ケイコは強化系

久しぶりのブログ更新だ。
こんなにも更新に時間を要したのは2つの理由があったからだ。

1つめは、前回のエントリで女性から完全にどん引きされてしまい、その傷を癒すのに時間がかかってしまったため。

2つめは、我が母であるケイコからのLINEスタンプの取り立てに対応していたためである。

今回はそのケイコの話だ。


ケイコは強化系だ。ハンターハンターの性格診断でいえば単純で一途。

ケイコがスマホを買って、LINEデビューをした時に、ぼくはLINEデビューを祝いLINEスタンプをケイコにプレゼントした。一度、LINEスタンプをプレゼントされた単純で一途なケイコは、欲しいスタンプがあるとねだってくるようになった。僕も最初はLINEを使いこなそうとしている母を応援するために要望に応えていた。

市原悦子のスタンプもプレゼントした

しかし、単純で一途なケイコは幾度となく、スタンプを媚びるようになってくる。「ネコのLINEスタンプでかわいいやつあんねん」「ベルバラのスタンプほしいわぁ。買うて?」などと、ねだってくる。いや、いつ使うねん、ベルバラ!!

いくら血が繋がった母といえど、ローソンで売っているフライドチキンのペペロンチーノを主食にしているほど貧困な生活を送っている僕からなんどもスタンプを媚びるのはおかしいのでは…?と思い始め、既読スルーを行うようになった。

しかし、単純で一途なケイコは既読スルーごときではめげない。ここからヤミ金並のスタンプの取り立てが始まった。

狂気

あれ?ウシジマくんかな?

電車の中にいたので、通話キャンセルをしたところで、上の画像のように幾度となくLINE通話を仕掛けてくる。さすが強化系である。たぶんね、通話ボタン連打してる。画像の最後の「不在着信」は、もはや通話キャンセルすることすら諦めた僕を意味する。


ケイコの強化系伝説はこんなものじゃない。

ケイコは、肉体ももちろん強化系である。筋肉質で長髪なので、スティーブンセガールに少し似ている。

スティーブンセガールがわからない人のために他の例えでいうと、ハンターハンターでいうとウヴォーギン、グラップラー刃牙でいうと範馬勇次郎、アイシールド21でいうと峨王力哉、三国志でいうと張飛、東京喰種でいうと鯱、プロレスラーでいうと長州力、元阪神でいうと伊良部秀輝なのである。要するにステータスをパワーに振りすぎたキャラクターそのものなのである。

ケイコのパワーを象徴するものとして、お弁当がある。僕が中学生の頃、ケイコがお弁当を作ってくれていたのだが、ケイコが敷き詰めたご飯が硬すぎて中学の3年間で5本箸が折れた。単純で一途なケイコが愛情と筋力を込めて作ってくれたお弁当のお米には、箸が刺さらない。刺さったとしてもお米が持ち上がらずに箸が折れるという奇怪な現象が生じるのだ。


ちなみに、僕が小学校三年生のころに、自分の母親がおかしいと気付いた事件が起きた。

子ども会のドッジボール大会のときの出来事だ。親子参加で、児童とその父か母のどちらかが参加するものだ。体格の差があるので、参加した親は「相手チームの子どもが投げたボールには当たってあげる」「相手チームの子どもを狙って投げない」などの暗黙のルールがあった。

しかし、高校の頃、ハンドボール部で全国大会に出場したことのあるケイコは暗黙のルールなどという空気は一切読めずに燃えていた。単純で一途だからだろう。利き腕の左腕をぐるんぐるん回していた。

当時の勘が戻ったのだろうか。

試合が始まるとともに、ケイコは相手チームの子どもが投げたボールをしっかりと受け止め、大きい歩幅のステップとともにそのボールを勢い良く振りかぶった。

その健脚で大地を踏みしめ、ハンドボール特有のジャンピングスローを放った。そう!ケイコの必殺技"エアケイコ"だ!!

時速100マイルでジャイロ回転を伴うそのボールは、受け手の手元でシュート気味に曲がる。魔球である。

魔球はコート中央でボーっと突っ立っていた同級生の川口くんのみぞおちを捉えた。

「ミィミィミィィィィ」と苦しみながら、色んなところから液体を噴出させてその場に崩れ込む川口くん。その日、川口くんがコートに戻ってくることはなかった…。

このときから、自分の母親がステータスをパワーに振りすぎた単純で一途な強化系であることを悟ったのである。


ちなみに、最近のケイコとのやりとりはこれだ。

"ぬん"ってなんやねん!!!!


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