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10.QK REPORT

先日QuizKnockの主催するQK REPORTという学生記者会見に参加したのでその日の取材レポを紹介する。

QuizKnockとは?

QuizKnockのメインメンバー。左から
河村拓哉、須貝駿貴、伊沢拓司、
ふくらP、山本祥彰、こうちゃん
(動画出演時の名前)

QuizKnock(クイズノック)は東大クイズ王・伊沢拓司が中心となって運営する、エンタメと知を融合させたメディア。「楽しいから始まる学び」をコンセプトに、何かを「知る」きっかけとなるような記事や動画を毎日発信中。現在、全国の小・中学校、自治体での講演活動も積極的に行なっている。YouTubeチャンネル登録者数は184万人を突破。(2022年5月時点)


QK REPORTで取材した2人について

伊沢拓司さん


伊沢拓司(以下伊沢)
QuizKnock編集長、株式会社QuizKnock  CEO。2016年10月にQuizKnockを立ち上げ、2019年に会社化。WEBの編集やYouTubeへの出演のほか、テレビ出演や執筆、講演登壇など活動の場を広げている。「高校生クイズ」2連覇、「東大王」優勝などの戦歴を誇るクイズ王。東京大学経済学部卒。

須貝駿貴さん


須貝駿貴(以下須貝)
2017年にQuizKnock加入。主に動画に出演し、「ナイスガイの須貝」が決め台詞。動画企画「QuizKnock Lab」の実験制作などを担当し、書籍化した。国立科学博物館認定サイエンスコミュニケーター。東京大学教養学部統合自然科学を卒業ののち、東京大学大学院総合文化研究科後期博士課程を修了。学位は博士(学術)。東京大学教養学部卒業の際に「一高賞」を受賞。2018年日本物理学会で「学生優秀発表賞」を受賞。

今回私自身の質問が取り上げられることはなかったが、自分の質問に最も近かった"楽しく分かりやすく伝えること"をテーマに取材した川村さんのインタビューを引用させていただく。

Q.1

物事を分かりやすく楽しく伝えるときの思考や気をつけていること、するといいことについて、どんな些細なことでもいいので教えてください。


伊沢:QuizKnockの動画の中でもおもしろいな、と思うコンテンツは大体順序がしっかりしているんですよね。やっぱり物事を伝えるときってすっ飛ばしていけないことってどうしてもあって。定義を伝えるだとか、概念を伝えるだとか。楽しく伝えるためには分かってもらうことや分かったという達成感があることがとても大事だと思うので、順序にはすごく気を遣っています。あとはYouTubeにおいては笑顔であること。お手本としてヒカキンさんを見ていて、常に笑ったり怒ったり、もう表現がすごく分かりやすい。これ基本的なことなんだけど、めちゃくちゃ難しいんだよね実は。須貝さんはどうですか?

須貝:僕は逆に言わないことを考えています。つまり、何を言わないようにするかとかは、めっちゃ気をつけてますね。全部言いたいんです、本当は。でも専門的なことは専門用語使わないと言えないんですよね。で、よく頭いい人は誰にでも分かるように伝えられるよって、よくよく聞くと思うんですけど、それは本当はちょっと違っていて。頭いい人は専門用語使わなくていいとこまでで止めてくれてるんですよね。だから分かって帰ることができる。それを僕もすごく気をつけてるつもりで。もっと気になった時に、いつでも話せる準備はしてるつもりなんですね。こういう事ですか?って聞かれたらその人の質問に対しては答えられるとかいうことができるようにはしてあるんだけれども、みんなに対して喋るときにはここまで言わないとか。そういうのはすごく気をつけていますね。


Q.2

気分が落ち込んでいるときにどう切り替えてメディアに出演しているか


伊沢:やっぱり無理な時や今日調子悪いなって日はありますけどね。仕事だからというところが全てかな。

須貝:気分で笑顔ができなくなることはあんまりないよね。気分悪いから敬語使えませんとかないでしょ?それくらいの感じです。


Q.3

相手の気持ちをこちらに向かせるトークや文章の秘訣や意識していることがあれば教えてください。


伊沢:これは結構テクニカルなところにいっちゃったら申し訳ないんですけど、1番大事なのは相手が何を今求めているのかなっていうのは常に考えておく必要があるのかな と。喋りを売り物にするコンテンツというのは基本的に買い手がいて、買い手にどうなってほしいかが一番優先順位が高い。なので、誰のために何をしなきゃいけないのか、これは常に持っていなきゃいけない意識だなと思いますね。その場に応じて、今は真実を隠さなきゃいけない。逆に真実から言わないと誤解されちゃうみたいなのを、その場のシチュエーションによって分けていくみたいなのが大事にしていることかな?須貝さんはどうですか?

須貝: 僕は分かるっていうことがとにかく大事かなと思っていて。だから例示とかは気を付けますね。「例えば」を話す。だからさっきの笑顔とかね。気分悪い時に笑顔で出るんですか?みたいな時も僕はさっき「機嫌が悪いから敬語話せないことなんてないでしょ」っていう例示を出したんですね。僕らにとっては笑顔ってそういうもんだよっていう、僕らの気分が例で伝わったと思うんですよ。その例示で納得してもらう、腹落ちしてもらうっていうのは、常に僕は考えているかなと思いますね。


Q.4

先ほど出た何を求められているか、はどのようにリサーチしているのか。


伊沢: やっぱYouTubeだったらコメント欄読む。で、僕は講演会はTwitter見たりとか。で、あとはお客さんはどんな人来ますかっていうのは必ず聞くようにはしてますね。QKGOっていう一時期、学校で講演会やってた時とかは、学校の校風とかをすごい事前に聞いたよね。ディスカッションしたり、こんなの流行ってるらしいよというのは事前に知っておいて、じゃあこういうことを求めている人が多いのかな?みたいなのはやってたんで。使えるリサーチ手段は何でも使うみたいな。下調べはめっちゃやりました。

須貝:そうですね。でもそうかな、学校の講演会に行く時の話だから、ちょっと個別具体すぎるのかもしれないけれども、話す前に先生とお話させてもらえるんですよね。校長先生とか教頭先生とかとお話するのはめっちゃ重要ですね。前もってちょっと知ろうとしておく。やっぱり誰に話に行くのかを調べとくって今言ってくれたけど、それが大事なんじゃないですかね。


編集後記

私は今回このイベントの開催を知って、すごく嬉しかった。高校生の時から文章を書くのが好きで、記者としての活動をしてきた私にとってぴったりの企画だと思ったから。そしてQuizKnockの"楽しいから始まる学び"というコンセプトにすごく共感していて、その上でどのようなことに気を配って活動しているのか、興味があったから。事前に私が送った質問が取り上げられることはなかったけれど、他の記者たちの質問の観点がすごく勉強になった。


お2人の回答の中で特に興味を持ったのは須貝さんが“楽しく分かりやすく伝えるために、何を言わないかを考えている“と言っていたこと。情報をうまく伝えるためには取捨選択が必要で、時にはあえて全てを伝えないことも大事だということも大切なのだと知った。これは大学のプレゼンなどでも生かせることだと思う。話し手は自分で調べているから当たり前のことであっても、聞き手側にはそのプレゼン内容の前提の知識がないこともある。わかりやすく伝えるには適切に情報の取捨選択をする力が必要になり、この力はおそらく経験を積むことでしかで身につけることのできないスキルだ。これからの大学生活や課外活動の中でこのスキルを身につけていけるようにしたい。

また伊沢さんの“何を自分は求められているのかを考えて言動していくこと“は大学生活を送る上でも、社会に出ていく上でも重要なことだと感じた。AIの進出が推進される今、自分には何が求められているのか、何をすべきなのか。これを見極めて周りの期待に応えていくことが今後の社会を生き抜いていく土台になると思うので、その力を大学4年間でつけていきたい。

そして何よりQuizKnockは"楽しいから始まる学び"を実践するためにたくさんの工夫をしながら私たちにわかりやすく知識を得ることって楽しいことだということを伝えてくれていたことがわかった。これからもQuizKnockと一緒に学んでいきたいと強く思う。

最後に、このような機会を設けてくださりありがとうございました。たくさんの人にQuizKnockを知ってもらえる足がかりとなりますように。


そして7/1〜11/6まで兜町でQuizKnockが作った謎解きができるので興味がある人はぜひ。私もどこかのタイミングで足を運ぶつもり。


そしてポータルサイトだとQuizKnockのさまざまな情報を得られるのでさらに興味がある人はぜひ。

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