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巡り巡ってやってきた不自由は、あなたの無関心が発端かもしれない

こんにちは!voorjaarsvakantie、通称クロッカス休暇も終わり、月曜日からいつもの日常生活が始まりました。さて、ここからまた4月末の休みまで突っ走りします〜!

クラスにいる「お世話係」の保護者

娘のクラスにはACペアレントと呼ばれる、学校と保護者を繋ぐ役割を担う保護者がいます。学校によってこういった役割の人を置くかどうかは異なるようですが、保護者の取りまとめを行なってくれるのがこの保護者です。

娘のクラスのACペアレントの主な仕事は、校外学習の引率保護者を決めるためにWhatsApp(クラス保護者LINEのようなもの)で「次の校外学習行きたい人〜!」と声をかけて取りまとめてくれたり、「先生の誕生日なんでプレゼントを贈ろうと思うので、集金します〜!」とか、学校の細々とした連絡をリマインドしてくれたりしています。

その中の1つの仕事として、交通当番をやってくれる人の日程調整があります。

住宅地に所在する娘の小学校

娘が通う小学校は、住宅地の一角にあります。家と家の間に学校が位置していて、前の通りにはその通りの居住者たちが縦列駐車をしているような細い道が走っています。学校前の道は一般車両の往来があるため、子どもたちが登下校する時にも車の往来が発生します。

一方通行のこの道はとても狭いため、車の往来がある度に門前で子どもを送迎する保護者は自転車とともに歩道に乗り上げなければいけないのですが、とても混雑するため、学校は保護者の中から道の入り口に交通当番を立たせることにしたのです。

月曜日から金曜日まで学校があるため、朝と夕方、保護者に立ってもらおうとすると、送迎で2人×5日=10名の保護者が必要になります。クラス数は約16あって、役割を担うには十分なクラス数ですが、送り迎えの時間が学年によって5分〜10分差ある娘の小学校では、子どもが複数いる保護者にとって、交通当番を担うことは容易ではありません。交通当番をすることで、別の保護者に自分の子どもをピックアップしてもらう必要が出てくるのと、その旨(別の保護者が迎えにくること)を担任に伝えなければいけなくなるからです。

月曜日のお迎え時間が娘のクラスの担当

ということで、娘のクラスの交通当番は月曜日のお迎え時になっています。その時間帯になると、担当の保護者は15分ほど道の入り口に立って、その道路の居住者ではない車が進入しようとするのを防ぐのが仕事です。

「この通りにお住まいですか?」と聞くところから始まり、居住者ではない場合には「今は子どもの送迎時間なのでこの道には進入できません」と説明する必要があります。

娘のクラスが月曜日の担当をするように、他の曜日は他の学年の保護者がそこに立って、学校前の道路が通行の車で混雑しないように避けるのです。

なかなか集まらない交通当番

お迎えの時間ギリギリまで働いている人たちがいるのも事実だと思いますが(おおよそ15時)、兄弟がいたりしてなかなか交通当番のアレンジができない保護者もいます。そんな事情もあってか、ACペアレントは交通当番を当てはめるのに苦労を要していることがあります。

校外学習の引率を募ればすぐに保護者から反応があるのに、交通当番に関してはあまりにも他の保護者が消極的なので、先日ACペアレントのママが小さくキレました。笑

私は恐らくクラスで1番交通当番を担っているので、ACペアレントのママには感謝されている方で「私がいこうか?」と聞くと、「いつもあんたが担わなくて良いのよ!こういうのは皆んなでシェアしないといけないものなの!」と威勢よく話していました。笑

「お迎え前のたった15分の時間、何で立てないのかな?そんな難しいことか?!」とママ。私もそのママも子どもは1人なのでそう感じますが、兄弟がいる保護者はなかなかアレンジが難しいのだろうよ...と私。

まぁ、それにしても交通当番に関しては塩対応な人が多いのも事実かも…と思ったり。

進入してくる車に対して「担当は誰なんだ?」

恐らく娘のクラスのACペアレントのママ以外にも、交通当番の配置に苦心しているACペアレントはいるのでしょう…というのも、他の曜日に交通当番が誰も立っていないことで、車が進入してくることがあるのです。

その度に、校門前に自転車を停めている保護者は進入してきた車に怪訝そうな表情をしています(むしろ車は悪くないのだが…誰も立っていないことで不幸にも知らずに進入してしまったケースもあるので…)。

そんな時、私は「保護者の皆さん、もうちょっと視野を広く持ちましょうよ〜」と思うのですが、そこまでの想像力が至らない人たちもいるようです。

目の前の不便は、あなたの無関心によるもの

そうやって、送迎時に車が進入してくることによって不都合を被る保護者がいることも確かですが、それに対して学校は関与しませんし、それで良いと思います。

ACペアレントが声をかけて、クラスの保護者に共有しているにも関わらず「誰かがやってくれる」という安易な考えが、車の進入を許してしまっているのです。そして、それは学校だけの責任でもなければ、ACペアレントだけの責任でもありません。全体の責任です。

交通当番配置問題に関しては、クラスの保護者もちょっと無関心すぎるな〜と思うことがあります。もちろん、兄弟がいることがそれを難しくしていることはあるだろうし、たった15分でも惜しいという働き方をしている人たちもいるでしょう。でも「誰かがやってくれる」は結局「誰もしない」を生み出すことにもつながるし、ACペアレントのママが懸命に声を掛けてくれていることに対するリスペクトが足りないように感じます。

交通当番の仕事はワクワクするような役割ではありませんが「誰かがやってくれる」仕事を軽視することは巡り巡って「わたし」の不便につながります。

「ありがとう」を忘れずに

そんなこともあって、私は別のクラスの保護者が交通当番で立ってくれている時も、娘のクラスの保護者が立ってくれている時も、「こんにちは」や「ありがとう」を欠かさないようにしています。

本当に些細な一言ですが「進んでやりたくない仕事」に少しの彩りを与えるのは、周囲の関心だと思うからです。私が交通当番で立っている時もそうやって声をかけてくれる人たちがいるので、そういう想いを抱いてくれているんだと思うだけで「またやろう」という気持ちにもなります。

私たちは「何かを消費する立場」だけを貫くことはできません。誰かの仕事を蔑んだり、軽視したりすることは、巡り巡ってその刃が自分に向くところまで想像力を膨らませることができなければ、本当の意味でリスペクトをすることが難しいと思います。そして、この世界は、社会は「お互いさま」で回る部分も大きいということ。

いつも交通当番の配置に苦心してくれているACペアレントのママに感謝を伝えることを忘れずに、私自身も可能な限り子どもたちの安全な登下校の環境づくりに少しでも貢献できたらと思っています。

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