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桜を待って。

このところ、持病の坐骨神経痛がよろしくない。
腰から左足の太ももの裏側の痛みが増しているのだった。
仕事を終えて、風呂に入ったあと、冷たい湿布を貼って
いた。ところが先日ふと気がついた。
風呂に入ってながなが湯船に浸かっていると、痛みが
薄らいでいたのだった。温めたほうが効くんじゃないか。
スマホで検索してみたら、案の定、慢性的な神経痛は
温湿布の方が良いと出ていた。
おのれの体の不具合に、よくよく気遣いが足りないこと
だった。
翌朝、友だちの営む整骨院でお灸とマッサージをして
もらったら、ずいぶんと痛みが軽くなった。
温湿布もいいけれど、もしかぶれるようならホカロンも
痛みに効くと、教えてもらった。
自宅に戻って朝飯を済ませたら、権堂アーケードの
映画館、長野ロキシーへ出かけて、「コットンテール」
を観た。認知症の妻を亡くし気持ちの廃れた男の役を、
リリーフランキーが好演していた。
映画館を出ると、入口わきの、蕎麦屋の戸隠でじいさんが
ふたり、温かい蕎麦を食べている。ひと気のない
アーケードを出て、長野駅前へと下る。前夜の
バナナマンのせっかくグルメで、日村さんが旨そうに
ラーメンを食べていた。今日のランチはラーメンラーメン。
久しぶりに東急の七階の食堂街の、金龍飯店におじゃました。
この店は、お運びをするおばちゃんたちの愛想がとても好い。
気さくにお客に声をかけたり、足の不自由なおばあさんに
手を貸したり、お客の動きにこまめに気を使っている。
常連さんとおぼしきお客もいて、楽しそうに言葉を交わして
帰っていく。
餃子をつまみにビールを飲みながら、気持ちの好い店と
眺めたのだった。締めのラーメンを食べ終えて、午後の町を
散策する。この日の風も冷たいけれど、ぷかぷかと雲の
浮かんだ空を眺めていると、この春の訪れに気持ちが和む
のだった。
静かな平日の町をあてもなく散策してむかえた夕方、
馴染みの店、豆腐とお酒・まほろばで、一献酌み交わした。
この日のお相手は、須坂市で鰻屋のた幸を営むご主人だった。
好みの店のご主人と、お客と店の垣根を越えて酌み交わせる
のは、ふだん聞けない話も聞けて、酒徒冥利に尽きること
だった。桜の名所百選、須坂の臥竜公園の桜の開花はいつ頃
かな。この春も夜桜見物に出かけることだった。

竜潜む池のほとりや初桜。




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