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プレートテクトニクスと地震

前回は、プレートテクトニクスと🌋のことをブログに書いた。今回は、地震。

地震とは、いわば、プレートの寝返りの様なもので、地球規模で見たなら、地球自体は何も失っていない、むしろ健康維持の為に行ってる溜め息やガス抜きの様なものである。

しかし、人間にとっては恐怖でしか無いものだ。何故なら、人間は地球上に沢山のものを作って、沢山の物に囲まれ、沢山大切な人との繋がりや、仕事や楽しみなどを「持っている」からだ。

もし、ラクダに乗って砂漠を移動しているジプシーであったら、地震が来ても被害も無ければ失う物もほとんど無いだろう。地震が来ても、野生動物への被害は殆ど無い。
しかし私たちは、地球に住むためには、家を建てたり車を買ったりそこに大きな出費をし、その支出を支払う為に様々なシステムに乗じて働いている。だが、そこに大地震が来てしまったら仕事から家財、また大切な人の命まで、全てを失う恐怖を経験するだろう。

つまり地震に限ったことでは無いが、災害とは人間にとって大きな問題ではあるが、地球や自然にとっては単なる寝返りや深呼吸の様なものである。


地震とは何か?

地震とは、地面が揺れること、そして、地下の岩盤がずれ動くこと、この二つである。

そして、最初に来る微弱振動のP波といよいよ本番の地震S波が発生する誤差の時間により、震源までの距離を知ることが出来る。

かつては、驚くことに、地震の震度は気象庁の職員の体感で決めていた。これにはびっくりだが、今では、
⚫︎地面の揺れを震度、
⚫︎地下岩盤がずれ動くそのエネルギーの大きさをマグニチユュードで示している。

マグニチュードの中には新たな気象庁マグニチュードと、モーメントマグニチュードという巨大地震にも対応するものがある。
震源の断層の大きさやズレで、震源の規模を表すことができる。これにより気象庁マグニチュードでは正確に出せなかったマグニチュード8以上の巨大地震も推定出来る様になった。

モーメントマグニチュードの計算式

震源断層の面積・ずれる量・剛性率(曲がり率) で決まる。


さて、地震とは、最大でどの位のマグニチュードになるのか??。

恐ろしい地震と言っても、もしマグニチュード100!の地震などが存在したら、それは地球が粉々になるだけでは済まないだろう。

巨大地震(M8、M9)は、基本的には海沿いで起きている。それは海と陸の下には、海のプレートと陸のプレートがそれぞれ存在し、お互いの干渉で陸側のプレートが跳ね上がったり(海溝形地震)、陸側の地殻にひび割れや折れたりと破壊が起きる(活断層)ことが地震だからである。

基本的にはプレート同士が接触して破壊が起こるので、その接触面が長いほど破壊の規模が大きくなる。しかし、その接触面とは、海溝の深さに限度が在るので(あまりに深いと地球の深部は熱いので、溶融してしまう)その深さは110キロメートル以下でないと破壊は起きない。つまり、地震の規模には限度があるのだ。

こうして考えてみると、理論上はマグニチュード10まではあり得る。断層が3000キロにもなる場所が存在するからだ。

しかしそれ以上の地震は考えられない。

これまでの最大マグニチュードは、1960年のチリ地震で、マグニチュード9.5であった。


地震には、この様にポピュラーな海溝型地震と活断層地震の他に、海のプレートの中で起こる地震も存在する。

海のプレート自体、プレートの中身が割れるアウターライズ地震、また、陸方面に入り込んだ海のプレートの奥深い場所で破壊が起こるスラブ内地震がある。

陰謀論ではないが、人口的に起きた地震もある。アメリカオクラホマ州にてシェールガスを採取する際、大量の水をガス層に送り込み、水ことガスを汲み上げる方法をとっていた。しかしその廃水を地下に送っていたところ、活断層を刺激してしまった為、地震を誘発することになった。

過去の地震については、古絵図や石碑で知ることが出来る。また、海岸段丘など隆起や断層のズレ、津波堆積物などから津波や地震の発生履歴を知ることも出来る。

また、地震の予知は気になるところだが、海溝型や活断層型の短期予測は、地下水位の変化によるものが唯一科学的な実証のあるものであり、他の予測は殆ど価値を有さない。

長期予測は、これまでの地震の発生サイクルを計算することや、海岸段丘の隆起頻度や隆起の高さによって推測することはあっても、長期スパンでどの位の確率という予測、例えば首都直下型地震は30年以内に70%の確率という様な発表に限られてくる。

この様に地震とは、人間にとっては災害でしか無いが、地震によって陸地が隆起したり地面ごと伸びる様な変動が起きて、陸地を増やしてくれている側面もある。

もし、これこそが陰謀論だが、最近巨大地震を人工的に起こせると語っている人たちも居る。私自身、陰謀論的な話題自体は好きだが、流石にこれは無理だろうと。小さな地震ならともかく、

もし巨大地震を人工地震で起こせるノウハウが人間に在るのなら、逆に地震を止めるノウハウも存在する筈である。その発明の方が余程儲け話に繋がるのではないか?。
しかし地震を止めた所で、その溜まったエネルギーや歪みはどこかに発散されなければ、更に大きな地震となってしまうかも知れない。

地震は非常にダイナミックな地球の活動であり、人が簡単に起こしたり止めたり出来るものでは無い。

人間を災害から守る為に出来ることは、徹底的に地震によって起こり得ることを調べることであり、地震そのものの動きを阻止する事など、人間には不可能である。


2023.7.6

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