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ねてもさめても「語源」が気になって

何かしらのゲームの内容が
普段何気なく使っている言葉の語源になっている
これは
それだけその遊びが身近な存在ゆえにだろう。
今回は、花札・将棋・囲碁が語源になっていることばをみていこう。

花札から生まれた言葉

①しかと

「シカト」は、漢字で「鹿十」と書きます。10月札の「紅葉に鹿」の「鹿」が横を向いていることから、物事に対してそっぽを向いたり無視することを「シカト」と言うようになったそうです。

②ピカイチ

花札の中には「光り物」と呼ばれる20点の札が5枚あります。花札賭博にはいろいろなルールがありますが、そのうちのひとつには、配られた7枚の札の中に光り物が1枚だけあり、残り6枚がカスのときに、「ピカイチ」という役になります。

このことから、大勢がいるなかの一つだけ傑出したもののことをピカイチと呼ぶようになりました。

③ヤクザ

「ヤクザ」は元は「893」、花札用語から来ています。 「おいちょかぶ」という、2枚の札の合計を競うゲームで、手札として8、9、3を持っている場合、見た目はススキ、菊、桜と派手だが、その実、最弱の手札なのだそうです。 「見た目は派手だが何の役にも立たないもの」を「八九三物(やくざもの)」というようになったそう。

④ボンクラ

「ボンクラ」とは漢字で書くと「盆暗」となります。「盆」は「賭博場」のことを指し、「暗」は「負けてばかり」の様子を表す言葉です。このことから、ギャンブルで負けてばかりの人を「ボンクラ」と呼ぶようになりました。

⑤三下

カブは、二枚の花札をひいて、合計が九に近いほど強いという博打。二枚合計して「三」や「二」ではほとんど勝ち目がないので、「三」より下の数はまるで価値がありません。

このことから、相手を見下し、馬鹿にする言葉として「三下」という言葉が生まれたとされています。

⑤ピンキリ

16世紀はじめ、南蛮貿易を通じてポルトガルより日本に伝えられたカードゲームが、ばくち遊びとして大流行します。これを「天正かるた」といいます。これがもとに「花札」が生まれています。

12枚一組の天正かるたでは、1枚目の札を「ピン」と呼んだことから、転じて「最初」という意味になったそうです。「キリ」は花札の12月の絵札「桐に鳳凰」(12月=1年の終わり=桐)由来という説もありますが、調べてみるともともと、ポルトガル語で十字架を意味する「Crus(クルツ)」が訛ったという説があります。これは、十字架の形が漢字の十に似ており、そこから数字の上で区切りとなる、一(ピンタ)から十(クルツ)までとなったとするものです。

そう考えると、元のポルトガルの語源が元に
語感が同じ「桐」を花札の12月に据えたと考えることもできるのかな…
と今思った。

⑥アオタン

内出血のことをアオタンと呼びますが、これは花札の役の名前からといわれています。
思いっきりぶつけてできた内出血の色店嫌な思い出や


将棋から生まれた言葉

①成金

…急に金持ちになった人(相手陣地に入って、歩・香・桂・銀将が裏返り金と同じ役割になることから)

②王手

…最終的な勝ちを得るまであと一歩の状態(直接王将を攻める手)

③高飛車

…高圧的な態度のこと(飛車という駒を自陣の前に押し出す戦法を指し、「浮(き)飛車」とも言います。 守りを捨てて、攻撃に特化した戦法)

④持ち駒

…いつでも必要な時につかえる選択肢(相手から奪って自由に自陣として盤面に打てる駒)

⑤必死

…必ず死ぬこと。死を覚悟で全力を尽くすこと。非常に苦労すること。またそのような感情。
(どのように対処しても次の手で必ず即詰みになる状態。)

⑥捨て駒

…ある目的を達成するために払われる犠牲(自分の駒をわざと相手に取らせることによって、有利な局面を作り出す将棋の作戦)


囲碁から生まれた言葉

①死活(問題)

…生きるか死ぬかとい状態を指すときの言葉。(石を取られてしまう状態にあることを「死に」といい、石を取られない状態にあることを「生き」といったことから)

②白黒つける

…勝ち負けをはっきりさせる(囲碁の白い石と黒い石から、上手い人が白をつかい、下手な人が黒を使う)

③捨て石

…戦いにおいて「肉を切らせて骨を断つ」のを目的として、わざと捨てる(相手に差し上げる)のこと(囲碁を打つ時に、弱い方が先に石を1つ(一目)置いて始めることから、この言葉が生まれました。)

④駄目

…効果がない、役に立たない(石を打っても陣地が増えない)

⑤布石

…将来に対して準備する(本格的に戦いが始まる前に勢力圏を築くために石を配置する)

⑥一目おく

…相手に敬意を払い一歩譲る(弱い方が先に石を一つ置いてはじめる)

⑦定石

…物事に対する決まったやり方(長年の研究で、ある局面で最善とされる決まった打ち方)

⑧八百長

…事前に勝ち負けを示し合わせて、表面だけ真剣に勝負しているように見せかけること(八百屋の長兵衛が碁の対局で勝ち負けを調整したことから)

⑨岡(傍)目八目

…外から観察する方が当事者より物事がはっきりわかること(局外から他人の碁をみると形勢がよくわかる)

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