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#15 藤原直哉と昭和天皇実録を読む(昭和20年5月20日~5月31日)

藤原直哉
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※試聴版。オリジナル版(20:52)は購入後に視聴可能。

宮城内にも火が入る中、極々限られた人たちの中でソビエトとの和平の道を開くことが決まっていきますが、形になるまでにはまだまだ時間がかかる中、被害はますます広がってしまった昭和20年5月後半です。

当時何が起こり、今の私たちに、そして未来へと結びついてくるのか、一緒に学びましょう。

*一人ではなかなか読み進めることが難しい『昭和天皇実録』、解説を聴きながら、だんだんと理解が深まってまいります!

時代の変化の中で、怒涛の中に飛び込む人、数奇な運命をたどる人、人々の動きが語られている昭和20年5月後半です。
実際に真ん中で何が起きていたのか、昭和天皇実録第33巻(上)昭和20年5月20日~5月31日について、下記のキーワードと合わせて、藤原直哉が細部まで丁寧に読み解き、歴史観も含めて音声解説(20:53 mp3版:ダウンロード可)いたします。

<第15回目>
<5月20日日曜日>
・元帥陸軍大将大勲位功一級載仁親王
・神奈川県小田原市閑院宮別邸において病気療養中薨去
・宮内省より親王の薨去と5日間の宮中喪につき発表
・国葬葬儀は極めて簡素
・短期間に斂葬の儀を終了
・各祭儀省略
・50日祭の執行を以て国葬打ち切り

<5月21日月曜日>
・前第7方面軍司令官土肥原賢二
・軍状の奏上
・前支那方面艦隊司令長官近藤信竹
・勅語
・侍従武官中村俊久
・舞鶴鎮守府

<5月22日火曜日>
・海軍中将侯爵小松輝久
・予備役に編入
・故載仁親王に下賜される誄案につき内奏
・陸軍中将多田礼吉
・技術院総裁

<5月23日水曜日>
・官吏及官吏待遇者ノ懲戒手続等ニ関スル戦時特例
・軍令部総長及川古志郎
・対米英支作戦中に対ソ開戦の場合における当面の海軍作戦方針
・海軍総司令長官への命令
・情況真に已むを得ない時に限り発動すること
・参謀総長梅津美治郎
・一部部隊の隷属等に関する上奏
・ソ聯邦との間に事端の発生なきよう留意しつつ対ソ警戒を厳にすべき旨
・大海令伝達

<5月24日木曜日>
・空襲警報発令
・都内各区に被害
・駐春閣の焼け跡を始め吹上御苑内の焼夷弾落下箇所等を御覧になる
・麝香間祗候並びに錦鶏間祗候に定例の謁を賜う

<5月25日金曜日>
・陸軍大臣阿南惟幾
・国民義勇軍戦闘隊の編成制度

<5月26日土曜日>
・空襲警報発令
・米軍爆撃機帝都に大挙来襲
・爆弾並びに焼夷弾投下
・警視庁方面からの飛び火により正殿にも出火
・大宮御所東宮仮御所青山御殿全焼
・各宮邸も罹災
・参謀総長梅津美治郎
・戦況及び航空作戦の今後の指導についての奏上
・第6航空軍の指揮移転に関する上奏

<5月27日日曜日>
・御徒歩にて表宮殿並びに御常御殿の焼け跡を御覧になる

<5月28日月曜日>
・25日夜の空襲による宮城及び大宮御所の罹災に対する陸軍大事阿南惟幾の辞意
・内閣総理大臣鈴木貫太郎
・首相持参の陸相の辞表
・国家存亡の時につき陸相に対して引き続き職に留まるように伝えるべき旨の御言葉
・参謀総長梅津美治郎
・第6軍戦闘序列及び一部部隊の隷属
・湖南要域の撤収
・塩原産の野草を御植栽になる
・元帥陸軍大将載仁親王
・戦時下空襲等の関係考慮
・非公式に霊柩発引当日柩前祭の儀
・豊島岡墓地
・非公式に埋納の儀

<5月29日火曜日>
・海軍大将及川古志郎
・軍事参議官
・海軍中将小沢治三郎
・海軍総司令長官兼聯合艦隊司令長官海上護衛司令長官
・勅語
・海軍大将豊田副武
・軍令部総長

<5月30日水曜日>
・前海軍総司令長官兼聯合艦隊司令長官海上護衛司令長官豊田副武
・前聯合艦隊参謀副長高田利種
・軍状の奏上
・勅語
・内務大臣安倍源基
・横浜市の空襲被害につき奏上
・参謀総長梅津美治郎
・戦況の奏上
・関東軍の戦闘序列に関する命令
・鮮満における作戦準備強化
・満鮮方面対ソ作戦準備
・支那派遣軍の対ソ作戦準備
・大陸作戦に関する命令伝宣
・参謀総長関東軍総司令官支那派遣軍総司令官の南満集合
・第17方面軍司令官
・中南鮮に侵寇する敵の撃滅
・現任務の遂行のほかに来攻する米軍の撃滅
・大陸命

<5月31日木曜日>
・宮内大臣松平恒雄
・宮城大宮御所焼失の責任から辞意

「昭和天皇実録」を通して、歴史の中の今を日々感じながら、過ごしてみませんか。
歴史の流れをつかみながら、現在の実生活や未来への思考・判断をする習慣を身につけてみませんか。

70年以上前の日本、1945年(昭和20年)の5月と私たちが生きている2017年(平成29年)の5月、そして、10年後、50年後、100年後の未来がどのようにつながるのか、日々感じながら、この1年を過ごしてみませんか。

◎昭和天皇実録とは◎
昭和天皇の生涯にわたる記録を公式にまとめたものです。
どういう風に昭和という時代が動いていったのか、私たちが未来を考えていく上で第1級の資料です。
昭和20年は、8月15日を境に、ものすごく世の中が変わった劇的な年です。
その昭和20年(昭和天皇44歳)を何回かに分けて、読んでまいりましょう。

◎音声ダウンロードファイルのお取り扱い◎
弊所の許諾なく無断で改変・複製・公衆送信・転載・販売等することは、
営利目的、非営利目的問わずご遠慮ください。

◎葬送行進曲『哀之極(かなしみのきわみ)』◎
昭和天皇大喪の時に使われた曲(F・エッケルト)です。
https://www.youtube.com/watch?v=cuh1JMyPx3k

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