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『お茶席で隣の男性から突然尋ねられたこと。斬新な質問がとても可愛くてキュンとしましたっ♫』



京都ではコロナの間も
感染対策を完璧にして
毎月、お茶会が開かれていました。

世の中がどんどん閉塞的になって行く中、
お茶会がある!
そのことだけで、ただただ嬉しくなったものです。

そして、お茶会で
お茶友の皆さんの笑顔に癒されました。 




そんなお茶会で、
先日、私の隣の席に男性が座りました。

堂々とした立ち居振る舞いだったので、
初心者とは思わなかったのですが…

お菓子が振る舞われ、
それぞれ一つずつ手元の懐紙にお菓子をとった後、
男性がモジモジし始めたのです。

どうされたのかな、
と思って見ていると…

意を決したように
小さな声で私に囁きました。

「残ったお菓子は食べちゃって良いんですかね?」

!!!

男性の前の菓子器には
お菓子が一つ残っています。

とは言え、
男性の懐紙の上にもお菓子が一つ。

人数分より一つ多く
菓子器に盛ってあったのです。

甘いものが
よほど好きなんだなぁ…

そう思ったら
その斬新な発想が可愛く思えて
めっちゃ笑顔で…

『よっぽどご亭主と仲が良くて
 プライベートなお茶会で
 すすめられたりしたら別ですけど。
 ご自分の分を取られたら
 あとは菓子器に残された方が良いかと…』
そう答えました。

素朴な疑問が初々しくて
微笑ましく思えました。

もしかしたら
一つ残すのが失礼なのかも。
そう思ったのかもしれません。

それにしても、
あまりお茶席に慣れていないのに
参加したご様子。

そのような方でも
気軽に出られるお茶席って良いな、と思います。

時に
緊張感あふれるお茶席もあります。

お作法を知らないなんてとんでもない!
勉強してからいらっしゃい!!

そんな雰囲気のあるお茶会も
実際あるのです。

でも、お茶を楽しむ心は
作法を知っていても知らなくても
同じであると私は思います。

お道具を大切する想いや気遣い。
それを作った方への敬意。
お茶会を開いて下さった方のお気持ち。
お客様をお迎え下さるために
お庭を掃き清めお道具やお菓子を選び、
どれだけ時間をかけて下さったのか…

全てに込められた想いや
かけられた時間に想いを馳せることが出来たら、
お道具を雑には扱えないし
お茶席での立ち居振る舞いも違って来ると思います。

誰にでも“初めて”はあります。

少しでも興味を持った方に
いつでも、どこでも、誰にでも!
お茶への扉を広く開けられたら良いな、
いつもそう思っています。

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