伝承芸能を楽しむ、神楽女子
3年ほど前から地元の伝承芸能の団体に仲間入りさせてもらって
神楽に取り組んでいる。
神楽とは、日本神話の神様にささげる歌や踊りのこと。
有名なのは、島根の石見神楽とか宮崎の高千穂神楽とか。
面をつけて踊ったり、台詞を言ったりその地方によって形は様々。
私の住む地域は本当にびっくりするぐらいの田舎の山の中なんだけど、
部落によって伝承芸能が何種類かある。
田舎だからこその文化だったのかもしれない。
発足当時の人たちにとっては娯楽の一つだったのだと思う。
サークル的な感じで。
とはいえ、しっかり守るべき神様というか神社があって、
その神様に奉納するための神楽でもある。
そんな伝統を受け継いできた団体も
高齢化により存続危機な団体が増えている。
ちなみに私の住む地域は住民の7割が60歳以上という。。。
若い目線からすれば、そんなところに足を突っ込むのは少々億劫。
だって、始めてしまったら自分に責任が降りかかるかもしれないから。
そんなめんどくさそうなところにどうして参加したのかというと、
神楽の舞台を見て感動してしまったから。
それまで私は神楽の舞台をしっかり見たことはなくて
たまたま仕事の関係で見ることになった。
なんの気もなく眺めていたんだけど、
なんだか心にじわっときて『素敵だな〜』と思った。
それからしばらくした頃に、地元の方との会話の中で
神楽団体の存続が大変だけど誰かいないかなという話が出て
「私やってみてもいいかも」
と一言言ったのが始まり。
思いのほか練習に手こずり、
しばらくその一言を言ってしまった自分を恨んだけど 笑
だいたい週に1回ペースで練習があるんだけど、
行きたくないと何回思ったことか。
どうやったら辞められるか考えたこともある。
そんなこんなしているうちに3年経っていて、
なんとなく神楽の形というものも分かってきた。
そして、なんとなく自分の成長も感じている。
だんだん全体像が見れるようになってくると、
もう少しかっこよく動くにはどうしたらいいか、
もう少しかっこよく台詞を言えるようになるにはどうしたらいいか、
そんな工夫する気持ちも自分の中に生まれてきた。
なるほど、こんな風に成長できるものなんだなと
自分に関心するこの頃 笑
どんなに辞めたくなっても、行きたくなくても
なんだかんだ続けられているのは、
最初に神楽の舞台を見た時の感動があるから。
そして、早く引退したいと言いながらもお世話してくれる
70代のお師匠さん方の存在がすごく大きい。
この神楽を守り抜いてみせるなんてほどの気合いは無いけど、
そんな文化に携われる喜びと楽しさと感謝を感じられるぐらいにはなれた。
今さらながら、古事記とかを読んでみようかなと最近は思っている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?