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66.とめどなく溢れる言葉を紡いで


全滅だったはずなのに、最後の最後にご縁があったSixTONESのドームツアー“VVS“。まさか制作開放のメールが来るなんて思ってもいなかったから、バイトの休憩時間に休憩室に響き渡る声で驚きの声をあげてしまった。そこから1週間、当落が出る日まで気が気でない日々を過ごしたのは言うまでもない。当落は夕方以降案内予定、とのことだったのにメールは18:00になっても来なくて何度も何度もメールアプリを開いては閉じるのを繰り返していたのももう全部過去のことなのかと思うと未だ信じられない。


私は今は自分のためだけに時間を使うと決めていたので、家族には内緒で会場へ向かった。前回のライブで一緒に行けるような友達はいなくなってしまったから、今回は1人での参戦だ。会場までの道はすでに疲れそうなくらいたくさんの人で溢れかえっていて、こんなにたくさんの人が同じくSixTONESのことが好きなんだと思うと嬉しくて仕方がなかった。1人だったし誰かに会うような約束もなかったので早めに会場に入った。席はアリーナほどステージに近くもなかったけど、いわゆる天井席と言われるような遠い席でもなかった。むしろメンバーのことを肉眼で捉えられる程度には近くて、演出やモニターも見えやすい位置だったので個人的にはとてもよかった。また端っこの席だったので両隣に人がいない状況だったのもありがたかった。


会場内に入ってすぐに席を確認した。隣には母くらいの年齢かと思われるマダムが座り、本を読んでいた。派手目な人やルールが守れなそうな人はとても苦手なので礼儀正しそうな方が隣で本当によかった。胸を撫で下ろしながら挨拶をして隣に座った。まだ着席している人も少なかったので挨拶を兼ねつつ少し雑談をした。お相手の方も同じくライブ参戦が2回目だということや同じく制作開放で当選したということを聞いて、なんて運の巡り合わせなのだろうと思った。隣の方とは時間にして5分ほどしか話していないけれど、もうこの時点でこのライブに来れてよかったと思えるほどの出会いだった。


ライブが始まってからはあっという間だった。360度のステージだからか歓声も声援も心なしか前回のドーム公演よりも大きかったように感じて、幸せだった。クラップもペンライトの振りも周囲はみんな揃っていて感動し、相変わらず長いMCにみんなで笑い、アンコールラストの曲と銀テ発射後のスタッフさんからのメッセージに泣いた。3時間くらいのライブだったそうだが、月並みな言葉になってしまうがあっという間だった。なんで彼らはあんなに空間を支配するのが上手なんだろう。彼らを好きだと思える自分でよかったと心から思える時間だった。


今日からはまた、私は自分自身と戦い続ける日々に戻る。また次彼らに会いに行けるときには、自分の夢を叶えた姿で行く。これからの日々も、ちゃんと生きていける。そんな気にさせてくれる彼らの音楽が大好き。これからも、彼らの音楽が響き続ける世界でありますように。

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