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勤務医やめて起業して5年経ったんで、振り返ってみる

はじめに

大学病院を退職し、一念発起で起業してはや5年。
思い返してみると長かったような、短かったような。
とにかく色々と変化をした5年間であったのは間違いがないので、ここらへんで一度振り返りもかねてアウトプットしていこうと思います。

こちらはドクターメイトで行っているアドベントカレンダー企画の一つです。
※昨日の記事はこちら


勤務医時代のモヤモヤ

これは社内ではなんども語られていますが、自分が勤務医として働いていた時に医療と介護の連携に課題を感じていました。
「もっと早くに介護施設から病院に連れてきて欲しかった。」
「介護施設に退院してすぐに悪化して戻ってきてしまうのを防ぎたかった。」

ここは語ると長くなるので割愛しますが、医療は医療、介護は介護という考えでは、この課題は解決できないと思っていました。

Antaaへの参加、起業という手段との出会い

日々モヤモヤしているときに、たまたま部活の先輩に誘われて入ったのがAntaa株式会社でした。

医師同士の知見を共有したり、コミュニティを作ったりという医師向けのサービスを創るベンチャーです。
ここに初期の医師のメンバーの一人として参画し、活動をさせてもらう機会に恵まれました。ここで起業という手段をつかって、自分のやりたいことを実現する道もあるんだということに気づきます。
気づけば自分が日々感じている介護の課題を起業を通じて解決できないかと考える日々に変わっていました。

ドクターメイト創業:ドクターメイト0年目

Antaaに参加してから、介護施設向けのサービス提供を実証実験したり、コミュニティに参加したりしました。(ここを詳しく書くとすごく長くなるので割愛)
この時に素晴らしい仲間に恵まれ、これならばということでドクターメイト株式会社を創業したのが2017年12月。当時は大学病院で勤めていたので、昼休みの時間をぬって、会社の登記手続きに奔走していました。
医師としても素晴らしいキャリアを歩ませてもらっていたので、それを手放す感じがしてすごく悩みました。
決め手としては「自分しかできないことはなんだろう」と自分で考えた時に、医療介護連携の課題を医療側から解こうとしている人は現状あまりおらず、それを起業という手段で動き出している人はいなかったので、起業のほうが自分としてやるべきことだと考えました。

介護施設のカンファレンスに混ぜてもらって、実証検証をしていた

創業期スタート:ドクターメイト1年目

大学病院を退職して、2018年4月からドクターメイトが本格稼働しました。
といっても当時は社員は自分だけで、他のメンバーも本業の合間に手伝ってくれるという形だったので、本当に0からのスタートです。
ドクターメイトの理念に共感して集まってくれたメンバーで、半ば大人のサークル的なノリで走り出しました。
そのときに東京都青山スタートアップアクセラレーションプログラム(ASAC)に採択され、6期生としてシード期特化の養成プログラムを受けることができました。
ASACでの出会いは今も続いているものであり、ここでの出会いの数々がなければ今のドクターメイトはないと言っても過言ではないほど素晴らしいものでした。創業を考えている人がいたらASACへの参加はおすすめです。

ASAC6期生 ここらからの出会いはいまだに続いています
当時の作業風景 当時はサークル的なノリでした

創業期はピボットの連続:ドクターメイト2年目

創業1年経ちましたが、まだ売りは立たず。。PMFにはほど遠い状態です。
なんとか売りを作ろうということで試行錯誤をして、気づけばピボット8回。9回目の夜間サービスでやっとサービスとして軌道に乗ることができました。
当時は暗中模索という言葉がぴったりの状況で、とにかくなにか手はないかと探す日々。創業2年目にして暗礁に乗り上げてしまった感じで、苦しい時期でした。
キャッシュアウト直前までいくぐらい会社としてはギリギリでしたが、不思議と社内の雰囲気は悪くなく、ここで組織が分解しなかったのが今後につながる良いポイントでした。

当時のオフィスxBridge(クロスブリッジ) 東京建物さんに一時的に借りていて当時の家賃3万円

そういえば、このタイミングで横浜にクリニックを事業継承という形で開院。オンライン+往診というモデルを実証するためだったり、会社に皆さんの給料を払う余裕がないので、クリニックでなんとかキャッシュを工面したり。。
平日は会社、休日はクリニック、みたいな感じで休みなく活動を続けていました。ここでクリニック開設の経験ができたことも非常に貴重な経験であったと思います。

クリニック開院準備中 徹夜でカルテを電子化したり。

コロナ到来、それでも単月黒字を達成:ドクターメイト3年目

夜間のサービスを立ち上げてすぐにコロナが到来。あっという間に対面での営業ができなくなったので、オンラインで営業を開始。今でこそ当たり前ですが、当時はオンライン営業をやっているところもすくなく、ベルフェイスを使って試行錯誤。
このときはとにかく全員で契約を取るんだという動きで、全員でテレアポ大会をやったり、営業の勝ち筋を見つけるのに必死。
そのかいがあって、3期の途中では単月黒字を達成することに成功!
外部資本に頼らずにしっかりと足腰を鍛えたかったので、これは非常に嬉しかったです。
ここからドクターメイトもしっかりと拡大していこうということで、組織拡大が始まっていきます。

当時の銀座オフィス 銀座のクリニックのバックスペースを間借りしていました
単月黒字達成旅行 お店の人も一緒に写っています(まささんじゃないよ!)

シリーズA調達、組織拡大へ:ドクターメイト4年目

単月黒字を達成したことで、いよいよ加速するために外部資金の調達をしようということでシリーズA出資と融資を合わせて1.8億調達。
その資金をつかって組織拡大へ。
まだまだ手探り状態であるけど頼もしい仲間たちも集まってきて、ドクターメイトとしてもプロジェクトのレベルからチームへと成長していきます。
コロナが途中で何度も来たので、オンラインを組み合わせながら、出社とオンラインのハイブリッドな働き方の仕組みづくりも同時におこなっていたタイミング。組織拡大の基礎を作り上げた4年目でした。

当時の新御徒町オフィス 共同会議室を使いすぎて怒られていたのは良い思い出
仲間が続々増えてきました

シリーズB調達、組織から会社へ:ドクターメイト5年目

順調に仲間も増え、オフィスが早々に手狭になり移転。
1年毎にオフィスを変えていたので、流石に少し落ち着きたいよねということで、少し余裕を持ったオフィスに移転。
しかし、組織は拡大を続け正社員ベースでも50人に。
全員来たらもはや入らないよね。ハイブリッドで良かった。というぐらい大きく組織も成長。
グループごとに話し合って成果をだしたり、グループ同士で連携したり、どんどん会社になっているなと感じる5年目。
事業ではシリーズB調達を10億で行い、既存の事業だけでなく新規の事業立ち上げも行ったり、独自プロダクトの開発も本格的に始まったりと、さらなる成長のための基礎をつくる動きが多く生まれました。

広いと思っていたオフィスもあっという間に手狭になる気配。
ここまでメンバーも増えました!やれることも多くてワクワク

これから:ドクターメイト6年目

振り返ってみると「あれってまだ1年前の話なのか!?」とか時間感覚がわからなくなってしまいますね。
まず今までを振り返って、書ききれないほどの歴史を築いてきたことに感謝ですし、これからが本番だ!という気持ちを新たにできますね。
ドクターメイトが創りたい世界は大きく、これからも挑戦の日々が続きます。行う挑戦はどんどん大きくなっていきますが、常に楽しみのレセプター全開で、挑み続けていきます!
・ドクターメイトの強みはチーム
・ドクターメイトの最大の価値はヒト
・すべての世代、すべての世界の人の人生を右肩上がりにする
この3つはドクターメイトの今までもこれからもブレることのない軸です。
楽しみながら笑顔で、最大の社会課題を解決していきましょう!

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