なっぴー

書きたくなったので書きます。犬の話が多くなると思います。

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  • 「あたしは柴犬のアキ」

    犬を見ながらいつも「こんなことを考えてるんじゃないかな?」と空想しているうちに文章にしてみたくなりました。読んで下さい。読んで下さった方ありがとう。読んでない人もありがとう(笑)

最近の記事

「あたしは柴犬のアキ」44

 お兄ちゃんはインフルエンザが治って学校に行き始めた。お昼の間はまたあたしは独りぼっちになっちゃう。何日かお兄ちゃんがいたからそれに慣れていてちょっぴりさみしいわ。モモちゃんどうしているかな?モモちゃんに会いに行こう。  「アキちゃん久しぶり。今日はお出かけしない?尻尾はどうなったって時計台の猫ちゃん達も心配していたわよ」 「わかった、今日はお散歩にいきましょう」 モモちゃんと一緒に時計台に向かった。猫ちゃんに元気になった事を報告して、また別の場所を散歩した。 「モモちゃん。

    • 「あたしは柴犬のアキ」43

       次の日もその次の日もお兄ちゃんは学校に行けなかった。もう熱は下がって元気にしているのにずっとお家にいた。お兄ちゃんがいるからあたしも外に行けない。だからずっと一緒にいた。お兄ちゃんは誰もいないことを良いことに、テレビを見たりゲームをしたりいつもママやお姉ちゃんに注意されていることを好きなだけやっていた。あたしも暇なのでテレビばかり見ていた。  お兄ちゃんが庭に出て素振りをしていた。そんなに元気ならあたしを散歩に連れて行ってよ。よしちょっと頼んでみよう。玄関においてあるリード

      • 「あたしは柴犬のアキ」42

         今日も気持ちの良い朝。今日はアイドル活動をしよっと。通学途中の小学生に尻尾を振り、指をぺろぺろして、みんなを大喜びさせて笑顔いっぱいにして学校に向わせるのがあたしのあさのアイドル活動。  あれっお兄ちゃんが全然学校に行かない。小太郎君はピンポンを押さずに一人で行っちゃった。喧嘩でもしたのかな?リビングに戻るとソファの上でお兄ちゃんが寝ていた。ママが心配そうにしている。お兄ちゃんの顔が赤い。あたしはびっくりしてお兄ちゃんのそばに行って顔を舐めた。 「アキ、ありがとう。僕、熱

        • 「あたしは柴犬のアキ」41

           気が付いたらおじいちゃんに抱っこされていた。 「もう夕方だよ。お家の人が帰ってくるからお家に帰ろうね」 おじいちゃんはそう言うとあたしを庭に戻してくれた。    お兄ちゃんが帰ったきた。 「アキーーー尻尾が戻ってるよ。良かった~~」 あたしはあたしの尻尾を見た。クルンと元通りに巻いている。良かった~ もう戻らないかと思った。尻尾を見るとなんだか元気になってきた。お兄ちゃんとギザギザボール遊びをしているとお姉ちゃんが帰って来た。お姉ちゃんはママに電話をした。 「アキちゃんの尻

        「あたしは柴犬のアキ」44

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        • 「あたしは柴犬のアキ」
          43本

        記事

          「あたしは柴犬のアキ」40

           朝になった。ママが抱っこしてリビングのソファまで連れて行ってくれた。朝ご飯を作るママの姿をぼんやり見ていた。やっぱりまだ元気が出ない。ママは朝ご飯を作り終えると抱っこして庭の芝生の上まで連れて行ってくれた。 「アキちゃんトイレですよ~」 あたしはおしっこを済ませ自分の小屋に入った。 お兄ちゃんもお姉ちゃんも起きてきて小屋をのぞきにきた。 「アキ、気分はどう?」お兄ちゃんが言った。 「アキちゃん今日はのんびり過ごしなさいね」そう言いながらお姉ちゃんは撫ぜてくれた。 今日はアイ

          「あたしは柴犬のアキ」40

          「あたしは柴犬のアキ」39

           朝になった。朝から元気が出ない。あたしどうしちゃったのかしら。リビングのソフォに寝転がってみんなが朝ごはんを食べているのをぼーっと見ていた。みんな心配そうにあたしを見ている。あたしの尻尾は垂れ下がったまま。一番最初にご飯を食べ終わったお姉ちゃんが、あたしを庭に出してくれた。おしっことうんこを済ましてまたリビングのソファに寝転んだ。ママがドッグフードを用意してくれた。 「アキちゃん、もうみんな出発するからね。ご飯はしっかり食べるのよ」 ママがそう言って仕事に行ってしまった。

          「あたしは柴犬のアキ」39

          「あたしは柴犬のアキ」38

           気が付くとお兄ちゃんが小屋をのぞき込んでいた。 「アキ、どうしたの?お迎えの尻尾フリフリしてくれないの?」 お兄ちゃんはそう言ったけど、元気がなくて起き上がれない。何だか身体が動かない。 お兄ちゃんが抱っこしてよ!と思った時、小屋に手を入れてあたしを引っ張り出して抱っこしてくれた。さすがお兄ちゃんあたしの事をわかってくれている。 「アキ元気ないねぇ。ヨシヨシ。何かあった? お家に入ろうね」 今日のお兄ちゃんはとっても優しい。ソファの上であたしを膝の上にのせてずっと撫ぜてくれ

          「あたしは柴犬のアキ」38

          「あたしは柴犬のアキ」37

          「アキちゃん、噴水の公園に行くわよ」 「モモちゃんやる気満々ね。あたしも張り切っていくわよ」 あたし達は今日もジョンの捜索。手がかりが掴めたので二人は元気いっぱい。ミーちゃん達を誘いに時計台に行った。でもミーちゃんはいなかった。 「ミーちゃんはジローと噴水公園に行ったよ」 他の猫ちゃんが教えてくれた。  噴水公園に着いた。ミーちゃんとジローがいた。 「どう、ジョンは来た?」 「ううん。この辺りのお家の中も入ってみたけど見つからない」 「ミーちゃんもジローもありがと」 あたし

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          「あたしは柴犬のアキ」36

           次の日になった。お出かけできる時間になってモモちゃんがやってきた。 「昨日見てたわよ。前に話していたのんちゃんって人が来てたでしょ。サクラって呼んでたからわかった。アキちゃん大丈夫?」 「大丈夫、大丈夫。ちょっと寂しかったけど今の家族が幸せにしてくれているからね。逆にあたしは今幸せなんだってよく分かった。家族のみんなにありがとうって思ったよ」 「それは良かったわね。アキちゃんは幸せね。家族も優しいし隣の家の人も優しいし、お向かいの家の犬も優しいし」 あたしとモモちゃんは大笑

          「あたしは柴犬のアキ」36

          「あたしは柴犬のアキ」35

           今日もジョンの捜索ね。頑張ればすぐに見つかると思っていたけどなかなか見つからない。あたしから言い出したから、モモちゃんに弱気なことは言えない。よし気を取り直してモモちゃんを誘いに行こう。 「モモちゃん、ジョンを探しに行こう」 「オッケー。アキちゃん毎日ありがとうね。とても感謝しているわ。」 「モモちゃん、今日も頑張ろうね」  あたし達はいつも様に歩いた。ジョンがいないと分かった道はもう行かないので段々遠くまで探しに行くようになった。 「モモちゃん、今日も遠くまで来ちゃ

          「あたしは柴犬のアキ」35

          「あたしは柴犬のアキ」34

          次の日になった。ジョンを探しに行きたいけど、おばあちゃんの事が心配。誘いに来たモモちゃんにもおばあちゃんの事を話した。モモちゃんも心配になって二人でおばあちゃんの家に向かって吠えた。おじいちゃんが出て来て、二人ともおばあちゃんの部屋に連れて行ってもらった。 「今日はモモちゃんも来てくれたんだね。ありがとありがと。だいぶ元気になってきたよ。アキちゃんとモモちゃんのおかげだよ」 モモちゃんとあたしは二人でおばあちゃんの顔を舐めた。おばあちゃんは凄く喜んだ。おじいちゃんのズボンを噛

          「あたしは柴犬のアキ」34

          「あたしは柴犬のアキ」33

           次の日お出かけできる時間になった。あたしはモモちゃんの庭に行った。 「モモちゃん、あたし良いアイデアが浮かんだわよ。ミーちゃん達に頼むのよ」 「アキちゃんグッドアイディア。ミーちゃん達なら仲間がいっぱいいるし、どんな家でも入っていけるもんね」  あたし達は時計台に向かった。時計台にはミーちゃんと見たことのない猫ちゃんがいた。ミーちゃんにモモちゃんの経緯を話して、協力をお願いした。モモちゃんは頼みにくそうだったので、あたしが全部話した。 「手伝うわよ。友達でしょ。ここに来た

          「あたしは柴犬のアキ」33

          「あたしは柴犬のアキ」32

           あぁよく寝たわ。昨日はモモちゃんに昔の話しを聞いてもらってすっきりした。あたし達もっと仲良くなれた気がする。  よーし!モモちゃんのためにジョンを探し出そう。そうあたしは決めた。あたしはいつでもクロに会えるのに、モモちゃんはジョンに会えないのは可哀そう。とてもやる気が湧いてきた。とりあえず何をしようかな。あぁそうそう。先にモモちゃんに話さないといけない。 あたしはモモちゃんのお庭に行き、モモちゃんにジョンを探し出すと決めたと言った。「無理よ。何にも手掛かりは無いのよ。絶対

          「あたしは柴犬のアキ」32

          「あたしは柴犬のアキ」31

           次の日モモちゃんがやってきた。モモちゃんはあたしの話が聞きたくてうずうずしていた。 「アキちゃんはこのお家に来る前は誰と暮らしていたの?」 「あたしはね、のんちゃんと言うお姉さんと暮らしていたの。その時の名前はさくらだったの。のんちゃんは一人暮らしで寂しかったからあたしをペットショップから連れてきたの。それでね、とっても可愛がってくれたんだけど、ときどき泊りに来ていたひろし君と結婚することになったの。お腹に赤ちゃんがいることはあたしにはわかっていたの。それからね、ひろし君

          「あたしは柴犬のアキ」31

          「あたしは柴犬のアキ」30

           今日はモモちゃんが来て話の続きをしてくれる。昨日は何だか可哀想な話だったな。モモちゃんが来るまで鹿の角を噛んで遊んだ。  モモちゃんが来た。隣のおばあちゃんは小さなクリームパンを二つくれた。 「じゃあ昨日の話の続きね。家族がどこかに行っちゃって、食べ物がなくなったとこまで話したわよね。それから何日もフラフラになりながら食べ物を探したけど全然見つからなかったの。仕方なく水溜りの水を飲んで、知らない町をふらふら歩いていたの。そしたら、目の前に停まった車から二人のおじさんが降り

          「あたしは柴犬のアキ」30

          「あたしは柴犬のアキ」29

           今日は朝からワクワクしていた。モモちゃんが来てくれるからね。楽しみ。嬉しくてお庭をかけずり回った。 「アキちゃんご機嫌さんね」 ママには表情や仕草で全部バレる。クロに恋していることもバレてるかな。恥ずかしい。  朝の活動は一通り済ませた。モモちゃんはさっき向かいおばさんと散歩に出かけた。帰ってきたらあたしの所に来るはず。隣のおばあちゃんが呼んでいる。 「今日はお出かけしないの?モモちゃんと遊ばないの?」 「ワンワンワンワン、ワンワン、ワオーン」今日はモモちゃんが来てお庭で

          「あたしは柴犬のアキ」29