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スピリチュアルに見る

“スピリチュアルな”ものの見方というものに興味を持ち始め、いろいろな本を読んだり、人に習ったりとしてきた中で、例えば私は「情報」というものに関してこんな考え方があることを知った。
それは、私たちがある「情報」を摂取するとき、それを「外部的なもの」として認識するやり方と、「内部的なもの」として認識するやり方がある、というもの。

食べ物を食べるときのことを考えると分かりやすい。外部的なものとして認識していた「ホウレンソウ」の名称とか、姿とか、印象、概念と、内部的なものとして―――それを咀嚼し、飲み込み、消化し、同化できた部分は肉体の一部として取り込み、できなかった部分は排泄し―――経験した「ホウレンソウ」の印象およびそこから形成される概念は、違ったものだ。

外部的な「ホウレンソウ」とは、主に知覚を通じて認識され、言語化・概念化された「ホウレンソウ」。
内部的な「ホウレンソウ」とは、内臓を通じて戦われ、解体・溶解され、同化を試みられ、文字通り自他の混ざり合いとして体験された「ホウレンソウ」。

二つの「ホウレンソウ」情報のギャップを泳いで、矛盾を修正したり、あるいはこじつけたりしつつ働いているのが、いわゆる認知能力であり、知性。
占星学的に言うなら、双子座の働きである(対になった「双子」情報の間で働く意識、と考えると、「双子座」という名称も面白い)。

外部的な認識は、五感の知覚から神経を通って脳で取りまとめられ、内部的な体験は消化吸収プロセスとして五臓六腑で味わわれる。

この2つの異なる印象が、再び外部的な概念の方にフィードバックされ、個人の体験の中で「ホウレンソウ」という名前の持つ意味は、より豊かに、多層的になっていく。

外部情報取りまとめの代表が脳ならば、内部情報取りまとめのリーダーは、循環プロセスの要である心臓。
脳と心臓。アタマとハートが上手く交流しているということが、言語活動・マインドの豊かな成長には重要なのだ。

また、このプロセスは食物だけに限った話ではなく、すべてのこと、つまり人物や状況や書物や体験にも、同じようにあてはまる。

つまり、「それ」の外的な印象や、名前を認識し、それから「それ」を咀嚼し、飲み込み、なんとか自分自身のこととして同化できないか消化・吸収を試み、成功すれば「それ」は自分自身の心の栄養となり、血肉となるし、失敗すれば消化不良の腹痛を起こして苦しむことになる。

例えば、「恋に恋していた状態」と「実際の恋愛体験」。「地図や書籍で異国を知ること」と「現地を旅する体験、そこで暮らしてみる体験」などなど。知識と経験が混ざり合って、上手く行けば、だんだん「知恵」のようなものになっていく。しっかり「腑に落ちた」情報は、栄養になるわけだ。

物理的なものも、非物理的なものも、このプロセスに関してはとても似ていて、面白い。

外部と内部、アタマとハート、脳と内臓、「それ」の2種類の体験。

そうやって行ったり来たりのピンポンが進んでいくと、「外部」として知覚する世界がそのまま、自分の感情図のように見えてきます。

ビタミンが摂取できるから食べるとか、就職に有利だから留学するとか、そういった思考からは見えてこない、まるごとの心として・「それ」を自分自身とできるかどうかの、とっくみあい、生の接触体験としての、「感受される世界」がそこに見えてきます。

愛猫の亡骸に添えるために買った、紫色の花。
引っ越しの内見で一目惚れした、隣の庭のヤシの木がいっぱいに見える窓。
無理して履いたハイヒールが痛くて、でも言えなくて途方に暮れたこと。
カッコつけるためだけに買った、読めない哲学書。
疎遠になった友達がかつてくれた、金色のピアス。

言葉に感情が乗る。詩情、のようなもの、と呼んでもいいのかもしれません。

好きとか嫌いとか、苦手とか得意とか、それはどちらでもよくて、ただ生きた記憶としての「わたし」が、世界の中に見いだせるとき、わたしは移ろう風景をとてもエモーショナルに見ます。

風が吹く、空気が温む、雨が降る、日が暮れる、どこかでみたような坂道を歩く……

わたしは「それ」に触れたことがある。「それ」を食べて、自分自身と成そうと格闘したことがある。

わたしは、こういうことを記述できる、思索できる知識のまとまりをさがしていて、“スピリチュアル”にたどり着いたのだと思います。

グルジェフのエニアグラム図でも、意識は「印象」を食べる、というような表現が出てきますが、世界をそのように見る知性に出会うと、わたしはワクワクします。

そうやって世界のバイブレーションとうわんうわん響き合っていることが、わたしにとって心地よく、リアルなことだからです。

印象を食べる、言葉を、心からの言葉に育てていく。スピリチュアルだなあと思います。


Crossing 岡崎直子



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