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トベない豚はただの豚

かつ丼 そば処水元やぶ@北綾瀬・亀有

 僕はかつ丼が大好きだ。
 トンカツも好きだが、トンカツよりも庶民的でありながら、卵とじ煮でしか成し得ない味わいの到達点がある。
 かつ丼を初めて作ったの誰なんだろうと検索したら「カツ丼発祥の店」といわれているのは、高田馬場にあるそば屋「三朝庵」だそうだ。早稲田の学生のアイデアで卵とじ煮にしてみたら、これがたちまち評判になったらしい。しかもそれは今から100年も前のことだっていうから驚き。

 週1回以上ラーメンを食べてるが、実は週1回以上かつ丼またはトンカツも食べている。その他はカレー、ピザ、ミートソース、ハンバーグ、餃子、麻婆豆腐(なんかひき肉ばっかりだな)、肉野菜炒め、ルースーチャーハンなどで1週間が構成されている。時々魚。ほとんど脂質と糖質の塊でしかない。そろそろ本気で自分の健康状態が気になるところだ。

 かつ丼は、「かつや」「松のや」なんかのチェーンも十分に美味しいから結構食べている。あとは町中華のかつ丼も結構いけるの多いよね。

 ただ、かつ丼と言われたら、やっぱり蕎麦屋のかつ丼は外せない。そしたらね、あったんですよ近所に名店が! 近所って言ってもチャリで20分くらい走ったとこなんですけど。

 普通の住宅街にポツンとあるよくある近所のお蕎麦やさんって感じのお店。お昼時は混んでいるようで、店の外には並ぶ列の案内も置いてあった。僕は13時半くらいの訪問だったので、並ぶこともなくすんなり入れました。

 夫婦経営なのか家族経営なのか厨房の中はあんまり見えない席に座ったのでわからないけど、おそらくおかみさんがホールを担当してご主人が厨房という昔ながらの蕎麦屋を感じさせる店内。さっそくかつ丼を注文。上かつ丼もあり、それはお重で提供されるらしい。事前の食べログ情報で並でもかなりボリュームがあると知っていたので、普通のかつ丼にする。

 一口めで飛ぶ!

 正直ね、かつ丼のカツは今まででここが一番旨い!
 今まで食べていたかつ丼の豚はなんだったのか!?
 脂身の筋切りとか調理の仕方なのか? 肉を切る腕なのか、一切れ一切れの脂身と肉のバランスがよく、何より脂身が甘く、箸でつかんだときに、角煮を思わせるほど柔らかくちぎれそうになる感じ? 何言ってるかわからねえと思うけど、俺もなにが起こってるのかわからねえ。すごく高級なサーロインステーキとか食べると脂身がとろけるような感じでジューシーな肉本体がポロリと剥がれ落ちる感じになるでしょ? 豚なのにあんな感じ! 思わず「シェフを呼んでくれ!」と立ち上がりそうになった。こんなの初めて♡

 しかも、情報通りでボリュームもやべえ。カツこんなに乗ってんの?って大きさ。これはちょっと通うしかない店を発見してしまった!

 ただ、一点だけ難があり、つゆがめちゃくちゃ甘い。しょっぱめ好きな人だと、一口めから甘~い! ってなると思う。僕はしょっぱめよりは、あまじょっぱめのが好きなんだけど、それでも甘~いと思った。まだ試してないけど、注文の時に「甘さ控えめで」と言ったらやってくれるだろうか?

 もしそれができたら、結構最強かつ丼の一つなんじゃないだろうか?

 お店のご夫婦のホスピタリティもすごくいいし、やってくれそうな気がするので、ぜひ続報を待て!


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