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カラっと晴れた日には

「檍のかつ丼」 とんかつ檍のカレー屋 いっぺこっぺ@北千住


 久しぶりに春の陽気全開だ。桜もようやく咲き始めるだろうか。多少花粉はきついけど、清々しい日で、気持ちがいい。
 こんな爽やかな日にはやっぱりあれしかない。
 カラッと晴れた空にはカラッと揚がったとんかつ。そうですよね?

 そう思ったら食べたくて仕方なくなった。
 北千住で電車の乗り換えついでに一旦下車して、街へと出る。とんかつ屋くらいあるだろうと歩くとすぐに「とんかつ檍のカレー屋 いっぺこっぺ」を発見。

 よっしゃ、かつカレーだ! それかロースかつ定食だ!

 勢いよく店に飛び込み、発券機の前に立って、カレーか定食かの2択に悩んでいたら、予想を裏切るメニューに目を奪われ、うーんと唸ってしまった。
 「いっぺこっぺ」にかつ丼なんてあったっけ?
 2択だと思ったのに、まさか第3の選択肢があるとは…。
 とんかつとカレーの店なんだから、かつカレーを選ぶべきでしょ。と改めて思いながらも、迷う指はかつ丼のボタンを押してしまった。ほんとに僕はよく迷う。だけど、「檍のかつ丼」と銘打ったかつ丼だよ? 興味を持ってしまうのは仕方ない。

 「いっぺこっぺ」は蒲田の名店「とんかつ檍(あおき)」(檍をあおきなんて読めないよね)の姉妹店なので、とんかつが旨い。自家製ソースもあるが塩で食べるのを推奨している。そのくらいこだわりの選ばれた豚。それを一枚一枚きちんと揚げていくので、ちょっと時間はかかるけど、その待ち時間に見合ったものが味わえる。

 10分ほどして、僕の前に丼が置かれた。

檍のかつ丼

 素敵なビジュアル。ああ、こっちのパターンね。
 玉子丼の上に揚げたてのかつを乗せるバージョン。
 確かに、これならカラッとしたかつを食べたかった今の気分にもぴったり。
 かつカレーとは違い、かつ丼には定食と同様に豚汁もついてくる(写真撮るの忘れた)。とんかつ屋の豚汁って旨いのだよ。ふふっ。

 このタイプのかつ丼なら、まずは、とんかつだけを塩でいただこう。
 塩は3種類のヒマラヤ岩塩が用意されている。せっかくだから、ナマック岩塩で食べるとしよう。ナマック岩塩は少し硫黄のような香りがするブラック岩塩だ。少し苦味もある。

3種の塩

 ナマック岩塩でとんかつを食べる。旨い。肉汁溢れる柔らかい豚肉。脂も程よく甘い。揚げ具合もさっぱりしていてさすがだ。また、このナマックさんが特徴的な風味のアクセントを与えてくれる。これは順番間違えたかも。ピンクソルトとかに後戻りできない感じ。

ナマック岩塩をかけて

 とんかつをおかずに玉子丼を食べるのって贅沢で旨しだね。塩で食べるから玉子丼の味も邪魔しない。ちなみに自家製ソースで食べたらどうなんだろうと食べてみる。めっちゃ旨し! やっぱり僕は辛子と自家製ソースで食べるとんかつが好きなのだ! 塩を推奨されてもソースが好きなんだから仕方ない。ソースとんかつで玉子丼食べるなんて合わなさそうだし邪道っぽいけど、僕は全然イケる。なんか新しい感じでそれもまた旨い。
 ソースと塩を交互に、半分くらい食べたところで、僕は決定的なことに気がついてしまった。
 僕はかつ煮にしたかつ丼の方が好きなんだなぁと。衣に出汁が染み込んで玉子と玉ねぎにまみれたかつが恋しくなった。

 空はカラッと晴れていて気持ちがいい。カラッと揚げたかつは非常に美味かった。
 ただ、かつ丼はカラッとしない方が好きだと再確認できてスッキリ。
 …しないなぁ、うん。

 かつ丼は卵とじタイプがいい。とんかつはソースがいい。だから、やっぱり今日は、かつカレーにすべきだったかもしれない…。


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