチェリーナかなあ……所谷さんは…バジリオ?あれ、フィガロとコンテは……??と思ってたらなんと!コンテッサ松浦麗、スザンナ鳥木弥生、ケルビーノ森谷真理、バルバリーナ(え)所谷直生という意表をつくどころではないキャスティングなのだった(そしてやっぱりフィガロとコンテは出てこないのだった)。

演出・太田麻衣子の創意・個性・ギャグ・センス・力技があふれた舞台は文句なく楽しく、笑いっぱなし。個人的には森谷ケルビーノの美少年っぷりに萌え死んだ。いつも舞台ではあんなにキレッキレのいい女っぷりを発揮しているのに、なぜ!そんなに!生意気な!ショタにっ!!!!!!(ハァハァ)そして超絶ブリっ子の所谷バルバリーナとのカップリングに倒錯した性癖が発動。いや、おまえは一体何を見ているんだとお思いでしょうが、ちょっとあれは反則です。麻衣子マジック恐るべし。

そうそう、歌ですが(ついでみたいに言うな)、全員本来のレパートリーじゃない曲を歌ったわけですが、上手い人は何を歌っても上手いんですね。なんていうか、こう、無駄にクオリティが高い。でもこういう「おふざけ」は歌がダメだったらやらない方がいいわけで、そういう意味ではクオリティの高さは無駄どころかマスト。ちなみに映像もクオリティが高かった。これは本当に映像の無駄遣いだと思う(褒めてます)。ラストのコンテッサの「許し」からのフィナーレのアンサンブルの美しさは特筆に値するものでした。終わりよければすべてよし。いや、ずっとよかったけれども。

後半は「ベスト・ヒット10」。なつかしの「ザ・ベストテン」風に今週のランキングを紹介しながら、各人が今度こそレパートリーを披露するというもの。ここで「ダニー☆所」の名司会っぷりが炸裂。歌声が美しいのは存じ上げておりましたが、マイクを通したナレーションも魅力的でいらっしゃるのですね。で、肝心の(?)ランキングですが下記をご覧あれ。

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下位の方、小技が出てますが(笑)、「ソプラノ1番、テノール2番、3番飛ばしてメゾ4番〜♪」という「メゾソプラノ地位向上委員会の歌」(勝手に命名)の通りのランキングでした。鳥木さんの「滝の白糸」は本当に名曲だなあ。これ、絶対再演すべきです。そして松浦さん!元から迫力のある曲が上手い人だなあとは思ってましたが、以前より低音が響くようになり、さらに深みと幅の増した声で、ちょっとすごいメゾになりつつある予感。ダニー☆所はマイクを置くとスターテノール所谷直生へと速攻で変身。テノール・リリコというのはこういう声のことよ、という見本のような「星は光りぬ」でした。そして見事1位に輝いた森谷さん、終始ナンバー1ポーズを取りながらの歌唱でしたが、何このすごいアリア…こんなおもしろショー(褒めてます)なのに思わず涙が出そうになっちゃったよ、ママン…。ちなみに3位の堀内さんは残念ながら中継が繋がらず(笑)、藤井麻美さんは出産直後ということで映像でのご出演となりました。

最後に全員で『こうもり』の「シャンパンの歌」を合唱。そしてメゾソプラノ地位向上委員会(これもう単語登録しとくべきだな)恒例の撮影タイムで楽しい一夜は幕を閉じたのでした。

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左から森谷真理、鳥木弥生、写真撮影だけ登場の藤井麻美、松浦麗、所谷直生、ピアノの清水綾。

2021年10月29日、武蔵野公会堂。

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