SOCIAL TOWER MARKET2020は今までの集大成であり、僕たちに宿題を与えてくれた
2020年11月1日、3週連続土日に開催されたSOCIAL TOWER MARKETが盛況のうちに幕を閉じました。昨年の名古屋城での開催を含めると今回で9回目。リニューアルした久屋大通パークでの開催は初。そしてコロナ。様々な変化の中、無事に6日間走りきることができました。
SOCIAL TOWERで作りたかったものは「日常」だった
SOCIAL TOWRE MARKETが掲げている「テレビ塔のあるまちに新しいかたちの社交場を」は、9年間ずっと言い続けてきたことです。その下に集まった人たちで創り上げていますので、基本的にみんな想いが一致しています。そしてそこからは個々の考えも乗っかってくるわけですが、僕はずっと「イベントではなく日常を創りたい」と考えてきました。
それが久屋大通パークがリニューアルした時にSOCIAL TRUCK & PARK
として具現化し、さらにはSOCIAL TOWER MARKET2020としてさらにスケール感のある社交場が公園に現れました。これは今まで積み上げてきたものの集大成だ!と現場で感じ、10月31日の日が暮れる頃、思わず泣きそうになってしまいました。
景色に文化が加わるとそれは風景になる、と先輩が言葉にしてくれました
そのことをとある会社の先輩デザイナーさんに「社交場ができている景色を見て泣きそうになった」と話したところ、素敵な言葉をいただきました。
「景色に文化が加わるとそれは風景になるんだよ」
景色・風景という言葉の本来の意味は置いておいて、「文化が加わると」という言葉にものすごく意図・歴史的な重みがあるな、と感銘を受けました。この風景は勝手にできたものではなく、そこには「素敵なテレビ塔のある公園になってほしい!」という意図が存在し、そしてそれを受け入れてくださった出店者さん、お客さん、スタッフ、協力してくださっている全ての人たちが受け継いできた9年間があるわけです。その積み上げがあるからこそ見ることができた風景。しばらく脳裏に焼き付いて忘れられそうにありません。
見えてきた課題。いや、宿題と僕たちは向き合う必要があるのかもしれない
しかし一方で、「グッとくる手応えがない」とも感じています。3週連続開催というチャレンジはありましたが、エリアは1/3に縮小し、見回せば会場を一望できる。搬入出も以前と比べたら考えられないほどシンプルで負担がない。おかげさまで高いクオリティの出店者さんがどんどん集まってきてくれるのでお客さんもたくさんきてくれる。ステージの組み立てもなく、アーティストのブッキングやアテンドもありません。場所が変わったことで事前準備に大変なことも増えた一方で、これまで苦労してきた現場でのポイントはことごとく解消され、当日運営に関してはこんなに楽なことはありませんでした。
そして終了から一晩たって今朝。湧き出てきたのは「次のステージに行く必要があるのかも」という想いでした。まさに「宿題」を与えられた気分です。
来年はとうとう10年目に突入。僕たちはどんなSOCIAL TOWER MARKETを開催するのだろう
2019年の年末。世界がこんなことになるなんて誰が予想できたでしょうか?まさに青天の霹靂。今も多くの方が大変な中を過ごされています。2020年もあと2ヶ月。そして迎える2021年。もうどんな世界になるのか検討もつきません。
でも、でも。やはり「社交場」は大切なんです。誰かと話すこと。くしゃくしゃの笑顔で笑うこと。ご飯を一緒に食べること。乾杯すること。こんな素敵なことは人間から取り上げられるべきではない。僕はそう思います。
どんなSOCIAL TOWER MARKEになっているかはまだ全然想像できないのですが、きっとそこには素敵な風景がある。それだけは確信しています。まだ終了から1日目。これからもっともっと咀嚼して消化し、宿題と向き合っていきたいと思います。
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